V35スカイラインの特徴とは?R34やV36以降との違いも見てみよう
1957年に初代スカイラインが発売され、2023年現在は13代目となるV37が販売されています。日産の中でも歴史のあるモデルで、スポーツセダンとしての地位を確立していますが、その中でもV35型が気になるという方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事ではV35スカイラインの特徴を解説しつつ、前後モデルのR34やV36、そして現行型のV37について紹介します。スカイラインのライバル車についても触れるので、国内外のスポーツセダンに興味があるという方は、ぜひご一読ください。
※目次※
2.V35スカイラインとR34(10代目)V36(12代目)の違い
・V35はスカイラインのイメージを一新したモデル
・現行のV37スカイラインは史上最高出力のエンジンを設定している
・V35スカイラインの中古車は数が少ない傾向!ライバル車も視野に入れネクステージで探してみよう
11代目となるV35スカイラインとは?
1957年に日産から誕生したスカイラインは、数ある日産車の中でも最も古い歴史を持つ車です。さまざまな特徴を持つモデルが次々と登場していますが、11代目となるV35型はどのような特徴を持ったスカイラインなのでしょうか。
V53は歴史あるスカイラインの中でも、イメージがガラッと変わったモデルです。ここでは、V35 スカイラインの主な特徴と、遅れて登場したスカイラインクーペについて紹介します。
プレミアムスポーツセダンとして2001年発売
2001年に発売されたV35型スカイラインは、これまでのイメージを覆したモデルといえます。まず見た目が大きく変わりました。これまで長く採用されてきた丸型4灯のテールランプではなくなり、ボディもシャープな印象から丸みを帯びたデザインに変更されています。
また、エンジンにはこれまでの直列6気筒ではなくV型6気筒エンジンが採用され、グローバルでも通用するプレミアムスポーツセダンとして生まれ変わりました。V35型が販売終了したのは、2006年です。
2003年にクーペを販売開始
セダンの販売開始から約1年半後に、V35型のスカイラインクーペが発売されました。セダン同様プレミアムスポーツを掲げ、「Stylish and Performance」をコンセプトとしており、流麗なデザインで高性能な2ドアクーペに仕上がっています。
当時販売されていたセダンタイプよりもハイパワーなVQ35DE(NEO)エンジンと、ワイドトレッド化により、高い走行性能を実現したモデルです。なお、2007年にはV36型が誕生しています。V36型は2016年で販売を終了し、スカイラインクーペの最終モデルとなりました。
V35スカイラインとR34(10代目)V36(12代目)の違い
ここでは、R34・V35・V36の順に、それぞれの特徴的な部分と違いについて解説します。エンジンやボディサイズがどのような変遷をたどったのか分かるでしょう。2.5Lエンジンを搭載したグレードを用いてスペックを示すので、ぜひ比較しつつ参考にしてください。
R34はRBシリーズのNEOストレート6を搭載したモデル
スカイラインとして最後のGT-Rが設定されたのがR34型です。角張ったボディで迫力のある顔つきは、高い運動性能があることを強く感じさせます。
NEOストレート6と呼ばれる環境へ配慮した2.5LのエンジンにはNAとターボが用意され、2.0Lエンジンも設定されています。4ドアセダンと2ドアクーペがあり、グレード設定が豊富でした。
サスペンションは前後ともマルチリンク式です。GT-Rを含めた一部のグレードには、HICASと呼ばれる4輪操舵システムが採用されており、旋回性能や走行安定性を高めています。
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R34スカイライン(25GTセダン) |
全長【mm】 |
4,705 |
全幅【mm】 |
1,720 |
全高【mm】 |
1,375 |
ホイールベース【mm】 |
2,665 |
車両重量【kg】 |
1,370 |
最小回転半径【m】 |
5.1 |
エンジン型式 |
RB25DE(NEOストレート6) |
エンジンの種類 |
直列6気筒DOHC |
エンジン排気量【cc】 |
2,498 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm.】 |
147(200)/6,000 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
255(26.0)/4,000 |
V35はV型6気筒エンジンを搭載したモデル
R34までのスカイラインと全く異なるパッケージングで登場したのがV35型です。エンジンは直列6気筒からV型6気筒へ変わった他、出力をアップさせています。
ボディサイズは一回り大きくなり、ホイールベースも大きく拡大されました。4人がゆったりと着座できる広さを実現していますが、その分車両重量が増えています。スポーツセダンというよりは、高級サルーンのような雰囲気です。
セダンについて、発売当初はATのみの設定でしたが、2003年6月によりスポーツ走行を楽しめる6MTモデルが追加されています。
