日産シルビアのおすすめは何代目?特徴や前期と後期の違いを解説
日産シルビアは1965年に登場し、7世代37年間にも及ぶ長い歴史を持つスペシャリティクーペです。スタイリッシュなデザインの2ドアボディに加え、世代ごとに最先端のスポーツユニットを搭載することで、スポーツカーとしての役割も担っており、扱いやすいサイズなども相まって人気を集めました。市場から少なくなりつつあったFR車という点も、多くの車好きから支持され、最終モデルの生産が終了して20年以上が経過する現代でも根強い人気を誇ります。
※目次※
4. 中古車探しならシルビアと他のスポーツカーとの比較もおすすめ
・歴史の長いシルビアの中でも5代目以降は特に人気が高い
・貴重なライトウエイトFRスポーツカー
・生産が終了した現在でも車好きから支持されている
日産シルビアは7代目まで登場した歴史ある車
シルビアという名前は、古代ギリシャ神話に登場する乙女の名前に由来するもので、見るものを惹きつける流麗なデザインなどからも、その名にふさわしい美しさが特徴です。
もちろん、走りの良さも魅力のひとつと言えます。ここでは長きにわたり、多くの車好きを魅了してきたFRクーペの代表格である、シルビアの歴史を紐解いていきましょう。
1965年に発売されたクーペ
1965年に登場した初代シルビアは、ダットサンフェアレディのプラットフォームに、2ドアクーペのボディをまとい登場しました。エンジンは1,600ccのSUツインキャブを搭載し、最高速度は165km/hと、当時としてはかなりの高性能を誇るモデルでした。
ボディパネルがほとんど手作業で製作されたこともあり、価格は6気筒エンジンを搭載するセドリックの車両価格を上回る高級車だったことは、2代目以降のキャラクターとは異なる部分と言えるでしょう。
2002年に生産終了となった
2代目以降はサニーやバイオレットといった大衆車をベースとしたことで、価格もリーズナブルになり、若い人を中心に支持されました。エンジンはOHVからOHC、DOHCへと進化し、ターボ車の追加や歴代全てのモデルがFRであることなど、走りにこだわる車好きからも人気を集めました。
5代目後期から排気量が2.0Lとなり、ターボモデルは200psを超えたことで人気を不動のものとしました。しかし、スポーツカー人気の低迷や排気ガスの規制などと共に2002年に生産が終了しています。
日産シルビアの中古車を探すならどれがおすすめ?
すでに新車の生産が終了している日産シルビアを購入するには、中古車で手に入れるほかありません。数ある歴代モデルの中から、中古車でおすすめのシルビアはどの形式になるのか、形式ごとの発売年や、ボディサイズなどのスペックも合わせて解説します。購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
最終モデルはS15型
日産 シルビアは1965年~2002年に販売されていたFRスポーツカーです。シルビアの歴史は以下をご覧ください。
形式 |
発売日 |
CSP311型 |
1965年4月 |
S10型 |
1975年10月 |
S110型 |
1979年3月 |
S12型 |
1983年8月 |
S13型 |
1988年5月 |
S14型 |
1993年10月 |
S15型 |
1999年1月 |
生産終了したのが2002年と古い車であり、中古車市場でも多数出回っているわけではありません。その中でも1999年1月に発売された最終型のS15型であれば、流通台数も多く比較的年式が新しい車を入手できるためおすすめです。
スタイリッシュなデザイン
車両サイズ(全長 × 全幅 × 全高) |
4,445mm × 1,695mm × 1,285mm |
車両重量 |
1,200kg |
エンジン |
水冷直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ |
排気量 |
1,998cc |
乗車定員 |
4人 |
S15シルビアの具体的なスペックは上記の通りです。スポーツカーには全長が短く全幅が広い「ショート&ワイド」な設計になっているものが多く存在しますが、シルビアは全幅が1,695mmと狭いのが特徴と言えるでしょう。
