レクサス LFAの開発と活躍までの歴史とは?現在の流通状況も解説
レクサス LFAは、トヨタのレクサスブランドによって開発されたスーパースポーツカーです。レクサスLFAから始まったプレミアムスポーツを表す「Fシリーズ」は、そのドライバーライクな高性能から、開発当時から現在に至るまで多くの人々に愛されています。
その性能から高く評価されるFシリーズの原点となるLFAですが、その歴史や現在の流通状況が分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、レクサス LFAの歴史やスペック、魅力を紹介します。LFAの後継となるFシリーズについても解説しますので、ぜひ車選びの参考にしてください。
※目次※
5.レクサス LFA以降の【Fシリーズ】の売買価格をチェック
・レクサス LFAは2005年のデトロイトモーターショーで披露されたレクサスのスーパースポーツカー。
・現在は新車購入できず、希少なため中古車の入手も困難。
・中古でのレクサス LFAや他のF SPORTシリーズの購入は、ネクステージがおすすめ。
レクサス LFAのこれまでの歴史
レクサス LFAの歴史は、2005年にまでさかのぼります。トヨタのプレミアムブランドとして開発が進められたレクサス LFAは、2005年のモーターショーに登場し、後に市販モデルが登場しました。
ここでは、レクサス LFAの車名由来やモーターショーでの登場から、市販モデルの正式発表に至るまでの歴史を見ていきましょう。
レクサス LFAの車名の由来
レクサス LFAは「Lexus Future Advance」のコンセプトによって作られ、レクサスブランドにおけるプレミアムスポーツの血統を示す「F」の頂点に立つことを意味します。
その名前通り、美しい外観や性能だけでなく心地の良いエンジン音にまでこだわり抜いたレクサスLFAは、まさにスーパースポーツカーといえるでしょう。
(参考:『レクサスはメーカー?ブランド?そのコンセプトから魅力まで徹底解説|新車・中古車の【ネクステージ】』)
2000年:開発開始
レクサス LFAは、2000年に開発が開始されました。開発目的は、当時自動車大国であったものの、スーパースポーツ分野で世界に誇れるモデルがなかったという状況の打破です。
当時の日本車は、コストパフォーマンスは良いものの高級車というイメージは薄く、メルセデスベンツやアウディといった高級車を好むユーザーに食い込んでいく必要がありました。
レクサス LFAの開発にあたり、この1台のために車の動力源であるパワートレイン、当時最強のパワーを誇るV10エンジンなどが新たに専用開発されています。
2005年:モーターショー登場
2005年、レクサス LFAの前身となる「LF-A」が米国デトロイトで開かれた「デトロイトモーターショー」に登場しました。
この時のモデルはフロントミドとトランスアクスル方式を採用しており、エンジンを中央寄り、それ以外の重量物を後方に置くことで、理想的な重量配分を実現しています。
また、従来の王道であったミドシップと比較しスピンに対処しやすく、安全性が高いことも特徴です。
同年に開かれた「東京モーターショー」にも出品されたLF-Aは、軽く強靭(きょうじん)なオールアルミボディを採用しており、500馬力以上の最大出力を誇るV10エンジンを搭載していたことも大きな話題を呼びました。
(参考:『LFA(レクサス)のモデル・グレードカタログ一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
2009年:市販モデルを正式発表
2009年の東京モーターショーにて、市販モデルであるレクサス LFAが発表されました。当時市販化が予想されていなかったこのモデルは、世界限定500台、日本国内ではおおよそ3,750万円と当時では国内最高級の価格で販売されています。
前身であるLF-A同様、強力なV10エンジンや、ヤマハ発動機との共同開発による洗練されたエンジンサウンドなどが大きな特徴です。
生産は2010年12月からスタートし、当初日本国内では、200台程度が販売されています。
2012年:市販モデル500台の生産完了
2012年、市販モデルであるレクサス LFA500台の生産が完了しました。生産こそ終了したものの、LFAの開発で得られた技術や開発技術などは後のレクサスに大きな影響を残しています。
LFAのFはレクサススポーツの系統を表すようになり、F SPORTというグレードが設置されました。後発のRC Fに引き継がれた他、ISやRXなどのモデルにもFの精神は引き継がれ、ドライバーの五感に訴えかける走りを提供し続けています。
