ホンダの新型SUVはどんな車？登場したモデルの特徴を見てみよう
近年では使い勝手の良いSUVの需要が高まっていて、スーパーカーメーカーもSUVを導入しています。ホンダでも2023年6月6日にミッドサイズの新型SUV「エレベイト」をインドで発表していて、国内での販売予定は未定ですが気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では新車で入手可能なホンダのSUVである「ZR-V」や「ヴェゼル」、過去に販売していた車、ライバル車について解説します。
※目次※
4. かっこいいSUVはホンダ車以外のメーカーでも見つかる！
・2023年6月6日にミッドサイズの新型SUV「エレベイト」をインドで発表
・2023年4月21日に国内販売したのが新型SUVの「ZR-V」
・ホンダのSUVのライバルは「三菱 アウトランダー」「日産 エクストレイル」「トヨタ RAV4」
ホンダの新型SUV「エレベイト」が発表されている
ホンダのインド法人である、ホンダ・カーズ・インディアが、2023年6月6日にミッドサイズの新型SUV「エレベイト」を発表しました。EVでもなくハイブリッドでもない、1.5Lのガソリンエンジンを搭載していて、まずはインド市場に投入してから全世界に展開する予定です。
では、エレベイトはどのような特徴を持つ車なのでしょうか。
インドで登場した新型ミッドサイズSUV
インド市場に最初に投入された新型SUVのエレベイトは、新たなグローバルモデルとして、ホンダのSUVに求められる期待やいろいろなライフスタイルにも合うように開発されました。
SUVの力強さを表現するため、大型グリルを中央に配したフロントマスクや本格派SUVに見られるようなエッジの効いたボディライン、ユニークさとスポーティーさを兼ね備えたリアデザインなどの特徴があります。
日本での登場はまだ分からない
エレベイトのボディサイズは上記の2モデルと似ていて、全長4,312mm、全幅1,790mm、全高1,650mmで、荷室容量は458Lと十分な広さです。トランスミッションは6速MTと7速CVTが用意され、先進運転支援システムである「Honda SENSING」も採用しています。
現在のところは、日本での販売は発表されていません。ホンダのSUVとしてはVEZELとZR-Vの2モデルがラインアップされていて、3モデル目となるのか期待が高まります。
日本で登場したホンダの新型SUVは「ZR-V」
ホンダの新型SUVとしては「ZR-V」が記憶に新しいでしょう。日本では2023年4月21日に販売を開始したモデルで、「異彩解放」という開発コンセプトを元に、ドライバーが自在に車を操ることで自信と余裕を持ち、自分らしさを解放し、新たな行動を起こしてほしいという想いが込められています。
凛々しさを感じるデザイン
まずは、エクステリアを見てみましょう。フルLEDヘッドライトは艶やかさとシャープな印象があり、英国のスポーティカーを彷彿とさせるバーチカル（垂直）なグリルデザインが力強い存在感を与えます。
フロントからリアまでのボリューミーかつ流麗なプロポーションで、ビルトインエキパイフィニッシャーにより引き締まったリアまわりも特徴的です。そのためスポーティーさと高級感が相まった印象となっています。
次に、インテリアを見てみましょう。最新のHMI（ヒューマン・マシン・インターフェース）に基づき、左右に伸びやかに広がる美しいインストルメントパネルや、左右独立レイアウトのハイデッキセンターコンソールを採用しています。
走りを楽しむ4つのドライブモード
ZR-Vのパワートレーンは、新開発された2.0L直噴エンジンと2モーターを搭載したハイブリッドモデルと、1.5L直噴VTECターボを搭載したガソリンモデルです。ハイブリッド、ガソリンモデルともにFFと4WDを全タイプに設定しています。
また、4つのドライブモードも必見です。「SPORTモード」「NORMALモード」「ECONモード」、そして、ホンダの国内SUVとして初採用した「SNOWモード」では、滑りやすい雪道においてもスムーズな発進と加速をサポートします。
Honda SENSINGの最新機能を搭載
ZR-Vはホンダの安全運転支援システムである「Honda SENSING」の最新機能を装備しています。約100度の有効水平画角を持つ広角カメラを備えたフロントワイドビューカメラを搭載し、高速画像処理チップによる対象物の検知精度を高めていることが特徴です。
ソナーセンサーは前後のバンパーに4ヵ所ずつ設置され、近距離での外壁やガラスなどを高精度で検知することにより、踏み間違いによる誤発進の抑制にも貢献しています。
ホンダ車のSUVは最近登場した新型モデル以外にもある
ホンダのSUVとして新車購入できるのは、新型の「ZR-V」の他にも、2013年12月から販売している「VEZEL（ヴェゼル）」があります。ホンダのSUVで新車販売しているのは、ZR-Vとヴェゼルの2車種のみです。