エンジンの排気量は2.0Lと一般的な乗用車と同等ですが、ターボエンジンを採用しているためより力強い走りを楽しめます。全体的にスポーツクーペらしいスタイリッシュなデザインに仕上がっているのもシルビアの魅力です。
オーテックモデル・パッケージモデルも選べる
シルビア S15には、いくつかのモデルが用意されています。中古車市場に購入したいモデルが流通しているとは限りませんが、見つかったときには積極的に購入を検討してみましょう。モデルごとの特徴をまとめると以下の通りです。
モデル |
オーテックモデル |
Lパッケージ |
Vパッケージ |
特徴 |
・NAエンジンのまま最大トルクを高めるチューニングを実施 ・6速MTを設定 |
・ブラック&シルバーの本革シートを採用 ・Lパッケージ専用インテリアを設定 ・リモートコントロールエントリーシステムを標準搭載 |
・専用フロントシート、ドアトリムを採用 ・プライバシーガラスを使用 ・キセノンヘッドランプを搭載 |
上記3モデルの中でも、希少性が高いのがオーテックモデルです。受注生産に限られていた車で製造台数が少ないため、中古車市場でも見かけることは多くありません。Lグレードは上質さを追求したモデルで、走行性能のみならずインテリアの質感を重視したい型におすすめです。Vパッケージは上位モデルに比べて装備や質感に劣る分、安価に購入できます。
シルビアは前期型と後期型でおすすめポイントが変わる
おすすめのシルビアの中でも、5代目のS13型と6代目のS14型は、前期型と後期型でエンジンの出力や、エクステリアデザインが大きく異なります。
ここではその違いについて細かくご紹介しますので、それぞれのモデルの購入を検討されている方は、より自分にマッチするのが前期か、後期にあたるのか、しっかりチェックしておきましょう。
5代目S13
S13は5代目にあたり、1988年~1993年に販売されていた車です。販売中の1991年1月にモデルチェンジが行われたことから、モデルチェンジ以降の車両を後期型、以前の車両を前期型と呼びます。このモデルチェンジでは、搭載しているエンジンが以下のように変更されました。
・前期型S13:CA18DET(1.8L水冷直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ)
・後期型S13:SR20DET(2.0L水冷直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ)
前期型S13はパワー不足が指摘されていましたが、エンジンの変更で排気量を引き上げ、最大出力やトルクが増して解消されています。なお、SR20シリーズのエンジン(SR20DE・SR20DET)は後継のS14・S15にも採用されました。
モデルチェンジではエンジン以外の変更も数多く加えられていることを考えると、中古車を探すときは前期型と後期型に分けてチェックするとよいでしょう。
6代目S14
S14は6代目にあたり、1993年~1998年に販売されていました。デザイン面で大きな変更が施された1996年10月以降に製造された車両を後期型、それ以前のものを前期型と呼ぶこともあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
前期型 |
後期型 |
・全体的に丸みを帯びたデザイン ・横長かつ曲線主体で上品な印象のフロントライト |
・直線主体のデザイン ・横長でシャープなフロントライト |
デザインを大きく変更した1996年の改良以前にも、1995年の改良でパーツ類が変更されています。ここではエアバッグの標準搭載化やフロントグリルのデザイン変更、グレードの追加などが行われました。1995年~1996年に販売された車を中期型と呼ぶケースもあります。
中古車探しならシルビアと他のスポーツカーとの比較もおすすめ
国産スポーツカーの中でも、手ごろなサイズが魅力の日産シルビアですが、駆動方式やエンジンの排気量など、条件の近いライバル車も多く存在します。
ここではシルビア生産終了により在庫の少ないシルビアよりも、数の多い人気モデルをいくつかご紹介しますので、ぜひ比較検討する際に活用してください。予算や条件に、よりマッチするモデルが見つかるかもしれません。
トヨタ GR86
