スカイラインがインフィニティエンブレムを変更した理由は?双方の関係について解説
日産スカイラインは長らく人気がある車なので、車に興味を持っていれば一度は耳にしたことがあると思います。一方で、インフィニティという名前を聞いたことはあるでしょうか。
こちらも車好きの方なら知っていることの多い車で、、スカイラインと同等に扱われているシーンを見たことがある方もいるでしょう。
しかし、車種を知っていてもスカイラインとインフィニティの関係については、詳しく分からないという方もいると思います。このページでは、スカイラインとインフィニティの違いや歴史、インフィニティの車種や価格を紹介します。
※目次※
・日産スカイラインとインフィニティの関係、違いについて掲載。市場の違いから異なる仕様で発売されているが両車には密接な関係がある。
・インフィニティの車種紹介。スペックや価格など気になるポイントを紹介することでインフィニティにもっと詳しくなれる。
・インフィニティ、スカイラインの中古車価格について。どのくらいの価格帯が多いか、またモデルごとの価格比較に。
スカイラインとインフィニティの関係について
まずは、核となるインフィニティとスカイラインの関係についてです。車の情報誌やネットでの紹介ページを見るとこの2つは並列に語られることが多いですが、名前も車も異なります。
しかし、この2つのブランドが関係ないということはなく、同じ日産から出されているブランドであることが共通点です。
(参考:『スカイライン200GT(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
インフィニティとは
では、2つのブランドの違いをもう少し詳しく見てみましょう。まずはインフィニティからです。インフィニティは1989年から始まった日産のブランドです。1989年当時にはインフィニティというブランドは日本では有名ではありませんでした。
インフィニティは元々欧米シェアを考えて導入されたブランドだったためです。当初は日本での展開もありませんでした。バブル期である1989年にインフィニティQ45がフラッグシップカーとして販売されたほか、M30も同時に販売されたのが皮切りです。
その後はアジアや欧州、アフリカや中東など40ヶ国で展開されています。諸外国の多くの地域で販売されている高級車ブランドと言えるでしょう。
インフィニティには無限という意味があり、他社のブランドに造語が多いのもあいまって分かりやすく覚えやすいブランド名となっています。
インフィニティ エンブレムの意味は?
続いてインフィニティのエンブレムについても確認しましょう。インフィニティのエンブレムは一見すると何を表しているか分からないデザインをしていますが、これはブランドネームが意味するところでもある「無限」をイメージしたデザインです。
また中央には三角形のようなかたちが見られますが、こちらは富士山をモチーフにしていると言われています。
日産 スカイラインとは
日産スカイラインはインフィニティとは異なり、国内向けを意識してつくられたブランドです。スカイラインというブランドネームに馴染みが深い人も多いことでしょう。
初代GT-R(C10系)である「ハコスカ」と呼ばれていたモデルから人気を獲得し、C10系以降は日本独自のブランド力を加速させていきます。スカイラインの特徴はスポーティさとプレミアム性を併せ持つことです。
1969年にスカイラインGT-Rが発売され、長らくスカイラインとGT-Rという名前は共にありました。GT-Rは高性能スポーツモデルであったため、スカイラインのブランドと両立させていくのが難しくなったと言われています。
結果的にスカイラインとGT-Rは別のブランドとして発展していくこととなりました。ファン層の獲得と維持に成功したスカイラインですが、現在は4ドアセダンのモデルのみが販売されています。
(参考:『スカイライン(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
エンブレムを日産に変えた理由
ここでスカイラインのエンブレムに着目してみましょう。スカイラインにはインフィニティのエンブレムが装着されていました。しかし新型スカイラインには日産のエンブレムが採用されています。
スカイラインにインフィニティのエンブレムが採用されたのは2014~2019年の間です。5年間継続されたインフィニティのエンブレムから日産のロゴに戻したのには理由があります。
元々国外向けのブランド展開をしていたインフィニティのロゴを国内向けであるスカイラインに付けることで消費者に一種の混乱を与えてしまったことが主な原因です。
インフィニティのエンブレムが採用されていた当時も車体リアガーニッシュ部分にスカイラインの刻印はあり、車名もスカイラインだったためロゴだけが浮いたかたちとなってしまっていました。現在では統一されすっきりとしていることが分かります。
インフィニティ(日産スカイライン)市販車種
