キャラバンはプレミアムGXが人気?これまでの歴史やグレードの特徴を紹介
キャラバンは多彩なラインアップが魅力の車です。バンやワゴン、マイクロバスがあり、ボディタイプやエンジンなどの組み合わせで多くの種類が用意されています。
特にバンは『プレミアムGX』など複数のグレードとともに、それらをベースとした『ブラックギア』『アーバンクロム』『ライダー』『マルチベッド』『トランスポーター』『特装車』『LV(福祉車両)』など豊富なバリエーションが魅力です。では、これらはどのような特徴があるのでしょうか。
本記事ではキャラバンの特徴について、『プレミアムGX』『マルチベッド』『トランスポーター』『ブラックギア』の人気車種4種をピックアップして解説していきます。
※目次※
・多数のグレードの中で個人ユーザーに人気のある『プレミアムGX』の特徴をチェック。
・車中泊に最適な『マルチベッド』で出来るアレンジを紹介。
・目的や好みによって『トランスポーター』や『ブラックギア』も選択肢に入れよう。
車名変更が行われたキャラバン
キャラバンは、2023年に発売開始から50周年を迎える日産のワンボックスカーです。これまで4回モデルチェンジが行なわれ、現在は2012年に登場した5代目が販売されています。
商用利用が基本と言える車種ですが、次第にワゴンが高級化の道を進み、ミニバンが主流になるとエルグランドに派生するなど、長い歴史の中で様々な変遷がありました。また、その中で車名も変更されたことがあります。
1973年に登場した車種
キャラバンは2012年に登場した5代目で、車名が『NV350キャラバン』に変更されました。当時日産では『NV200バネット』など、商用車にNV(トラックはNT)とクラスを表す数字を車名に付けていました。
その後、2021年にガソリン車がマイナーチェンジされた際にまずガソリン車のみ車名が『キャラバン』となり、2022年にディーゼル車がマイナーチェンジされると、こちらも車名が変更されたため、現在はふたたび『キャラバン』として販売されています。
複数のタイプが登場している
現在のキャラバンにもワゴンはありますが、主に送迎用として使われる10人乗りのみで、同様の目的のマイクロバスの他にはバンを中心としたラインアップとなります。
バンをベースとして、マイクロバスと同様の幅広でスーパーロングボディの『ワイドバン』、防水シートなどを採用した『プロスタイル』、アレンジできるベッドを搭載した『マルチベッド』、バイクを運ぶのに適した『トランスポーター』などがあります。
キャラバンの上級グレードはプレミアムGX?
キャラバンは用途に応じて『バン』『ワゴン』『マイクロバス』があり、それぞれガソリンとディーゼルターボのエンジン、2WDと4WDの設定があり、多彩なバリエーションとなっています。
各バリエーションには複数のグレードがあり、バンでは以下の5つのグレードが用意されています。
ルートバン
ルートバンは荷物を積むことに特化したグレードです。DXがベースで装備は必要最低限です。また、リヤシートはないため3人乗りですが、その分荷室の有効長が長くなっています。
DXにも3人乗りはありますが、ルートバンはスライドドアとリヤサイドのガラスがパネルになっているため、ガラスの損傷などを気にすることなく、多くの荷物を積むことができます。
DX
DXはキャラバンのベースグレードです。上級グレードのような快適装備はほとんどついておらず実用性重視のグレードと言えます。ベースグレードとはいえ、エアコンは付いており、インテリジェントエマージェンシーブレーキなどの安全装備は他のグレードと同様に標準装備です。
短距離走行がメインであれば必要な装備がそろっており価格も抑えられるため、法人ユーザーであれば十分なグレードと言えるでしょう。
EX
EXは2021年のマイナーチェンジの時に追加されたグレードで、それまでの『DX EXパッケージ』をベースに装備を充実させたものです。これに伴い、DXとプレミアムGXの間に設定されていたVXグレードが廃止されました。
DXとの違いで一番分かりやすいのが外観で、カラードバンパーやメッキグリルなど、加飾が施されています。また、インテリジェントアラウンドビューモニターも標準装備です。
プレミアムGX
プレミアムGXは以前から設定されている上級グレードで、バンでありながらワゴンのような豪華装備が特徴です。大きな違いはリヤシートで、DXやEXが補助的な低いシートバックであるのに対し、十分な高さのシートバックに加え、リクライニング機能や2人分のピローも付いています。
