新型インプレッサと旧型の違いは?歴代モデルやグレードの特徴を紹介
スバルは、2023年4月に新型インプレッサを販売しました。スバルの中でも歴史の長いインプレッサは、初代モデルと比べ安全性能、走行性能などさまざまな点で進化を遂げています。新型インプレッサは、先代モデルと比べてどのような特徴を持つのでしょうか。
この記事では、新型インプレッサの特徴、先代モデルとの違い、グレード選びのポイントを紹介します。この記事を読むことで、新型インプレッサの魅力を理解できるでしょう。
※目次※
・新型インプレッサは、新世代アイサイトを搭載し安全性能が増している。
・先代モデルにあった排気量1.6Lエンジンは廃止され、2.0Lエンジン1種類を展開。
・購入費用を抑えたいのであれば、先代モデルやライバル車もチェックしよう。
6代目となる新型インプレッサの歴史
インプレッサは、スバルを代表する人気車種のひとつです。歴史をさかのぼると、さまざまな進化を遂げてきたことが分かります。現在販売されている新型インプレッサは、6代目です。ここでは、初代インプレッサの誕生から新型インプレッサまでの歴史を紹介します。
初代~3代目:誕生からWRXの独立
初代インプレッサが誕生したのは、1992年11月です。先に登場したレガシィよりもコンパクトな車として、販売が開始されました。以下は初代インプレッサの特徴です。
・ボディタイプはハードトップセダンとスポーツワゴン
・女性ユーザーを意識し、水鳥が頭を低く飛ぶ姿をイメージしたエクステリアデザイン
・世界ラリー選手権(WRC)への参戦を考え、WRXも設定
2000年8月には2代目へとフルモデルチェンジされました。個性的なデザインや走る楽しさを味わえる魅力は変わらず、安全性能や環境性能が進化しています。以下は2代目インプレッサの特徴です。
・ヘッドライト形状が丸目から涙目、鷹目へと変わったモデル
・スプレッドウイングスグリルを採用してデザインの統一性がアップ
2007年6月には3代目インプレッサが登場します。これまでグレードの一部だったWRXは、3代目販売中にインプレッサから切り離されました。以下は、3代目インプレッサの特徴です。
・ボディタイプはハッチバックとセダンを展開
・ボディサイズが3ナンバーサイズへと拡大
・評価の高かったEJ20エンジンは3代目をもって終了
4代目~5代目:機能や性能の大幅な進化
4代目インプレッサが誕生したのは、2011年12月です。開発テーマ「軽快で気持ちの良い走り」「スタイリッシュなエクステリアと質感の高いインテリア」「燃費の良さを実感できる環境性能」を具現化しています。以下は、4代目インプレッサの特徴です。
・ハッチバック「インプレッサスポーツ」とセダン「インプレッサG4」を展開
・アイサイトver.2を初搭載
・MT仕様は4代目をもって廃盤
2016年10月には5代目インプレッサが登場します。5代目にフルモデルチェンジしたインプレッサは、走行性能や安全性能が進化しました。以下は、5代目インプレッサの特徴です。
・スバルグローバルプラットフォームを初採用し走行性能が向上
・アイサイトver.3を全車標準装備
・セダンのインプレッサG4は5代目をもって廃盤
6代目:現行モデルの発売
現行モデルとなる6代目新型インプレッサは、2023年4月に誕生しました。先代モデルにあったセダンのG4は廃止され、5ドアハッチバックへと変わっています。
先代モデルと同じプラットフォームを用いていますが、異なる車格ではないかと錯覚するほどの静粛性のある上質なドライブが可能です。
2024年3月時点の情報では、新型インプレッサの納車時期目安は最短でも2か月かかります。グレードや部品調達状況によっては、納車まで3か月程度必要です。
新型インプレッサと旧型の違いは?