スカイラインとインフィニティの関係について分かったところで、市販されているインフィニティの車種の紹介です。インフィニティはスカイラインと同じであるため、日産スカイラインと名前の付いているものも名前は違えど同じ車になります。
インフィニティにはセダンタイプとクーペタイプの2種類が販売されており、それぞれ異なる点がメリットです。
セダンタイプQ50
インフィニティ1つ目の車種はQ50です。Q50はセダンタイプであり後述するクーペタイプよりも大きなボディサイズが特徴となっています。
2013年から2021年現在まで販売されており、メルセデスベンツと共同開発したディーゼルエンジンもしくはターボエンジンを積んでいるのが特徴です。
日本では日産スカイラインとして販売されているため、Q50と名前は異なりますが国内でも購入することができます。日本向けのバージョンでは、ディーゼルエンジンモデルが採用されていません。
北米やヨーロッパ、アフリカにアジア各国とワールドワイドな販売戦略を見せています。各エリアごとに装備も少しずつ異なっているのも特徴です。
2019年7月に国内向けのスカイラインが改良された上で日産ブランドに再帰属しました。そのため現在のスカイラインの外観とは異なる点もQ50のポイントです。
クーペタイプQ60
2つ目はクーペタイプのQ60です。日本ではスカイラインクーペと呼ばれることがあります。2016年まで国内向けの販売が続けられていましたが2021年現在のの現行モデルは海外市場での販売のみとなっている点に注意が必要です。
元々4世代に渡って販売されていたQ40の後継車として、セダンタイプとクーペタイプに分ける判断がなされました。
その結果Q50とQ60が販売されたため、クーペタイプはよりボディタイプに振り切ったメリットがあります。スポーティ感と自然なステアリングフィールが更に際立つでしょう。
Q60もメルセデスベンツが主導で開発したエンジンを採用しています。エンジンは3種類あり、最高出力405PSを誇る高性能なモデルも存在感を放っていると言えるでしょう。現行型は2代目にあたり2016年から販売されています。
インフィニティの購入方法は?
インフィニティを購入したいと思った時に、どのような車が自分に合っていると考えるかでベストな選択も変わってきます。
「どうしても新車じゃなきゃ嫌だ」と考える方には新車購入がおすすめですが、維持費を考えると中古車がよいと考える人もいるでしょう。では、どのような購入方法があるのか紹介します。
日産 スカイラインを検討
インフィニティは、日産スカイラインという名前で国内でも販売されています。日産スカイラインは、国産車の中でも乗り心地は最高級クラスと言えるでしょう。
また、2013年以降のモデルではインフィニティという名前の知名度向上のため、インフィニティのエンブレムをスカイラインに付けていた経緯があります。
スカイラインで検索したにも関わらず、年式によってはインフィニティのエンブレムが付いた車が表示されることもあるでしょう。しかしこの場合もエンブレムが違うだけで走行性能やインテリアなどに違いはありません。
並行輸入/中古車という選択
並行輸入車を扱う中古販売店を使ってみるのも1つの選択肢です。並行輸入は主に外国でしか販売されていない車を日本で購入したい時に使われます。国産車で満足できない人にはおすすめです。
並行輸入する場合は当然外国産の車が多くなりますが、母体である日産は国産ブランドのため、逆輸入車と呼ばれることもあります。インフィニティの中古車を見つけることもできるでしょう。数ある車種の中から選びたい場合にも有効です。
しかし、並行輸入は専門知識が必要になることから、しっかりと検討することが大切です。ネクステージでも数多くの輸入車も扱っており、購入後のメンテナンスや保証期間も充実しているためぜひ1度ご相談ください。
インフィニティQ50の新型発表
北米インフィニティはスポーツセダンQ50の2021モデルを発表しました。それに伴い新しいグレードも追加されます。
これまでのPURE、LUXE、RED SPORT 400に加え、SENSORYが新規に追加となりました。4グレード体制と選択肢が豊富になり、価格は396万円からが多く見られます。
2021年新型について
今回のグレード追加に加え、新しいエクステリアのカラーも追加されました。スレートグレーとグランドブルーの2色です。
全グレードに3.0LツインターボV6エンジンが搭載されています。最高出力はPURE、LUXE、SENSORYが300PSです。ハイパフォーマンス仕様のRED SPORT 400は400PSを発揮します。
SENSORYの注目点は、スポーティなフロントグリル、革張りスポーツシート、ブラックのウッドパネル、Bose Performance Series Audioです。このオーディオは16スピーカーの設定で、高密度の音響再生が楽しめます。後述しますが安全装備に関しても先進技術が埋め込まれ、さらなる前進です。
スカイライン400Rとの違い|エクステリア