また、内外装が一段と豪華になっている他、インテリジェントキーなどの便利な装備も付いています。その一方で、前席中央に大型コンソールボックスがあるため、5人乗りとなっています。
GRANDプレミアムGX
GRANDプレミアムGXは、EXと同様に2021年のマイナーチェンジで追加されたグレードです。プレミアムGXの上位となる最上級グレードで、さらに豪華な内外装を備えています。
ステアリングとシフトノブに本革を採用するとともに、LEDヘッドランプを装備するなど、乗用車にも負けないような内容が特徴です。
キャラバンのプレミアムGXを見てみよう
キャラバンには様々なグレードが用意されています。その中でも個人ユーザーにとって人気の高いグレードは『プレミアムGX』です(ここでは『GRANDプレミアムGX』も同様に扱います)。
特別仕様車である『プロスタイル』『マルチベッド』『トランスポーター』などのベースにもなっている『プレミアムGX』がどのようなグレードなのか、その特徴について解説していきます。
荷室の広さはトップクラス
荷室の広さは『プレミアムGX』の魅力のひとつです。サイズは室内長3,050mm、室内幅1,520mm、室内高1,325mmとなっています。『プレミアムGX』の荷室開口高は1,275mm、荷室開口幅は1,370mmです。
この荷室の広さは小型貨物車4ナンバーバンクラスでNO.1となっています。リアゲートは内側からの開閉も可能です。
収納は至る所にある
『プレミアムGX』の魅力といえば収納面で、前席・後席合わせると13もの収納が用意されています。
前席で利便性が高いのは、チケットホルダー(サンバイザーに付与)や、ダッシュボード上部のアッパートレイなどです。A4サイズまでのファイルやバインダーなど置き場所として使うこともできるため重宝されています。
センターコンソールボックスの特徴として、容量が15.6Lと大きいことが挙げられます。前面にはフックがあるため袋を掛けることができ、蓋部分は小物置きや後席からテーブルとして使用できるよう設計されており、使い勝手が良いのが魅力です。
他にもドリンクホルダーや灰皿、グローブボックス、ロアトレー、ドライバーズポケット、各ドアのホルダー、助手席裏のシートバックポケットなど至るところに収納があります。
荷室アレンジ
『プレミアムGX』には5:5分割式セカンドシートが備わっています。この5:5分割式シートでは片側のシートのみを倒すことが可能です。これにより、片側にははしごや脚立などの長尺物を収納、反対側では1人座るというスタイルもできるようになりました。
またスライドドアの開口部が広いので、荷物の積載作業も行いやすくスムーズです。ラゲッジユーティリティナットもラゲッジフック用・ルーフサイド部・ウエスト部において、計16個が設置されています。
乗車人数や荷物の量に応じて荷室をアレンジできる点は『プレミアムGX』の魅力のひとつと言えるでしょう。
キャラバンはこだわり装備でもっと楽しめる
キャラバンには『プレミアムGX』をベースに車中泊やアウトドアなどを思い切り楽しむための装備を持つ『マルチベッド』や『トランスポーター』といったモデルがあります。
ここでは、これらのモデルについて紹介していきます。ともにベースとなるグレードは『プレミアムGX』と『GRANDプレミアムGX』の2つがあるので、予算や用途で選ぶと良いでしょう。
マルチベッド
『マルチベッド』は荷室を自由にアレンジできる点が魅力となっています。主なスタイルは『ベッドスタイル』『ベンチスタイル』『片側ベンチスタイル』『フロアパネル』の4種です。
『ベッドスタイル』なら、荷室全体を使ってゆったり横になって身体を休めることもできます。
フロアパネルの上に跳ね上げ式ベッドを設置する為、ベッド下部に荷物を置ける点も利便性が高いです。跳ね上げ式ベッドは使用しない際、左右にたたむことができるのでスペースにも困りません。
トランスポーター
『トランスポーター』は『プレミアムGX』をベースにした、アウトドアスポーツ向けモデルです。荷室フロアに強度や耐久性を重視した素材を採用し、バイクや重いものを積んだ時の安定性を高めています。
荷室のフロア床張りは合板かつロンリューム加工、バックドアエンド部のノンスリップはアルミ仕様で、ボディとの境目にも防水処理が施されています。『トランスポーター』の荷室の床素材は撥水性に優れており、床面に凹凸がないため汚れたウェアやギアを置いても後で簡単に拭き取れることが特徴です。
中古車ならブラックギアもおすすめ!
