トヨタ GRヤリスのグレードによる違いとは？通常モデルとの差や選び方を紹介
GRヤリスは、モータースポーツ用の車両を市販化した車です。グレード展開は3つですが、それぞれどのような特徴、違いがあるのでしょうか。
この記事では、グレードごとの特徴、ベースとなったヤリスとの違い、グレード選びのポイントを紹介します。最後まで読むことで、どのグレードが自分に合っているのかが分かり、充実したカーライフを送れるでしょう。
※目次※
・GRヤリスのグレードは、ベースグレードのRS、装備の充実度が増したRZ、ハイパフォーマンスモデルのRZ“High performance”の3つ
・購入費用を抑えたいのであれば、ベースグレードのRSを選ぼう！
・快適なドライブや本格的なスポーツ走行を楽しみたいのであれば、RZ“High performance”がおすすめ
トヨタ GRヤリスのグレードは3つ
GRヤリスのグレード展開は、ベースグレードのRS、上位グレードのRZ、RZよりさらに走行性能が高められたRZ“High performance”の3種類です。
どのグレードもスポーティーなデザインが魅力ですが、細かな部分で差別化が図られています。まずは、グレードごとの特徴、スペックなどの違いをチェックしましょう。
（参考：『GRヤリス（トヨタ）の中古車一覧｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
ベースグレード「RS」
RSには、ENKEI製の18インチアルミホイールが採用されています。グロスブラック塗装が施され、足元が引き締まったように見えるのが魅力です。
ステアリングホイールは、本革巻き3本スポークステアリングホイールが装着されます。パドルシフトがあるため、車を操る楽しさを手軽に味わいたい方に最適です。以下に、RSのスペックを紹介します。
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燃費（WLTCモード・km/L） |
18.2 |
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排気量（L） |
1.5 |
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最高出力（kW） |
88 |
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最大トルク（N・m） |
145 |
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乗車定員（人） |
4 |
上位グレード「RZ」
RZは、RSと外観面の大きな違いはありません。タイヤはRSと同じ18インチタイヤ、ENKEI製のアルミホイールを採用しています。
対向4ポットのブレーキキャリパーに、高ミクロンディスクパッドを装着することでブレーキ性能を高めているのが特徴です。以下に、RZのスペックを紹介します。
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燃費（WLTCモード・km/L） |
13.6 |
|
排気量（L） |
1.6 |
|
最高出力（kW） |
200 |
|
最大トルク（N・m） |
370 |
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乗車定員（人） |
4 |
性能を高めた「RZ“High performance”」
RZ“High performance”は、上位グレードのRZよりもさらにスポーティーなパーツを採用したグレードです。BBS製のアルミホイール、カラードキャリパーが装備され、外観から走りの速さを予感させます。
ラジエーターグリル、フロントサイドディフューザー、リアロアバンパーにピアノブラック塗装を施すことで、上質さもアップしているのが特徴です。以下に、RZ“High performance”のスペックを紹介します。
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燃費（WLTCモード・km/L） |
13.6 |
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排気量（L） |
1.6 |
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最高出力（kW） |
200 |
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最大トルク（N・m） |
370 |
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乗車定員（人） |
4 |
トヨタ GRヤリスのグレードによる違いは？
GRヤリスは3つのグレードに分かれていますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。主な違いは燃費性能・走行性能・新車価格です。特に燃費性能は、維持する上で大切な要素のため、しっかりチェックしましょう。
ここでは、グレードごとの違いを解説します。