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V35スカイライン(250GT) |
全長【mm】 |
4,750 |
全幅【mm】 |
1,750 |
全高【mm】 |
1,470 |
ホイールベース【mm】 |
2,850 |
車両重量【kg】 |
1,480 |
最小回転半径【m】 |
5.5 |
エンジン型式 |
VQ25DD(NEO Di) |
エンジンの種類 |
V型6気筒DOHC |
エンジン排気量【cc】 |
2,495 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm.】 |
158(215)/6,400 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
270(27.5)/4,400 |
V36は新世代プラットフォームが採用されたモデル
V35型からV36型へフルモデルチェンジしたのは2006年11月です。V36スカイラインの特徴は、新しいプラットフォームを採用した点です。これによりエンジンの搭載位置が下がり走行安定性を高めています。
また、横幅を拡大し全高を低くすることでローワイドとなり、スポーティな外観が魅力です。エンジンは新開発のV型6気筒で、表から分かるように2.5Lエンジンで比較すると最高出力がアップしています。ただし、車両重量が100kgほど重くなったため、先代から乗り換えた場合はパワー不足に感じるかもしれません。
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V36スカイライン(250GT) |
全長【mm】 |
4,780 |
全幅【mm】 |
1,770 |
全高【mm】 |
1,450 |
ホイールベース【mm】 |
2,850 |
車両重量【kg】 |
1,580 |
最小回転半径【m】 |
5.4 |
エンジン型式 |
VQ25HR |
エンジンの種類 |
V型6気筒DOHC |
エンジン排気量【cc】 |
2,495 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm.】 |
165(225)/6,400 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
258(26.3)/4,800 |
現行のV37スカイラインの特徴
V37スカイラインは2014年に登場しました。これでスカイラインは13代目となります。V37型が発売されてから2023年で9年となり、モデルチェンジの可能性が高まっていますが、その前に特徴を押さえておきましょう。ここでは、発売時の情報や現行のグレードについて紹介します。
V37型は2014年に販売開始
2014年に販売開始されたV37スカイラインは、ダイナミックで鋭いな顔つきになりました。前側へ行くほど傾斜したようなスタイルで、スポーツセダンとしての印象を強めています。
パワートレインには、時代の流れに合わせてハイブリッドシステムを採用し燃費性能を高めている他、モーターの特性によりトルクフルな加速が楽しめます。また、グレード問わずランフラットタイヤを標準装備している点が特徴的です。
V37スカイラインのグレード展開とスペック
V37スカイラインは2023年6月現在、ハイブリッドモデルはなく、ガソリンモデルのみとなっています。4グレード用意されており、値段は以下の表の通りです。
グレード |
価格 |
GT |
456万9,400円 |
GT Type P |
486万8,600円 |
GT Type SP |
514万9,100円 |
400R |
589万9,300円 |
そしてスペックは以下です。
V36スカイライン |
GT・GT Type P・GT Type SP |
400R |
全長【mm】 |
4,810 |
4,810 |
全幅【mm】 |
1,820 |
1,820 |
全高【mm】 |
1,440 |
1,440 |
ホイールベース【mm】 |
2,850 |
2,850 |
車両重量【kg】 |
1,700~1,730 |
1,760 |
最小回転半径【m】 |
5.6 |
5.6 |
エンジン型式 |
VR30DDTT |
VR30DDTT |
エンジンの種類 |
V型6気筒DOHC |
V型6気筒DOHC |
エンジン排気量【cc】 |
2,997 |
2,997 |
エンジン最高出力【kW(PS)/rpm.】 |
224(304)/6,400 |
298(405)/6,400 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
400(40.8)/1,600~5,200 |
475(48.4)/1,600~5,200 |
(2023年6月時点の情報です)
GT系のグレードと400Rは、ともに同型のエンジンを搭載しています。ただし、400Rエンジンには過給を高めるなどの専用チューニングが施されており、出力はスカイライン史上最高となる400馬力です。