現行の6代目が登場するまで、インプレッサは長い歴史を積み重ねてきましたが、具体的に先代モデルからどのように進化しているのでしょうか。先代モデルとの違いを知ることで、新型インプレッサの魅力がより理解できるでしょう。
ここでは、先代モデルと新型インプレッサの違いを紹介します。
コンセプト
新型インプレッサは「行動的なライフスタイルへといざなうユーティリティースポーツカー」をコンセプトに開発されました。開発時、力を入れたとされるポイントのひとつがエクステリアデザインです。
新型インプレッサのエクステリアデザインは、5代目の要素をキープしながらもシャープなデザインを採用することでスポーティーさを際立たせています。
フェンダーは外に張り出させることで、5代目が持つ安心感のある印象から立体感と躍動感のある車へと進化しました。
プラットフォーム
プラットフォームは、5代目に採用されたスバルグローバルプラットフォームの改良型が採用されています。構造用接着剤の適用位置を拡大した上、ブレースとルーフパネル間に弾性接着剤を用いることで、走行時の不快な振動低減に貢献しているのが特徴です。
同じプラットフォームですが、室内寸法や荷室は5代目のほうがわずかに広く設計されています。5代目インプレッサでは積載できた荷物が新型インプレッサには載せられないなど、荷物を積む際にその差を感じるでしょう。
積載性を重視したい方は、しっかりチェックすることをおすすめします。
パワートレイン
5代目のインプレッサは、排気量1.6Lと2.0Lのエンジンがラインアップしていました。6代目では排気量1.6Lエンジンが廃止され、2.0Lエンジン1種類です。パワートレインには、ガソリンモデルとハイブリッドモデルが用意されています。
燃費(WLTCモード)は、ガソリンモデルが13.6km/L~14.0km/L、ハイブリッドモデルが16.0km/L~16.6km/L~です。最高出力は、ガソリンモデルが113kW、ハイブリッドモデルが107kWを発揮します。
予防安全装備
インプレッサは、先代モデルからアイサイトを搭載するなど安全性能に優れていました。5代目インプレッサのアイサイトには、ステレオカメラ方式を採用していましたが、6代目から広角化したステレオカメラと超広角単眼カメラを装着しています。
従来よりも広い範囲を認識できるようになり、交差点の出会い頭、見通しの悪い道、夜間走行など幅広いシーンで衝突回避が可能です。
高速道路・自動車専用道路では、ペダル操作とハンドル操作をアシストすることで、ドライバーの疲労軽減効果が期待できます。安全性能を重視したい方にとって、新型インプレッサは最適な車といえるでしょう。
新型インプレッサのグレードは3種類
新型インプレッサには、ガソリンモデルとハイブリッドモデルがあります。パワートレイン面以外にどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、グレード別の特徴を紹介します。どのグレードにしようか悩んでいる方は、グレード選びの参考になるでしょう。
ガソリンモデルの「ST」
STは、排気量2.0Lガソリンエンジンを搭載したエントリーグレードです。ハイブリッドモデルに比べると燃費性能は劣りますが、購入費用が安く、安全装備も充実しています。
オーディオレス仕様(7インチセンターインフォーメーションディスプレイ付き)のため、エアコンやオーディオ操作を大型ディスプレイで行いたい方は、メーカーオプションを利用して11.6インチセンターインフォーメーションディスプレイを装着しましょう。
スポーティーな「ST-G」
ST-Gは、エクステリアデザイン面でスポーティーさが増したグレードです。タイヤは同じ17インチですがタイヤ幅は10mm広く、フロントディスクブレーキも17インチへと拡大しています。
フロントマスクはヘッドライトがフルLED化される他、LEDフォグランプが装着されるのが特徴です。
ハンドルやシフトレバーは本革巻きが採用されています。ピアノブラック調のシフトパネルと相まって上質なドライブを楽しめるでしょう。
充実した装備の「ST-H」
ST-Gで採用される装備に加え、アイサイトセーフティプラスの機能「デジタルマルチビューモニター」の標準装備、自動防眩ルームミラーの追加など安全性能が向上しています。
デジタルマルチビューモニターは、車体に取り付けられた4つのカメラで周囲の状況を撮影し、死角の安全確認をサポートする機能です。
運転席には10ウェイパワーシート、助手席には8ウェイパワーシートが標準装備されます。シートヒーターも備わっているため、快適性が格段に向上したグレードです。
新型インプレッサと旧型どちらがおすすめ?
