マツダCX-5と比較!同シリーズCX-3・CX-8・CX-30との違いや特徴をチェック
SUVは十数年前から人気が出始めた車です。現在でも世界的に人気は健在で、さまざまな自動車メーカーがSUVを世に送り出しています。国産自動車メーカーであるマツダも2012年にSUVの「CX-5」を発表し、以降も「CX-3」「CX-8」「CX-30」など複数のモデルを発売しています。
しかし、どれも似通っているため「違いがよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。マツダのCXシリーズは一見どれも同じように見えるのですが、実はそれぞれ特徴が異なるので、しっかり比較してみることが重要です。そこでこの記事では、CX-5とそのほかのモデルの違いや各モデルの特徴についてご紹介します。
目次
・マツダSUVのCXシリーズの現行モデルは、「CX-3」「CX-5」「CX-8」「CX-30」の4種類!
・CXに続く数字はボディサイズを表している。CX-30は「4」が使えないために30になったもので、ボディサイズはCX-4に該当するサイズ
・人気のCX-5の新旧モデルを比較したいときは中古車店がおすすめ!
マツダSUVのCXシリーズは現行4モデル
マツダSUVのCXシリーズの現行モデルは、「CX-3」「CX-5」「CX-8」「CX-30」の4種類です。CXに続く数字は発売された順番ではなく、各モデルのボディサイズを表しています。
ただしCX-30のボディサイズはCX-3とCX-5の間の大きさです。中国のみで販売されているモデルにCX-4があったため、同一の名前がつけられず、CX-30としたようです。また、車には全長によって車をカテゴライズする「セグメント」という分類があります。
- ・Aセグメント:全長 3,700mm未満
- ・Bセグメント:全長3,710mm~4,200mm
- ・Cセグメント:全長4,210mm~4,500mm
- ・Dセグメント:全長4,510mm~4,800mm
- ・Eセグメント:全長4,810mm~5,000mm
- ・Lセグメント:全長5,010mm~
マツダの基幹車種にはBセグ「デミオ」、Cセグ「アクセラ」「ファミリア」、Dセグ「アテンザ」「カペラ」などがありました。しかし、マツダはモデル名をCX-5のような数字やアルファベットにするグローバル戦略を取っているため、それぞれ以下のように改名されています。
- ・Bセグ デミオ:MAZDA 2
- ・Cセグ アクセラ:MAZDA 3 FASTBACK
- ・Cセグ ファミリア:MAZDA 3 SEDAN
- ・Dセグ アテンザ:MAZDA 6 SEDAN
- ・Dセグ カペラ: MAZDA 6 WAGON
CX-5とCX-3・CX-8・CX-30の違い
マツダのSUVであるCXシリーズは、CXのあとの数字の大きさによってボディサイズが異なることがわかりました。しかし、一見はほぼ同じデザインで公式サイトのラインアップを見ても違いがわからない人も多いでしょう。最初に発売されたCX-5とCX-3・CX-8・CX-30にはどのような違いがあるのでしょうか。
一見同じに見えるデザイン
マツダの車はCXシリーズに限らず、どれも一見同じに見えるデザインに統一されています。これもマツダのグローバル戦略によるもので、海外の自動車メーカーの車のように、一目でマツダの車であることがわかるようにするためです。
とはいえ、一見似たようなデザインでも実はモデルによって少しずつ異なります。CXシリーズは「クロスオーバー」という、乗用車とクロスカントリーを掛け合わせたような車です。車高が高く、FRのようなプロポーションになることを目指して造られています。
スペックの比較
CXシリーズのスペックを比較してみましょう。初代SUVであるCX-5のスペックは以下のとおりです。
- ・ボディサイズ:4,545mm×1,840mm×1,690mm
- ・車両重量:1,520kg~1,710kg
- ・定員:5名
- ・エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ(ガソリン/ディーゼル)
- ・トランスミッション:6EC-AT/6MT
続いて、CX-3のスペックを見てみましょう。
- ・ボディサイズ:4,275mm×1,765mm×1,690mm
- ・車両重量:1,250kg~1,370kg
- ・定員:5名
- ・エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ(ガソリン/ディーゼル)
- ・トランスミッション:6EC-AT/6MT
CX-8のスペックは以下のとおりです。
- ・ボディサイズ:4,900mm×1,840mm×1,730mm
- ・車両重量:1,710kg~1,930kg
- ・定員:6名~7名
- ・エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ(ガソリン/ディーゼル)
- ・トランスミッション:6EC-AT
CX-30のスペックも見てみましょう。
- ・ボディサイズ:4,395mm×1,795mm×1,540mm