また、電子制御ショックアブソーバーを採用したインテリジェント ダイナミックサスペンションを標準装備しており、安定感のあるコーナリングと車を操る楽しさを実現しています。
スカイラインの中古車相場
R34などの過去モデルや、V37のハイブリッドモデルのスカイラインは中古でしか購入できません。ただし、V36やV37がメインで、これ以降のモデルはほとんど出回っていないため入手困難です。旧型のスカイラインほど根気よく探す必要があります。
ネクステージにおけるスカイラインの中古車相場は、2023年6月時点で29万9,000円~328万9,000円です。スポーツセダンの購入を検討している場合は、次項で紹介するライバル車も候補に入れることをおすすめします。
(参考:『スカイライン(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
スカイラインのライバルとなるおすすめモデル
昨今ミニバンやSUVに注目が集まっており、セダンやクーペなどは販売台数を落としています。ただ車としての基本性能が高いので、走りを重視する場合はおすすめの選択肢です。ここでは、スカイラインのライバルにあたる車種を4つ紹介します。
メルセデスベンツ Cクラス(セダン)
メルセデスベンツCクラスはV37スカイラインのようなスポーティでダイナミックな見た目をしており、ボディサイズは全長が少々短めですが、ライバル車としておすすめのモデルです。
現行型のパワーユニットの種類は、1.5Lガソリンターボエンジンと2.0Lディーゼルエンジンで、現行スカイラインには劣りますが、十分な走行性能を持っています。
ネクステージにおける中古車価格相場は、94万9,000円~379万9,000円と比較的安く、スカイラインよりも在庫数が多めです。(2023年6月時点の情報です)
(参考:『Cクラス(メルセデス・ベンツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
BMW 3シリーズセダン
スカイラインよりも迫力のあるフロントマスクが特徴的で、スポーツセダンの購入候補としておすすめなのがBMW3シリーズです。全長はCクラス同様に、V37よりも押さえられていますが、全幅や全高はほとんど変わりません。
現行モデルの最上級グレードには、400Rに匹敵するパワーを有したエンジンが搭載されています。ネクステージにおける中古車価格相場は、78万9,000円~429万9,000円です。(2023年6月時点の情報です)
(参考:『3シリーズ(BMW)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
レクサス IS
シャープかつ迫力のあるスピンドルグリルが特徴のレクサスISも、おすすめスポーツセダンです。ボディサイズはBMW3シリーズセダンと同程度で、多くのグレードが用意されています。
パワーユニットは2.0L直列4気筒ターボエンジン、2.5L 直列4気筒のハイブリッドモデル、3.5LのV型6気筒エンジン、そして5.0LのV型8気筒エンジンの4種類です。圧巻なのはV型8気筒エンジンで、最高出力は354kW(481ps)/7,100rpmを誇ります。
ネクステージにおける中古車価格相場は、49万9,000円~619万9,000円です。(2023年6月時点の情報です)
(参考:『IS(レクサス)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
全国展開のネクステージで歴代スカイラインを探してみよう
歴代のスカイラインを狙っている場合は、ネクステージの在庫をチェックしてみてください。ネクステージでは全国に店舗を展開しており、圧倒的な在庫車数が強みです。そのため、過去モデルが見付かりやすいでしょう。
ここでは、ネクステージで中古車を購入するメリットを、2つに分けて紹介します。
うれしい品質と価格設定
ネクステージは品質にこだわっている中古車販売店です。お客様ファーストを掲げており、良質な車を届けられるよう修復歴車を省き、万全の整備を実施しています。
また、良い中古車をできるだけ安く提供できるよう、他社の価格情報をこまめに収集し価格に反映しています。したがって、状態の良い旧型のスカイラインをお得に購入できるでしょう。
充実保証で旧型も狙いやすい
ネクステージは保証プランも充実しています。無料保証が全車に付いている他、メンテナンスパック付きのサービスサポートや10年保証、また低年式車用のNextageサポートなど有料保証の選択肢が豊富です。
したがって、旧型のスカイラインで新しいカーライフを始めたい方は、ぜひ一度ネクステージのWebサイトへアクセスしてみてください。
まとめ
V35スカイラインは、R34まで続いてきたイメージを一気に変えたモデルといえます。V型6気筒エンジンを搭載し、見た目を一新しました。発売から時間がたっているため、中古車もあまり出回っていません。ライバル車も含め、視野に入れるとお好みのモデルが探しやしかもしれません。
スカイラインをお得に購入したい場合は、3万台の在庫を誇るネクステージでぜひお探しください。車の品質にもこだわっており、保証制度も充実しています。
■この記事の執筆者
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。