車を全塗装する費用はいくらかかる?メリット・デメリットも検討しよう
車の塗装が劣化したり、ボディカラーに飽きてしまったりして、全塗装を検討している方もいると思います。車の全塗装は、新車当時の色合いを取り戻したり、車の雰囲気を変えたりすることができるため、効果的です。しかし全塗装によって、車の売却時に査定額が下がってしまう点はデメリットです。
そこでこの記事では、車の全塗装をするメリットやデメリット、費用や方法について解説します。全塗装をするかどうか迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
※目次※
・全塗装にかかる費用や期間、メリットやデメリットについて知り、全塗装をするか判断しよう。
・全塗装後の売却は査定額が下がる可能性が高い。全塗装をする前に費用や時間を抑えられる乗り換えも検討しよう
・中古車への乗り換えなら、幅広い価格帯から選べて約3万台の在庫を持つネクステージへ。
車を全塗装するメリットとデメリット
新車気分を味わいたい方や自分の個性をアピールするための方法として、車の全塗装を検討している方もいるのではないでしょうか。全塗装はそれなりの金額がかかりますし、車の見た目も大幅に変わります。全塗装を考えている方は、全塗装をした際のメリットとデメリットを知っておきましょう。
全塗装のメリット
全塗装のメリットは、主に以下のようなことが挙げられます。
・経年劣化した色合いを戻す
他のパーツ同様、車の塗装も経年劣化をします。劣化の主な原因は紫外線や花粉、鉄粉、鳥のふんなどですが、中でも劣化を助長させるのが紫外線です。紫外線は塗装の分子を破壊するため、年数がたつにつれ新車当時の光沢が失われます。全体を塗り直す全塗装は、新車当時の色合いを取り戻すのに効果的です。
・車を好きな色にできる
全塗装をすれば、自分の好きな色に変えることが可能です。少し気分を変えたい場合はもちろん、乗り替えたような新鮮さを味わうこともできます。
・好みが変わっても買い替える必要がない
車を購入した後で他の色がよかった、購入当時に流行していた色だから選んだという方もいるでしょう。年数とともに好みが変わることがあります。買い替えることなくその時の好みに変えることが可能です。
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全塗装のデメリット
全塗装のデメリットも把握しておきましょう。
・査定金額に影響する可能性がある
売却する際、全塗装の質が査定額に関係することがあります。業者に依頼をして塗装をしたとしても、メーカー製造時と同等に仕上がるとは限りません。施工の質によっては、耐久性がないと判断されてしまうことがあります。
・費用がかかる
全塗装にはそれなりの費用がかかることを理解しておきましょう。費用を安く抑えようとすると、塗装の質が落ちることもあります。全塗装にかかる費用と質については、総合的に判断することが大切です。
車の全塗装にかかる費用
車の全塗装の費用はどのくらいかかるのか、気になる方もいるのではないでしょうか。大きい車になるほどその心配は大きくなります。事前に全塗装にかかる費用を知っておくことで、計画的に進められるでしょう。
また、全塗装は車種や選ぶ塗料によっても変わります。ここでは全塗装にかかる費用の相場、車種・塗料による値段の違いを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
全塗装の相場
全塗装にかかる費用は、安ければ20万円を下回ることもありますが、高ければ50万円ほどになる場合もあります。そのため全塗装の相場は一概にはいえず、幅広いといえるでしょう。
料金は車種、塗料や工程によって異なります。面積の大きい車や特殊な塗料の使用、細かな部品を取り外した上での作業などは、比較的費用が高額です。