レクサス LFAの魅力
レクサス LFAは、高性能と乗り手の安全、運転のしやすさを両立したスポーツカーです。
ここでは、レクサス LFAの魅力を加速感や一体感あるハンドリングなどの直感的な操作感、軽量化されたパッケージングや心地の良いエンジンサウンドなどの観点から紹介します。
小型・軽量化されたパッケージング
レクサス LFAは、重量軽減と理想的な重量配分を実現するために、さまざまな工夫が施されています。車体骨格はレーシングカーなどに用いられるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用しており、軽さと頑丈さの両立を実現しました。
車体の材質がオールアルミからCFRPに変更されたことで重量を100kg削減でき、大幅な軽量化に成功しています。
また、より軽量化された新開発のV10 4.8Lエンジンを搭載していることも大きな特徴です。これにより、さらなる軽量化を実現するとともに重量配分の最適化ができ、優れたけん引力を発揮するモデルとなりました。
力強い加速感
新開発の専用4.8L V10エンジンにより、力強い加速感を持っていることも、レクサス LFAの魅力のひとつです。
この4.8L V10エンジンは85.7kW/Lのパワーと軽量素材による重量削減を両立し、最高時速325km/h、3.7秒で100km/hに達する高い加速性を実現しています。
また、アイドル状態から0.6秒で限界回転数(レッドゾーン)に達する応答性の高さも大きな特徴です。
一体感のあるハンドリング
直観的で一体感のある運転性能も、レクサス LFAの大きな特徴です。
レクサス LFAのサスペンションはアルミ合金製であり、前方には操縦安定性と乗り心地の良さを高めるダブルウィッシュボーン式、後方には高レベルの運動性能を備えたマルチリンク式を採用しています。
この軽量化と運動性を兼ね備えたサスペンションと、軽さと頑強さを両立したDFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のキャビンにより、一体感のあるハンドリングが可能です。
高性能なコックピット
レクサス LFAは、コックピットも高性能です。キャビン装飾は職人技による手仕上げであり、乗り心地を追求したレザーシートは、車体中央に取り付けることで直観的な操縦を可能にしています。
モーター作動の可動式リングとカラーTFTからなるインストルメントパネルは多くの機能が備わっており、衛星ナビゲーションや各種設定、空調の操作、タコメーターによる車の加速の正確な把握などが可能です。
また、これらの多機能コントロール装置はコンピューターのマウスと同じ原理のため、直観的に操作できるでしょう。
心地よい「オクターブハーモニー」
レクサス LFAは、他の車と一線を画す「オクターブハーモニー」による、速度感のあるエンジンサウンドも大きな特徴です。この特徴的なエンジンサウンドは、V10エンジンの動力装置の綿密な改良と調整により生み出されました。
エンジンの燃焼による共振を利用したサウンドは、オクターブハーモニーと呼ばれます。レクサスLFAはキャビン内外にこの優雅なエンジンサウンドを響かせ、F1を彷彿とさせる力強さとスピード感を味わえるでしょう。
選べる運転モード
レクサス LFAは、路面条件に応じて、「ノーマル」「スポーツ」「オート」「ウェット」の4つの運転モードから選択が可能です。
高速走行に適した軽量かつコンパクトなギヤボックスである「6速ASG」により、エンジンの幅広い出力帯に対応できるため、悪条件下でも車のコンディションを適切に保てるでしょう。
他にも、ドライバーを重視したパドルシフト機能も、レクサス LFAの大きな特徴です。左右に分かれたシフトパドルは必要な力が異なり、アップシフトは軽い力で操作でき、ダウンシフトの操作はより強い力が求められます。
レクサス LFAのスペック
レクサス LFAのボディサイズや最高速度、搭載エンジンなどの基本スペックは以下の通りです。
車両サイズ(全長×全幅×全高さ) |
4,505mm×1,895mm×1,220mm |
重量 |
1,480kg |
定員 |
2人 |
ホイールベース |
2,605mm |
エンジン種類 |
V型10気筒DOHC |
総排気量 |
4,805cc |
最高出力 |
412kW(560PS)/8,700rpm |
最大トルク |
480N・m(48.9kgf・m)/7,000rpm |
変速機 |
6速ASG |
駆動方式 |
FR |
最高速度 |
325km/h |
レクサスLFAは新車・中古車で手に入る?