燃費性能
GRヤリスは、グレードごとに搭載するエンジンと燃費改善策が異なることから、燃費にも差があります。燃費性能は、車を維持する上で重要なポイントです。
RSには燃費改善策として、筒内直接噴射・可変バルブタイミング・電動パワーステアリング・自動無段変速機が採用されています。RZとRZ“High performance”の燃費改善策は、アイドリングストップ・充電制御・筒内直接噴射・可変バルブタイミングです。
走行性能
ベースグレードのRSは、1.5Lの直列3気筒NAエンジンを搭載しています。高速燃焼技術により、燃費性能と高出力を実現しました。トランスミッションは、Direct Shift-CVTを搭載することでスピーディーな変速を可能とし、スポーツ走行も楽しめます。
RZとRZ“High performance”のエンジンは、1.6Lの直列3気筒ターボ付きエンジンです。WRC競技でのエンジン使用域を分析し、常用域で最大ポテンシャルを発揮できるよう設計されています。
さまざまなシーンで、ドライバーの意思にレスポンス良く応えるのが魅力です。
本体価格
新車価格（税込み）は、RSが265万円、RZが396万円、RZ“High performance”が456万円です。装備の充実度や機能・性能が高いほど新車価格が高くなるため、予算に合わせたグレードを選びましょう。
RZ“High performance”では予算が厳しいという方は、RSもしくはRZがおすすめです。下のグレードを選ぶと除かれる装備もありますが、自分でカスタマイズする楽しさを味わえます。
（2024年3月時点の情報です）
トヨタ GRヤリスとヤリスの違い
GRヤリスは、ヤリスの兄弟車として誕生しました。ヤリスは、トヨタの人気コンパクトカー「ヴィッツ」の後継車として販売されている車です。ヤリスをベースとして開発された車ですが、パワートレインやプラットフォーム、内外装デザインは異なります。
GRヤリスとヤリスはどのような違いがあるのかチェックしましょう。
（参考：『ヤリス（トヨタ）の中古車一覧｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
ボディサイズ
一見すると同じボディサイズのように見えますが、ヤリスのほうがGRヤリスよりも小さく、5ナンバーサイズに抑えた設計です。
どちらも取り回しやすさに優れた車ですが、GRヤリスは全長・全幅が大きいため、狭い道を運転する機会が多いのであればヤリスが適しています。以下は、ボディサイズの比較一覧です。
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車名 |
GRヤリス |
ヤリス |
|
全長（mm） |
3,995 |
3,950 |
|
全幅（mm） |
1,805 |
1,695 |
|
全高（mm） |
1,455 |
1,495~1,510 |
ストラクチャー
ヤリスのプラットフォームはコパクトカー向けのGA-Bですが、GRヤリスにはスポーツ4WDプラットフォームが採用されています（グレード別）。
フロントは軽量かつ高剛性のプラットフォーム、リアはスポーツ4WDに必要な剛性・形・サイズがそろったプラットフォームです。
パワーユニットも差別化することで、ヤリスとGRヤリスは走行性能の差を付けています。ヤリスに搭載されるエンジンは、1.5Lに加え低中速域でのトルクが魅力の1.0Lです。一方のGRヤリスは、1.6Lと1.5Lの2種類から選べます。
エクステリア
ヤリスのフロントマスクは、フロントグリルに向かって絞り込むようなラインを付けたことで押し出し感を放っています。
GRヤリスと異なる点は、フロントグリルとフロントバンパー形状です。ヤリスよりもGRヤリスのほうが、ワイド＆ローの印象を感じられるようデザインされています。
リアは、ヤリスがスポーティーなデザインであるのに対し、GRヤリスはリアバンパー形状をより立体的な形状としているのが特徴です。ヤリスよりも安定感と重心の低さが感じられます。
インテリア
ヤリスはデジタルメーターもしくはアナログメーターを採用していますが、GRヤリスはスポーツ走行に必要な情報が集約されたスポーツメーターを採用しています。
レッドポインター、レッドゾーン帯を設けてスポーツ走行時の視認性がアップしている他、前後トルク配分、ターボ過給圧などのチェックも可能です。
一般的なシートが採用されるヤリスに対し、GRヤリスのRZ“High performance”にはプレミアムスポーツシートが装着されます。サイドサポートの最適化により、コーナリング時の強いGにも耐えられるよう設計された特別なシートです。
GRヤリスのグレード選択に迷ったら？
GRヤリスのグレードは他の車に比べ少ないものの、グレードごとに魅力的な特徴があります。どのグレードを選べばよいのか悩んだときには、購入費用を抑える、ドライブを楽しむのどちらかを基準に選ぶのがおすすめです。
購入費用を抑えたい
購入費用を抑えたい方には、ベースグレードのRSがおすすめです。他のグレードに比べ最高出力や最大トルクが低く走行性能は劣りますが、安全装備や快適装備などは十分に備わっています。
他のグレードは無鉛プレミアムガソリンであるのに対し、RSは無鉛レギュラーガソリンです。燃費性能が良いことに加え燃料代も安く済むことから、購入後の維持もしやすいグレードといえます。