また、依頼する業者によっても費用は異なります。事前に車種や塗料、工程ごとの全塗装の相場を確認しておきましょう。
車種による値段の違い
車が大きく塗装する面積が広いほど使用する塗料の量が増え、コストや塗装時間がかかるため費用が高くなります。
業者や工程など他の要素の兼ね合いもありますが、費用は安い場合で軽自動車やセダン20~25万円、ミニバンで30~35万円ほどです。車両サイズによって、15万円ほどの差があります。また、高級車の場合はより高額です。
塗料による値段の違い
使用する塗料の種類によっても価格は異なります。車の塗装に使用する塗料とその特徴についてまとめました。
種類 |
特徴 |
ソリッド塗装 |
・パールなどが含まれない単一のカラー ・ブラックやホワイトなど、塗装にテクニックが必要な色がある ※通常のソリッド塗装よりも2万円~3万円高額になる |
メタリック塗装 |
・塗料の中にアルミの粉(アルミフレーク)が混ざっている ・太陽の光や街灯に反射しキラキラと光る |
マイカ塗装
|
・メタリック塗装の一種になり、柔らかく控えめな輝きが特徴 ・塗料に「雲母(うんも・マイカ)」という鉱物が含まれている |
パール塗装 |
・真珠のような独特の色合いと輝きが特徴 ・マイカ塗装と同一に扱われることがある ・マイカ塗装より細かい雲母(鉱物)の粉末が加えられている |
マジョーラ塗装 |
・5層構造によるオーロラのような輝きが特徴 ・日本で開発された塗料だが、名前の由来はスペイン語の「マジア(魔法)からきている |
キャンディー塗装 |
・飴(あめ)のようなクリア塗料を塗る方法 ・メタリック塗装やパール塗装にはない独特の輝きが特徴 |
クリア塗装
|
・仕上げに使われる塗料 ・つや出し効果に加え、塗料の劣化を抑える効果がある ・効果の持続性は種類によって異なる |
単色塗装のソリッド塗装が最も低価格です。ソリッド塗装以外は基本的に塗装のテクニックが必要といえるでしょう。また塗料自体も高額となるため、ソリッド塗装よりも4万円~7万円程度高くなります。
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工程による値段の違い
塗装をする際の工程の違いによっても価格が変動します。以下は代表的な塗装の方法です。
【部品を外さず、マスキング処理をして塗装する方法】
全塗装の価格は低額といえるでしょう。塗装がしにくい場所には塗装できなかったり、マスキングをした境目に塗料の盛り上がりができてしまったりすることがあります。
【バンパーやライトなどの取り外せる部品のみを外して塗装する方法】
取り外す際に壊れる可能性のあるパーツについては、部品交換の処理が必要です。マスキング処理の塗装よりも仕上がりが良くなります。車の部品を着脱する手間がかかるため高額です。
【エンジンやシートなどのパーツを全て取り外して塗装する方法】
仕上がりは最もよいといえますが、時間がかかる傾向です。塗装価格も高くなります。また、施工業者が限られるため、リサーチが必要です。
車の全塗装は方法によってかかる期間も変わる
全塗装にかかる期間は、塗料の種類や工程によって変わります。場合によっては1か月を要することもあるので、依頼をする前に大まかな期間を把握しておきましょう。
ここでは、全塗装にかかる期間の目安を解説します。また依頼する際の注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
全塗装は1か月以上かかるケースもある
車の全塗装にかかる期間は、塗装する色や工程によって変わります。目安として、3週間~1か月ほどかかると考えておきましょう。元の色と異なる色で全塗装する場合は1か月半以上かかる業者もあるため、事前に確認しておく必要があります。
車を毎日の生活の中で使用している方は、全塗装の期間中は車が使えないため、生活に支障が出るかもしれません。作業が済むまで無料で代車を準備してくれる業者もあります。かかる期間と併せて代車の有無も問い合わせておくと安心です。