限定500台として生産されたレクサス LFAは、日本国内では200台程度しか流通していない希少なスポーツカーです。レクサスLFAは新車、または中古車として手に入るのでしょうか。
ここでは、現在でもレクサスLFAが手に入るかどうかを、発売当時の新車価格や、現在の中古車相場の観点から解説します。
当時の新車価格
レクサス LFAは2010年12月~2012年12月まで生産されており、当時の新車価格は国内で3,750万円前後です。レクサスLFAは2012年で生産が終了しているため、現在新車の購入はできません。
海外では現在もレクサスLFAの新車を入手する方法があるようですが、逆輸入は手続きが複雑です。また、関税や為替のことを考えても現実的ではありません。
レクサスLFAの購入をお考えの方は、中古車市場の動向に注目しましょう。
中古車相場は?
2024年5月時点、ネクステージではレクサス LFAの取り扱いはありません。中古車としての流通も少ないため、新車と同じく購入が難しいのが現状です。
また、レクサス LFAは2年間の限定販売、かつ全世界で500台限定と生産台数も限られているため、一般的な中古車のような金額提示ではなく応相談となる可能性が高いでしょう。
(参考:『レクサスLFAが復活?伝説のスポーツカーは今でも入手可能?|新車・中古車の【ネクステージ】』)
レクサスLFA以降の【Fシリーズ】の売買価格をチェック
レクサスでは「Fシリーズ」として、LFA以降も高性能な後発車が登場しました。ここでは、レクサス LFA以降の「Fシリーズ」が設定されたモデルを紹介します。
新車価格だけでなく、それぞれの特徴や中古車相場も紹介しますので、ぜひ車選びの参考にしてください。
IS F SPORT
レクサスIS F SPORTはコーナリングに強いスポーツカーで、快適な乗り心地と、ブースト計などを備えスポーツ走行に適したメーター類が大きな特徴です。
シートと表皮を一度に成形する「表皮一体発泡工法」によるスポーツシートは、通常時には快適な乗り心地を提供し、スポーツ走行時にはしっかりと体を支えてくれます。
また、専用チューニングされたスタビライザーやEPSによる走行安定性もISシリーズの持ち味です。
新車価格は481万~850万円(税込み)、ネクステージでは149万9,000円~699万9,000円(税込み)で販売しています。(2024年5月時点の情報です)
(参考:『IS(レクサス)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
GS F
レクサスGS Fは、GSをベースとしたスポーツカーで、サーキット走行にも対応できる高い走行性能が特徴です。従来よりも強化されたV8・5.0Lエンジンは、VVT‐iEによる排気バルブ開閉制御機能により、通常走行から高速走行まで幅広く対応します。
インテリアデザインも上質です。サーキットドライバーの評価を反映した本革ステアリングや、ステアリングから手を放さずに操作できるパドルシフトは、実用性と上質感を両立しています。
販売当時の新車価格は1,100万円(税込み)、ネクステージの中古車相場は529万9,000円~659万9,000円(税込み)です。(2024年5月時点の情報です)
(参考:『GS F(レクサス)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
RC F
レクサスRC Fは、車との一体感のある「意のままの走り」が魅力です。ローギア化された減速比、スロットル特性最適化など工夫を重ね、より強化されたアクセスレスポンスや加速性を実現しています。
市街地だけでなく、曲がりくねった道など、さまざまな路面状況で意のままに操縦できるでしょう。
また、ドライブモードが選べる点もRCFの大きな特徴です。スムーズで安全な走行ができるNORMALモード、サーキット走行に適したSPORTモード、スポーツ走行をより楽しめるEXPARTモードがあります。
RC Fの新車価格は1,058万円~1,455万円(税込み)、ネクステージの中古車相場は367万9,000円~804万9,000円(税込み)です。(2024年5月時点の情報です)
(参考:『RC F(レクサス)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
(参考:『RZ(レクサス)と他車種の比較|新車・中古車の【ネクステージ】』)
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まとめ
レクサス LFAは、レクサスが開発したスーパースポーツカーです。限定500台生産のため現在は新車購入はできず、一般的な中古車に比べ市場への流通も多くありません。
しかし、LFAの精神を受け継いだ「Fシリーズ」が何種類か発表されており、中古車市場へも流通しています。
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