先代モデルのインプレッサも、新型インプレッサのように魅力的な特徴が詰まっています。新型と先代モデルで迷った場合、どちらを選ぶのが適切なのでしょうか。
新型インプレッサは先代モデルよりも性能面で向上している分、購入費用がかかります。一方で、先代モデルは中古車としても購入が可能です。
性能を重視するなら新型
車はモデルチェンジごとに各種性能がアップするのが特徴です。インプレッサも新型へとフルモデルチェンジしたことで、各種性能が向上しています。
新型インプレッサは、先代モデルよりも費用がかかりますが、性能を重視したい方には最適です。以下に、新型インプレッサのスペックを紹介します。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) |
4,475mm×1,780mm×1,450mm~1,515mm |
室内寸法(長さ×幅×高さ) |
1,925mm~1,930mm×1,505mm×1,200mm |
燃費(WLTCモード) |
13.6km/L~16.6km/L |
ホイールベース |
2,670mm |
荷室容量 |
315L~368L |
エンジン |
2.0L/2.0L e-BOXER |
新車価格(税込み) |
229万9,000円~321万2,000円 |
(2024年4月時点の情報です)
購入費用を抑えるなら旧型
新型インプレッサは登場から約1年が経過するとはいえ、中古車市場での流通台数は少ない状況です。流通台数が少ない分、価格も先代モデルよりも高い傾向にあります。
予算上、新型インプレッサを購入できないのであれば、先代モデルの「インプレッサスポーツ」を検討しましょう。
ネクステージの中古車相場は、42万9,000円~259万9,000円(税込み)です。以下にインプレッサスポーツのスペックを紹介します。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) |
4,475mm×1,775mm×1,480mm |
室内寸法(長さ×幅×高さ) |
2,085mm×1,520mm×1,200mm |
燃費(WLTCモード) |
12.4km/L~15.2km/L |
ホイールベース |
2,670mm |
荷室容量 |
345L |
エンジン |
1.6L/2.0L/2.0L e-BOXER |
(2024年4月時点の情報です)
新型インプレッサのライバルとなる3車種をピックアップ
新型インプレッサとは違った魅力のあるハッチバックと比べたいのであれば、ライバル車の特徴を知りましょう。新型インプレッサのライバル車は、以下の3車種です。新型インプレッサにはない魅力もあるため、自分のライフスタイルに合った車を選びましょう。
ホンダ シビック
シビックは、まるでスポーツカーを思わせるようなスポーティーなエクステリアデザインです。スポーティーなデザインの内側には、心地よさと使い勝手に優れた室内空間が広がっています。
エンジン走行とモーター走行を切り替えながら走るハイブリッドシステム「e:HEV」を採用し、新感覚のドライブを楽しめるのが魅力です。
新車は324万600円~398万900円(税込み)、ネクステージの中古車は199万3,000円~655万9,000円(税込み)で販売しています。
(2024年4月時点の情報です)
(参考:『シビック(ホンダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
マツダ MAZDA3
MAZDA3(ファストバック)は、躍動感のある力強いフォルムと、あでやかな曲面を融合させたエクステリアデザインが特徴です。
体の揺れ低減、ハンドル操作の修正低減、走行安定性向上などの効果がある世界初の技術「G-ベクタリングコントロールプラス」を搭載し、快適なドライブをサポートします。
新車価格は228万8,000円~390万2,800円(税込み)、ネクステージの中古車相場は169万9,000円~287万9,000円(税込み)です。
(2024年3月時点の情報です)
(参考:『MAZDA3(マツダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
トヨタ カローラ スポーツ
カローラスポーツは、トヨタのロングセラーブランド「カローラシリーズ」のハッチバックタイプの車です。
TNGAプラットフォームの採用による安定した乗り心地と、新型ハイブリッドシステムによる高い燃費性能を実現しています。燃費(WLTCモード)は、17.2km/L~30.0km/Lを発揮可能です。
新車は220万円~289万円(税込み)、ネクステージの中古車は197万9,000円~279万9,000円(税込み)で販売しています。
(2024年4月時点の情報です)
(参考:『カローラスポーツ(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
新型インプレッサは、2023年4月に販売が開始されました。先代モデルには、セダンタイプのインプレッサG4がありましたが、新型インプレッサはハッチバックタイプのみのラインアップです。
プラットフォームは、5代目の改良型を使用してハンドリングなどが向上しているものの、室内広さや荷室容量は5代目のほうが優れています。新世代アイサイトなど、性能の高さを重視するのであれば新型インプレッサがおすすめです。
購入費用を抑えたいのであれば、中古車流通台数も豊富な先代モデルのインプレッサを検討しましょう。
【この記事の執筆者】
畠山達也
自動車Webライター
自動車免許のほか、一級自動車整備士、フォークリフト運転免許などを保有するライター。自動車メーカーや部品業界に携わった際の知識や経験を活かし、Webメディアを通して「車の楽しさ」を発信している。
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