依頼するときは代車や交通手段を確認しておこう
依頼する業者によっては塗装期間中に代車の貸し出しサービスを実施しているため、日常生活で車が必要な方は代車サービスの有無を確認しましょう。有料かどうかは業者によって異なるため、併せて確認が必要です。
また代車がない場合、車を業者に届けた後の帰り道について最寄り駅までの移動や陸送などの移動手段について確認しておくとよいでしょう。全塗装にかかる期間と併せて、事前に検討しておくことが大切です。
車をDIYで全塗装する方法
車の全塗装をプロの業者に依頼すると費用がかかります。費用を安く抑えたい方や、自分の手で塗装をしてみたいという方もいるでしょう。車の塗装を成功させるには、道具の準備と手順の確認が大切です。ここでは、DIYで全塗装をする場合に必要な道具や塗装の方法、注意点などを説明します。
車の全塗装に必要なものを用意する
カー用品店やホームセンターなどでは車の塗料を販売しています。DIYで塗装をする場合は簡単にできる缶スプレーがおすすめです。専用の設備は不要なため、自宅の駐車場といったスペースで作業ができることも魅力でしょう。以下は車の全塗装に必要なものの一例です。
- ・耐水ペーパー
- ・シリコンオフ
- ・スポンジ
- ・新聞紙
- ・マスキングテープ
- ・マスキングシート
- ・サフェーサー
- ・塗料用のカラーの缶スプレー
- ・コーティング用のクリアカラーの缶スプレー
全塗装に必要な塗料の量は、ボディサイズや色の濃さで判断しましょう。車の色を決めるカラーの缶スプレーとクリアカラーの缶スプレーは最低限必要です。1種類につき20本以上の本数を使用すると考えてよいでしょう。
塗装前の下準備をする
塗装が入りやすくするには、下準備が大切です。下記で下準備の手順を解説します。
【全塗装の仕方:下準備】
- 1. 傷をつけたくない所(ライト・フロントガラスなど)にマスキング処理をする
- 2. ボディの表面を耐水ペーパー(320番)で磨いて表面を粗くし、塗装が入りやすいようにする
- 3. さらに耐水ペーパー(600番)で磨く
- 4. 車を水洗いして、シリコンオフで汚れを取る
- 5. 下地用缶スプレーを薄くボディに吹き付けて乾燥させる
- ※下地を作るために同じ作業を数回繰り返す
- 6. 乾燥時間をおいてから、色むらを防ぐために耐水ペーパー(1,000番)を使って表面を滑らかにする。
作業は風のない曇りの日がおすすめです。下準備ができたあとは塗装に移ります。
塗装を行う
下準備ができたら、実際に塗装を始めましょう。下記で塗装の手順を解説します。
- 1. カラー缶スプレーでボディに薄く色づけをし、塗料が乾燥したあとに再びカラー缶スプレーで薄く塗装する
- ※この工程を数回繰り返すことでしっかりとした色づけが可能になります。
- 2. カラー塗料を十分に乾燥させ、耐水ペーパー(1,500番)で磨く
- 3. クリアカラーの缶スプレーを薄く吹きかけコーティングする
- ※薄く何度も重ねることでツヤが出やすくなります。
- 4. クリア塗料が乾燥し、硬化したあとに耐水ペーパー(2,000番)で磨く
- ※ボディの表面を滑らかにし、光沢を出す効果があります。
- 5 .光沢が出れば完成
缶スプレーを使って塗装をする際のコツは、回数を分けて薄く重ねることです。はっきりとした色付けが可能になり、ツヤが出やすくなるためよりきれいな仕上がりになります。
車を全塗装する前に考えたいこと
車の全塗装には、時間と費用がかかります。全塗装したことを後悔しないためにも、正しい知識を持つことが重要です。ここからは、全塗装をする前に考えておきたいことを紹介します。ボディカラーを変える方法は他にもあるということ、売却の際に不利になる可能性もあることを留意しておきましょう。
全塗装はフルラッピングとどう違う?