また、ホンダのSUVラインアップには、2010年8月に販売終了した「クロスロード」もありました。ここでは、ホンダのヴェゼルとクロスロードについて解説します。
新車購入ができる「ヴェゼル」
初代ヴェゼルは2013年12月に登場し、現行モデルは2代目として2021年4月から販売しています。
パワートレーンは1.5Lガソリンエンジンと2モーターハイブリッドが用意され、グレードによってはFF、4WDが選べます。エクステリアはクーペライクであり、全席で爽快な視界を確保するために、スリーク＆ログキャビンを採用しています。日常での使い勝手を重視しつつも、プラスアルファの体験価値を提供することを目的に開発されました。
（参考：『ヴェゼル（ホンダ）の中古車一覧』）
ディスカバリーのOEM車「クロスロード」
ホンダのクロスロードには、初代と2代目モデルがありますが、初代と2代目は別物といっても過言ではありません。
初代クロスロードは、1993年11月に販売されました。当時の主流は、現在ではSUVと呼ばれているRV車です。ホンダにはRV車のラインアップがなかったため、提携会社である英国のランドローバーより、ランドローバー ディスカバリーをOEM供給してもらいました。
つまり、ランドローバー ディスカバリーをベースとした輸入車です。5ドア7人乗りSUVモデルの本格クロカンモデルでしたが、CR-VやHR-VなどSUVラインアップが増えるにつれ、1998年12月に販売終了しました。
2代目クロスロードは、2007年2月に販売されました。2代目ストリームをベースに、3列7人乗りのまったく違うSUVとして、初代、2代目CR-Vユーザー向けに開発されました。
ジャンルとしてはコンパクトSUVに該当し、初代に比べて全長4,285mmの短めでスクエアなボディが特徴です。2.0Lと1.8Lのi-VTECエンジンを搭載し、中低速域の扱いやすさと低燃費を両立しています。
（参考：『クロスロード（ホンダ）の中古車一覧』）
かっこいいSUVはホンダ車以外のメーカーでも見つかる！
ホンダのSUVであるZR-V、ヴェゼル、過去に販売していたクロスロードのライバル車種として挙げられるのが、「三菱 アウトランダー」「日産 エクストレイル」「トヨタ RAV4」です。
ここでは、ライバル車の簡単な特徴や現在における中古車の価格を比較します。それぞれ個性があるため、比較することで自分が求めているぴったりの車が見つかるでしょう。
三菱 アウトランダー
三菱のアウトランダーは、ミドルクラスSUV車です。基本は5人乗りではあるものの、3列目シート利用時に7人乗れる設計がクロスロードと比較される理由です。
折り畳み機構を備えた2列目と3列目シートのおかげで、確保できるラゲッジスペースの広さが特徴のひとつです。ネクステージの中古車相場では、アウトランダーの中古車価格は69万9,000円~229万7,000円でした（2023年9月時点）。
（参考：『アウトランダー（三菱）の中古車一覧』）
日産 エクストレイル
初代エクストレイルは2000年に登場し、現在では4代目まで販売しています。エクストレイルは、街乗りからアウトドアまであらゆるシーンで取り回しが良く、さまざまな便利機能が搭載された車として定評がある車です。
同じく取り回しが良いコンパクトサイズのホンダのSUVと比較されるケースが多くあります。ネクステージの中古車相場では、エクストレイルの中古車価格は29万9,000円~469万9,000円でした（2023年9月時点）。
（参考：『エクストレイル（日産）の中古車一覧』）
トヨタ RAV4
トヨタのRAV4は、初代クロスロードと同時期の1994年登場のクロスオーバーSUV車です。時代のニーズに合わせてモデルチェンジを繰り返し、進化してきました。初代クロスロード終了後、ホンダが力を入れたCR-Vと比較されている車種です。
その後、2代目クロスロード発表後には、オフロード走行性能に優れた無骨なデザインの車を求める方たちから比較されてきました。ネクステージの中古車相場では、RAV4の中古車価格は50万円~509万9,000円でした（2023年9月時点）。
（参考：『RAV4（トヨタ）の中古車一覧』）
まとめ
ホンダのSUVを購入するとしたら、新車ではZR-V、ヴェゼルの2モデル、中古車ではクロスロード、CR-Vなどがあるでしょう。
新車購入できるホンダのZR-Vとヴェゼルですが、「一部タイプについては現在ご注文受付を一時停止」とホームページでアナウンスされているため、求めているタイプが購入できない可能性があります。
中古車でしたら納車までの期間も短くすぐに乗ることができるため、ホンダのSUVの購入を検討しているのであれば、中古車の選択肢もありでしょう。
▼ライタープロフィール
鈴木博之
エディター／ライター
出版社でさまざまなジャンルの雑誌編集を経験したのちフリーランスとして活動。現在は自動車だけでなく、EVバイク、電動アシスト自転車など、面白い乗り物を見つけては取材しているフリーランス編集ライター。