ドライブを楽しみたい
GRヤリスが持つ走行性能をしっかりと発揮させ、運転の楽しさを味わいたい方には、RZ“High performance”がおすすめです。
RZ“High performance”には、6速iMTが備わっています。クラッチ操作・シフト操作などに応じてエンジン回転数を自動制御することで、スムーズな変速が可能です。
また、吸気を冷却するインタークーラーには冷却スプレーを備え、夏のような外気温が高いときでもエンジン本来の性能を発揮できる工夫がなされています。
RZ“High performance”はハイエンドモデルで価格も高いことから、価格が気になるのであればRZも選択肢に入れましょう。
GRヤリスと比較されるライバル車種
GRヤリスのように運転を楽しめる車は、他のメーカーにもあります。ここで紹介する日産 ノート、スバル インプレッサ、ホンダ フィットの特徴から、GRヤリスとは違った魅力があります。
中古車販売店「ネクステージ」の中古車相場も紹介しますので、中古車の購入を検討する方は参考にしてください。
日産 ノート
ノートは、日産の電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したコンパクトカーです。
エンジンは発電に使い、駆動は全てモーターで行います。モーターで走行するため、スムーズな加速と上り坂も楽に登れる力強さが魅力です。以下に、新車価格とネクステージの中古車相場を紹介します。
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新車価格（税込み） |
229万9,000円~269万600円 |
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中古車相場（税込み） |
19万9,000円~273万8,000円 |
（2024年3月時点の情報です）
（参考：『ノート（日産）の中古車一覧｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
スバル インプレッサ
水平対向エンジンを搭載したインプレッサは、振動が少なく、滑らかなエンジンフィーリングが魅力の車です。
ハイブリッドモデルは、モーターを組み合わせることでアクセルペダルを踏み込んだ瞬間から力強い加速を味わえます。以下は新車価格とネクステージの中古車相場です。
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新車価格（税込み） |
229万9,000円~321万2,000円 |
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中古車相場（税込み） |
45万1,000円~279万9,000円 |
（2024年3月時点の情報です）
（参考：『インプレッサスポーツ（スバル）の中古車一覧｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
ホンダ フィット
フィットは、スタイリングの異なる4つのタイプをラインアップするコンパクトカーです。
シンプルなスタイルの「HOME・BASIC」、たくましさを感じる専用エクステリアデザインが採用された「RS」、アウトドアにもなじみやすい「CROSSTAR」、上質でモダンなデザインの「LUXE」から選べます。
RSのハイブリッドモデルは、専用サスペンションやパドルシフトなど操る楽しさと心地よい乗り心地を融合させたグレードのため、フィットの走りをより深く味わえるのが魅力です。
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新車価格（税込み） |
165万5,500円~274万8,900円 |
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中古車相場（税込み） |
22万8,000円~264万9,000円 |
（2024年3月時点の情報です）
（参考：『フィット（ホンダ）の中古車一覧｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
まとめ
GRヤリスのグレードは「RS」「RZ」「RZ“High performance”」の3つです。ボディサイズは全グレードで共通していますが、搭載エンジンが異なります。
ベースグレードのRSは、1.5L直列3気筒NAエンジンに対し、RZとRZ“High performance”は1.6L直列3気筒ターボ付きエンジンです。
燃費改善策も異なることから、燃費性能にも差があります。燃費を重視したいのであれば、RSがおすすめです。RSは最も価格の安いグレードでもあるため、価格を重視したい方にも適しています。
▼ライタープロフィール
畠山達也
自動車Webライター
自動車免許のほか、一級自動車整備士、フォークリフト運転免許などを保有するライター。自動車メーカーや部品業界に携わった際の知識や経験を活かし、Webメディアを通して「車の楽しさ」を発信している。
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