ステップワゴン新型情報まとめ!2022年に発売されたモデルの特徴や魅力は?
2022年5月に新型へとフルモデルチェンジしたホンダステップワゴン。このクラスのミニバンは他の自動車メーカーからも魅力的なモデルが展開されており、ミニバンの中でも最も競争が激しいクラスです。
そんなミニバン激戦区に位置するステップワゴンですが、ステップワゴンならではの特徴や魅力はどこにあるのでしょうか。メカニズムから各種利便性に至るまで、新型になり大幅に進化を遂げたステップワゴンの各部を詳細に紹介していきます。
※目次※
・6代目は「暮らしを豊かにするアイテム」として開発された
・従来モデルに比べて運転席からの視界が改善された水平基調デザインが採用されている
・新型ステップワゴンはAIRとSPADAを中心としたグレード構成から選択できる
新型ステップワゴンはどんなモデル?
2022年にフルモデルチェンジされたステップワゴンは、今回で6代目になります。今回のモデルは「#素敵な暮らし」をグランドコンセプトとして、暮らしを豊かにするアイテムとして開発されました。安心と自由を表現したスタイリングや国内のホンダラインアップ試乗最大の室内空間、乗り物酔いを軽減する工夫などが大きな特徴です。
ステップワゴンとはどんなクルマ?
ステップワゴンは1996年に初代が登場しました。5ナンバーサイズながらFFレイアウトの採用と高い全高で、広々とした室内空間が人気となり大ヒットを実現したのです。以降、ホンダのミニバンラインアップを担う中核モデルとして販売され続けています。
特にクラストップレベルの大きな室内空間はステップワゴンの伝統として受け継がれていて、今回の新型モデル発表時にも「歴代モデルで築いてきた家族のための大空間を進化させた」という表現がありました。
ステップワゴンの新型とは?
新型モデルの特徴的なポイントとしては、初代モデルを思わせるシンプルでクリーンなエクステリアデザインに広々とした室内空間、多彩なシートアレンジなどが挙げられます。
また、進化したハイブリッドシステムを採用し、走行性能や燃費性能などの走りの部分も進化しているのはもちろん、リア周りを中心に遮音材や吸音材を追加し1列目から3列目まで、どの席に座っても快適な静粛性と乗り心地を実現しています。さらに進化した運転支援システムも全グレードに標準装備となってるのも特徴です。
2種類あるステップワゴンの特徴
新型ステップワゴンにはシンプルなデザインの「AIR(エアー)」と、力強く品格のある佇まいの「SPADA(スパーダ)」という2種類が並びます。また、SPADAには上級仕様のプレミアムラインも用意されています。
ステップワゴンAIR
AIRは現行ステップワゴンの標準となるグレードです。シンプルでクリーンなイメージを大切にしており、フロントには上質感を演出するためにさりげない形で細いメッキモールが装着されています。
標準グレードながら、運転支援システムや需要の高い快適装備が備わっているのも魅力的なポイントと言えます。ボディカラーは両グレード共通の定番3色に加えて、AIRのデザインにマッチするナチュラルな色合いのフェヨルドミスト・パールとシーグラスブルー・パールの2色が用意されています。
ステップワゴン SPADA
上級グレードとなるSPADAは伸びやかな流れとワイドかつ重厚、そして力強く品格のある印象を与えるようにデザインされたモデルです。そのためAIRとは異なる前後バンパーやゲートスポイラーを採用し、メッキ加飾を多用しています。
また、さらに上級のプレミアムラインもここに加わります。こちらは2列目にもシートヒーターなどの豪華装備が用意され、ダーク切削クリアの16インチアルミホイールが装着されます。
ステップワゴン新型モデルの特徴
6代目へと進化した新型のステップワゴンですが、どのようなポイントが進化したのでしょうか。ここからは新型モデルとして進化したポイントを見てみましょう。
エクステリアデザイン
近年のミニバンはギラギラとして押し出し感のあるデザインがトレンドとなっていますが、ステップワゴンはユーザーのライフスタイルを引き立てる存在としてシンプルに、あくまでも脇役としてデザインされました。
見ただけで安心と自由を感じられるエクステリアデザインを目指し、力強いリアピラーやしっかりとしたロングノーズ、張りを持たせたサイド面、分厚いボディを採用して全体的な固まり感を表現しています。これにより、一目で「このクルマは頼りになる」と感じさせるスタイリングになっているのです。
インテリアデザイン
インテリアは自分の家にいるような居心地の良さと、新たな使い方が見つかる自由な空間、そして歴代モデルで築いてきた「家族のための大空間」の進化を目指して開発されました。
室内空間は国内のホンダラインアップ史上最大です。AIRは温かみのあるカラーを採用してリビングのような安心感ある室内空間に、SPADAはスタイリッシュな印象を与えるダークトーンのカラーで上質な室内空間に仕上げています。
また、乗り物酔いを軽減する工夫として水平器長のデザインを採用し、乗る人の視野を安定させて乗り物酔いを起こしにくくしていることも特徴です。
荷室
ホンダのミニバンだけが持つ、他のミニバンにはない魅力が荷室空間にはあります。それは、3列目シートが床下に収納できることです。これにより、高さのある荷物も載せ降ろしがしやすく、トランク開口部からフラットな空間となっているので重たい荷物も載せやすくなっています。