スカイライン400Rのエクステリアは2019年のマイナーチェンジでフロントマスクが変更されGT-Rに近いものになりました。また、エンブレムもスカイライン400Rは日産エンブレムに変更となっています。その結果インフィニティQ50 RED SPORT 400と差別化されました。
安全装置に関しては、インフィニティには死角警報、車線逸脱警報、インテリジェントアラウンドビューモニター、インテリジェントクルーズコントロールが全グレードに装備されています。
スカイライン400RにはインテリジェントLI/LDW、BSI/BSW、BUI/FCW、およびフロント&バックソナーが搭載されました。
スカイライン400Rとの違い|エンジン
エンジンはインフィニティ、スカイラインとも新開発のVR30DDTTエンジンで、シャープなレスポンスと燃費性能が特筆です。このエンジンは2車種専用にチューニングが加えられた結果、高性能化を可能としました。
水冷式インタークーラー、小径のタービンとコンプレッサーのターボチャージャー、電動VTCシステム(可変動弁システム)、筒内直接燃料噴射等の高度な技術が注がれています。
さらにミラーボアコーティングシリンダーブロックが採用されました。ピストンの摩擦抵抗を大幅に低減させ、エンジン自体の軽量化を果たし冷却効果が高まる技術です。最高出力はインフィニティRED SPORT400が400PS、スカイライン400Rが405PSと発表されています。
中古車で探すインフィニティ/スカイライン
インフィニティ、日産スカイラインはハイパフォーマンスと乗り心地のよさを兼ね備えた高級車です。グレードも複数あり、自分の好みに合った車種がきっと見つかることでしょう。
一方で好みの車種が見つかったとしても、金額面で整合性が取れなくなってしまうことも出てくるかもしれません。具体的なモデルごとに中古車の販売価格を確認してみましょう。なおQ50は日本の中古車市場には残念ながら在庫がありません。
日本では希少 インフィニティQ60
まずはじめはインフィニティのQ60についてです。Q60はクーペタイプの車で、クーペタイプは3ボックスかつ2ドアのボディサイズのものが当てはまります。クーペタイプは元々車が好きな方が選ぶことが大半で、走行性能も他のボディタイプに比べて際立っていると言えるでしょう。
Q60の中古車は610万円が平均価格です。日本ではQ60は希少性が高いため、その分値段が下がることもあまりありません。
(2021年3月時点での情報です)
日本でも販売 インフィニティQ45
インフィニティQ45も日本では入手することが可能です。45というナンバーが示す通り、前述のQ60よりも古いモデルであるため最新式のモデルにこだわらないという方におすすめできます。
インフィニティQ45の中古車平均価格は81万円です。Q60と比べてかなりの開きが見られますがこれはQ45の中古車に1995年式や1997年式などの古いモデルが多数流通していること、日本でも販売されていたことなどが理由としてあげられます。
(2021年3月時点での情報です)
加速が魅力 スカイライン400R
スカイライン400Rについても確認してみましょう。スカイライン400Rは抜群の加速性能を持ち味としています。素晴らしい加速性能とともに安定したハンドリング、足回りはさすがはスカイラインと言える強みです。
スカイライン400Rの中古車は520万円が平均価格です。2007年式など年式が古くなればもちろん価格は落ちてきますが、市場に出回っている多くの年式が2019年のような新しいもののため顕著な値下がりは見受けられません。
(2021年3月時点での情報です)
(参考:『スカイライン400R(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
クーペボディ スカイラインV36型
最後はV36型のスカイラインクーペボディです。インフィニティQ60と同じクーペボディのため混同してしまうかもしれません。V36型のクーペは日本でも販売されており、その後のV37型クーペは日本では発売されませんでした。
V37型のクーペが国外でQ60として販売されたため、V36型はQ60の1つ前の国内モデルと言えるでしょう。平均価格は273万円で、スカイラインのクーペを求める方にはおすすめできる車種と言えます。
(2021年3月時点の情報です)
(参考:『スカイラインV36型(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
日産のスカイラインとインフィニティの間には切っても切れない深い関係性がありました。スカイラインとインフィニティはエンブレムの採用や特定のモデルが国内で売り出されないなど紆余曲折があったことが分かります。
これには元々インフィニティというブランドが国外向けを意識してつくられたものであるため仕方がないと言えるかもしれません。しかしスカイライン、インフィニティ共に現在では中古車として購入することが可能です。
スカイライン、インフィニティをお求めの際はぜひネクステージにお声掛けください。豊富な在庫と優れたアフターサービスと共にお待ちしております。