全塗装の他にも、フルラッピングという方法でボディカラーを変えられます。フルラッピングとは、気に入った図案を専用のプリンターで全塗装シールへ出力し、車のボディに貼りつける方法です。全塗装を選択する前に、フルラッピングも視野に入れてみましょう。
全塗装シールを貼るだけという手軽さもポイントです。塗料の重ね塗りをせずに済み、時間の節約ができるでしょう。注意点となる色むへの心配もありません。
自由に車のボディをデザインでき、元の状態に戻せるメリットもあります。ただし、フルラッピングの価格は全塗装より高額傾向です。また、全塗装と比較して耐用年数が短いというデメリットもあります。
全塗装すると買取価格が下がる可能性がある
全塗装した車を買取してもらおうと考えている方もいるのではないでしょうか。査定額は塗装の質によって左右されますが、一般的に全塗装をした車の査定額は低くなるといわれています。これは、製造段階との質の違いが大きな要因です。また、全塗装に選んだカラーがマイナーであった場合、買い手が現れない可能性もあります。
全塗装をする前に塗装にかかるコストや売却時の買取価格も考慮して、総合的に判断しましょう。
車のボディカラーを変えたい場合は、中古車を購入する方法もあります。中古車を購入し、好みの色に全塗装するのもひとつです。
車の全塗装をする前に乗り換えも検討してみよう
車の全塗装は、劣化した塗装を改善したり雰囲気を変えたりできる一方で、車種や工程によっては高い費用や長い時間がかかります。
そこで、全塗装と同じく劣化のない塗装や雰囲気の一新が図れる乗り換えも検討しましょう。下記では、乗り換えのメリットについて解説します。
かかる時間や費用を抑えれられる場合がある
全塗装をした後、車を売却しても全塗装にかかった費用を回収できる保証はありません。これは、全塗装をした車は経年劣化により塗装がはがれることや、色によって買い手が限られることから、売却時の査定額が下がる可能性が高いためです。
そのため乗り換えを検討する場合は、全塗装をする前がよいでしょう。また、車によって全塗装にかかる費用よりも安く済むケースもあり、全塗装にかかる費用や時間を抑えられることもあります。
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またネクステージでは、販売時における車両状態票の開示や国家資格を有する整備士による納車前整備を実施しています。
ネクステージは品質管理を徹底し、全てのお客様に安心・満足してお買い求めいただける中古車販売店です。
よくある質問
Q. 車の全塗装はいくらかかる?
A.一概には言えませんが、20万円~50万円が平均的な相場です。塗装する面積や塗料、細部の仕上げなどによって費用は異なります。
Q. 車の一部塗装はいくらかかる?
A. 部分的な塗装の場合は、3万円~6万円が相場です。ただし、塗装する部位によって必要最低価格は異なり、使用する塗料や塗装方法によっては高額になるケースもあります。
Q. 車の塗装が劣化するまで何年かかる?
A. 通常の使用では紫外線によるダメージが一番大きく、3年ほどで劣化が始まると言われています。他にも酸性雨や塩害によるダメージもありますが、屋内に車両を保管したり、コーティング剤を使用することで劣化を防ぐことが可能です。
Q. 車を擦った塗装を落とすには?
A. ガードレールなどに擦って付着した塗料を落とすには、シンナーで除去できます。塗料の濃さや付着している期間、傷の有無によっては取れにくい場合もありますので、無理に自分で対応せず業者に依頼することをお勧めします。
まとめ
車を全塗装することによって、自分の好みの色へとカスタムが可能です。自分で全塗装をする場合は、塗料の特徴や手順を確認し、適切な環境で作業をしましょう。
しかし、車の全塗装は好みの色や新車の頃の色合いを再現できるメリットがある一方で、時間と費用がかかります。将来売却する場合、査定額が下がる可能性があるため十分に検討することが大切です。
また車の全塗装をする前には、乗り換えも検討してみましょう。ネクステージでは約3万台の豊富な中古車を取りそろえています。Webサイト上で幅広い候補から選、び、車種詳細ページからぜひお問い合わせください。