また、3列目シートを使用した状態でも379Lという実用的な荷室容量を実現しているのも魅力的なポイントです。新型モデルの大きな特徴としては2列目シートが最大865mmのロングスライドが可能となっていて、横方向にもスライドすることができることです。これにより今までにない多彩なシートアレンジが可能となっています。
走行性能
新型モデルでは前後のタイヤ間(ホイールベース)を2,890mmと長く取っています。また、幅も拡大しました。これにより背の高いミニバンながらロールが少なく、直進も落ち着いていて、コーナリングや高速域で安定感のある走りを味わわせてくれます。
また、クルマ全体の性能に大きく関わる、クルマの骨格とも言えるボディの剛性も向上しており、乗り心地とハンドリング性能の向上に貢献しています。
ハイブリッドシステムは日常の走行シーンではほとんどモーターで走行し、走行シーンに合わせてモーターとエンジンを効率的に使い分ける3つのドライブモードを設定しており、20.0km/Lという低燃費を実現しているのです。
安全性能
安全面では、最新の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が全グレードに標準装備されるようになりました。
新たなポイントとしてアダプティブクルーズコントロール(ACC)は全グレードで渋滞追従機能付きへと進化したこと、さらに後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、渋滞運転支援機能であるトラフィックジャムアシストなどの機能が新たに追加されました。
また、運転席からの視界やピラー形状の見直しなどにより、先代モデルよりも見切りが良くなっていて、視界という面でも安全性が向上しています。
カラーバリエーション
カラーバリエーションは全部で7色を展開しています。定番のプラチナホワイト・パール、スーパープラチナグレー・メタリック、クリスタルブラック・パールの3色は全グレードで選択可能です。
AIRには専用カラーとして、シンプルなデザインにマッチするナチュラルな色合いのフェヨルドミスト・パールとシーグラスブルー・パールの2色が用意されています。
SPADAには上質感や力強さを表現するトワイライトミストブラック・パールとミッドナイトブルービーム・メタリックが専用色として並びます。
ステップワゴン新型モデルのグレード別の特徴を解説
既に紹介しているように、ステップワゴンは基本的にAIRとSPADAというグレード展開になっていて、SPADAにはより上級のプレミアムラインが用意されています。
そして全グレードでハイブリッドのe:HEVと1.5Lターボエンジンが用意されています。なお、4WDはハイブリッドには設定されていません。
AIR
ステップワゴンの標準となるグレードです。標準グレードであっても、安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」やフルLEDヘッドライト、タッチセンサー式両側スライドドアなど、充実した装備が備わっています。
SPADA
上級グレードとなるSPADAは、AIRと比べてさらに装備が充実しています。具体的には2列目のオットマンシートやメモリー機能付きパワーテールゲート、前列USBチャージャー、前列シートヒーターなどが挙げられます。
1列目~3列目の全席でより快適に過ごすことが可能です。その他、斜め後方を走行する車両を教えるブラインドスポットインフォメーションやステアリング操作に合わせて照射範囲を広げるLEDアクティブコーナリングライトなど、さらに進んだ運転支援装備が与えられます。
プレミアムライン
プレミアムラインはSPADAと比べ、シートがスエード調表皮&プライムスムース(合皮)のコンビシートとなり質感がより豪華になります。
また、ハイビーム点灯中に先行車や対向車を察知すると自動で照射範囲をコントロールするアダプティブドライビングビームや2列目シートのシートヒーターなどが専用装備として備わっています。
ステップワゴン新型と旧型モデルの違いは?
ここまで新型ステップワゴンの特徴を紹介してきましたが、先代モデルとの違いを端的にまとめると、まずデザイン面ではシンプルで親しみやすいエクステリアと、インテリアは落ち着きがあり、乗り物酔いを軽減する工夫が施された空間となっています。
走行性能の部分で言えば、直線でもコーナリングでも安定感の増した走行が可能となっていて、ボディ剛性の向上などにより乗り心地も向上しています。また、ハイブリッドシステムの進化によって燃費も向上している他、安全性能も先代モデルより充実した運転支援システムで向上しています。
まとめ
新型ステップワゴンに関して詳細に紹介してきました。先代モデルから進化したメカニズムや装備など、魅力は多くあります。しかし、新型ステップワゴンの最大の魅力は他にはないシンプルなデザインと3列目シートを床下収納できる点ではないでしょうか。
この2つのポイントが他の同クラスのミニバンにはない武器と言えます。この独自ポイントが気になった方にはピッタリの選択肢と言えるでしょう。
【この記事の執筆者】
西川昇吾
自動車ライター
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」