現在新型では発売されていませんが、2020年11月にNV350キャラバンの『プレミアムGX』をベースとした特別仕様車『ブラックギア』が発売されました。こちらはこれまで紹介したモデルと違った魅力があり、キャラバンを中古車で探している場合、『ブラックギア』も選択肢に入ります。
『ブラックギア』は大人が遊びを本気で楽しむ為に作られたグレードです。ここではそんな『ブラックギア』がいったいどのような特徴を持った車なのか、確認していきます。
ブラックを基調とした内装
『ブラックギア』はインテリアに高級感のあるブラックが採用されています。このインテリアカラーは『ブラックギア』専用です。アクセントカラーに施されたオレンジがアクティブな印象を際立てています。
エクステリアのボディカラーは『ステルスグレー』『ブリリアントホワイトパール』『ファントムブラック』の3色から選択可能です。アクセントカラーにはインテリア同様オレンジが用いられています。
専用装備
『ブラックギア』には専用装備が多数用意されています。15インチアルミホイールやヒーター付ドアミラーもそのひとつです。
その他の専用装備にはアクセントカラーのオレンジが使用されており、『ブラックギア』らしさがここでも形作られています。
※サイドターンランプ付電動格納式リモコンドアミラー、フォグランプ、ブラックスライドドアレール、ジャカード織物 スエード調トリコットシート、前席用吹き出し口など
また、『プレミアムGX』でオプション装備となっていたSRSエアバッグ〈助手席〉+2ステージロードリミッター付プリテンショナーシートベルトも『ブラックギア』では専用装備として設定されています。
サイズ
『ブラックギア』のサイズはベース車である『プレミアムGX』と同じで、ロングボディ・標準幅・標準ルーフ・低床設計となっています。また、エンジン種類も同じです。
ただし『プレミアムGX』ではメーカーオプション指定する必要のある装備が『ブラックギア』では専用装備として予め設定されている為、装備面がより充実しているという特徴があります。
視界や運転席周り、エクステリアなどに様々な専用装備が用意されていている為、主要装備の充実さに注目している方にとってもおすすめのグレードと言えるでしょう。
キャラバンの中古車探しはネクステージにお任せ
ここまで、キャラバンの『プレミアムGX』とそれをベースとした特別仕様車を紹介してきました。どのモデルが自分に合っているのか考えるのも楽しみのひとつです。
ネクステージのWebサイトでは、車名からでも簡単に検索ができるので、まずは『キャラバン』で検索をして、希望に合ったグレードや仕様を探してみると良いでしょう。
キャラバンの中古車相場
ネクステージで『キャラバン』を検索した結果の一例を紹介します。
価格 |
グレード |
年式 |
エンジン |
駆動方式 |
走行距離 |
219.9 万円 |
ライダープレミアムGX インテリアパッケージ |
2015年 |
ガソリン |
2WD |
5.7万km |
ネクステージのWebサイトを見てみよう
ネクステージでは、Webサイトで全国の店舗にある車の中から車を探すことができます。車種や年式、走行距離などさまざまな条件で探すことができ、希望に合う車が見つけやすくなっています。
まずはネクステージのWebサイトの「クルマを探す」から、希望の条件を入力して検索してみましょう。
まとめ
『プレミアムGX』はトップクラスの荷室の広さに加えてアレンジも簡単な点が魅力です。随所に収納が設けられているため、小さなものから大きなものまで形を選ばず車に積むことができます。フックやレールなどのオプションを利用すれば積載物の固定も容易です。
ネクステージのWebサイトでは、全国の店舗にある在庫車を対象に詳細な条件で絞り込んで希望の1台を探すことができます。欲しいと思った車が見つかったら、詳細ページからお気軽にお問い合わせください。
■ライタープロフィール
岩本佳美
漠然と「車関係の仕事がしたい」という想いのもと、飲食業界から自動車メディア業界に飛び込むという破天荒な人生を歩んでいる。愛車がスバルのWRXということもあり、主にスバル系の記事をWebや紙媒体に寄稿。モータースポーツが大好きで、レース観戦はもちろん、サーキット走行や24時間耐久のカートレースにも出場するなど、自らも走ることでその楽しさや面白さなどを経験しながら情報発信している。