「GR86」はトヨタとスバルが共同開発したスポーツクーペです。「超低重心FRパッケージ」を採用しており、スポーツクーペにふさわしい安定した走行を見せてくれます。スバルと共同開発した車で、AT車には先進運転支援システムとしてアイサイトを搭載しているのも特徴です。
価格も比較的購入しやすく、リーズナブルなスポーツクーペを探している方にとっては見逃せません。2023年7月時点で現行モデルであるため、新車・中古車の両方が選択肢に入るのもポイントです。なお、「86」は旧型モデル、現行型は「GR86」となっています。
(参考:『トヨタ GR86の中古車一覧』)
トヨタセリカ
「セリカ」は1970年から2006年まで販売されていたスポーツクーペで、コンパクトかつ走行性能に優れた車です。最終型の7代目セリカは3ドアクーペのみの設定ですが、前代モデルではカブリオレもラインアップしています。
セリカに興味がある方は、これらの車種も併せて検討してみてもよいでしょう。すでに生産終了しているため新車では購入できず、中古車を探す必要があります。中古車市場では比較的購入しやすい価格帯の車が多く出回っていますが、流通量が少ない傾向がある点に注意が必要です。
マツダRX-8
「RX-8」はマツダが開発したロータリーエンジンを搭載したスポーツクーペです。一般的な2ドアではなく観音開きの4ドアになっているため、実用性の面で優れているのもメリットと言えるでしょう。2013年に販売終了しており中古車でしか購入できませんが、ロータリーエンジン搭載という点に魅力を感じる方は購入を検討してもよいでしょう。
トランスミッションは製造時期によって4速AT・5速MT・6速MT・6速ATの4種類が存在します。走行性能を重視したい方は、購入予定の車両が搭載しているトランスミッションにも注意しましょう。
(参考:『マツダ RX-8の中古車一覧』)
三菱 ランサーエボリューション
「ランサーエボリューション」は、1992年から2016年まで販売されていたロングセラー車で、スポーツセダンに分類されます。走行性能を重視した車で、2.0Lクラスと一般的な排気量のターボエンジンを搭載した車でありながら、大排気量エンジン搭載車に近い力強い走りを楽しめるのが魅力です。
エクステリアデザインはフロントグリル部分にエアダクトを設置しており、エアロ性能や冷却性能を重視しています。さまざまな分野において、どのようにすれば走行性能を最大限に発揮できるかに注力した車と言えるでしょう。スポーツカーらしい走りを楽しみたい方は必見です。
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中古車を購入する場合は、自分の条件に合った1台を見つけやすいよう、多くの在庫を持つ大型店から探すのがおすすめです。この項目では、ネクステージでの購入をおすすめする理由について「在庫の豊富さ」「品質の高さ」「安心の保証」に着目してご紹介します。
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PR国産クーペのマニュアル車
まとめ
日産シルビアは長い歴史を持つスポーツクーペですが、FRで軽量かつハイパワーというパッケージングの良さから、生産が終了した現在でも非常に人気の高いモデルです。
気になっている方は、シルビアはもちろん、ほかのメーカーのライバル車も比較検討することで、幅広い選択肢の中から選ぶことができるでしょう。新車のスポーツカーが少なくなった今だからこそ、中古車で手に入れるチャンスと言えるかもしれません。
▼ライタープロフィール
井元 貴幸(自動車ライター)
初代レガシィの10万キロ世界速度記録をドキュメンタリー番組で目にして、その走行性能と耐久性に感動したことがきっかけで、レガシィに憧れ、そのまま自他ともに認めるスバルマニアに。BG型、BH型、BP型、BR型と4世代のレガシィツーリングワゴンのターボモデルを乗り継ぎ、現在の愛車は初代レヴォーグ2.0GT-S アイサイト。2017年から2018年にかけては、スバル公式のモータースポーツ応援プロジェクトリーダーを担当。オーナー目線でのスバル車のフィーリングや装備や改良ポイント、さらにはカスタマイズ、チューニングまでスバル関連のことについては新旧問わず造詣が深い。トラックやバスなどの大型車や特殊車両なども得意とするジャンルやメーカーに特化した自動車ライター。