- ・車両重量:1,380~1,560kg
- ・定員:5名
- ・エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ(ガソリン/ディーゼル)
- ・トランスミッション:6EC-AT/6MT
CX-30はCX-3の後継のような存在
CX-3とCX-5の間の大きさであるものの、中国限定モデルにCX-4があったため「4」という数字が使えなかったのがCX-30です。そのCX-30はCX-3の後継のような存在といわれています。
「美しいクロスオーバー」をコンセプトに開発され、CX-3のデザインから余分な部分をそぎ落とし、より洗練されたデザインに進化しています。また、CX-30はほかのCXシリーズとは違うクーペ風モデルであり、全高1,540mmとCX-3よりも車体が低いのが特徴です。
CX-8はCX-5の上級車種のような存在
CX-8はCX-5の上級モデルに位置しています。CX-5に取り入れられたのと同じ魂動デザインによって、6名~7名の多人数乗用車でありながらスポーティで美しいプロポーションであるのが特徴です。鉄のインゴットから職人が直接削りだしたような質感とコントラストで、思わず目で追ってしまうようなエレガントさが感じられます。
共通点の多いCX-5とCX-8の比較
マツダの初代SUVであるCX-5とその上級モデルであるCX-8には、魂動デザインが取り入れられている点やスポーティさなど、さまざまな面で共通点があります。共通点が多いとなると、CX-5とCX-8のどちらを選ぶかで迷う人もいるでしょう。そこで、CX-5とCX-8のスペックについて、よりくわしく比較していきます。
ボディサイズ
CX-5とCX-8のボディサイズは、CX-5が4,545mm×1,840mm×1,690mm、CX-8が4,900mm×1,840mm×1,730mmで、CX-8のほうが全長と全高が高くなっています。ボディサイズが上がれば、その分車内のスペースも広く取れるため、CX-5は5人乗りですがCX-8は6人~7人乗り(仕様で異なる)です。
ボディサイズの違いは見た目にも表れており、一見すると似たようなデザインではあるものの、CX-8はCX-5よりもボンネットなどが長くワゴンのような雰囲気があります。
走行性能
CX-5とCX-8では、走行性能も異なります。どちらもエンジン種類は水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボですが、CX-5のエンジンタイプはSKYACTIV-D 2.2で最高出力140kW(190ps)/4,500rpm、最大トルクは450N・m(45.9kgf・m)/2,000rpmです。
対してCX-8のエンジンはSKYACTIV-G 2.5Tで、最高出力169 kW(230 ps)/4,250 rpm、最大トルクは420 N・m(42.8 kgf・m)/2,000 rpmとなっています。
CX-8のほうが馬力はあるものの、ボディサイズが大きく重いためCX-5と比べて加速力は落ちるでしょう。またCX-5が12.2km~19.4km/L(WLTCモード)、CX-8が11.6km~15.8km/L(WLTCモード)で燃費もCX-5のほうがよくなっています。
安全装備
CX-5とCX-8はともに最新の安全技術が標準装備されており、安全運転サポート車「セーフティ・サポートカーS(ワイド)」に該当しています。先行車や歩行者を検知しブレーキを自動制御する機能や、ペダルの踏み間違いによる誤発信を抑制する機能などが搭載されており、より安全に運転できるのが特徴です。
また、CX-5は軽量で剛性が高い「SKYACTIV-BODY」が採用されており、さまざまな方向からの衝突によるエネルギーを吸収・分散してドライバーを守ります。
CX-8では、さらにマツダの車初のCピラー下の二又構造によりボディの強度が高められているほか、歩行者と衝突した際に衝撃を吸収して歩行者を守るアクティブボンネットなどが取り入れられています。この構造によって、より安全性が向上したのが特徴です。
CXシリーズで人気のCX-5の特徴
マツダのCXシリーズで人気があるのは、やはり初代SUVであるCX-5です。しかし、「CX-5」といってもグレードが異なるモデルが複数あるため、どのグレードを選ぶかで悩むこともあるでしょう。ここまでCX-5とそのほかのCXシリーズのモデルを比較してきましたが、ここからはCX-5のグレード別の特徴についてくわしく紹介していきます。
CX-5のグレードは3つ
CX-5の基本グレードには、「20S」「25S」「25T」「XD」の4種類です。それぞれエンジンタイプ・種類が異なっています。エンジンタイプ・種類が違うということは、排気量や最高出力・最大トルクなども異なるため、スペックをしっかりチェックすることが重要です。
そして、CX-5には基本グレードのほかに「PROACTIVE」「LPackage」「Exclusive Mode」の3つのグレードが用意されています(基本グレードによって異なる)。
PROACTIVEは安全性能がより向上したグレード、L Packageはよりインテリアなどの装備がより上質になったグレード、Exclusive Modeはラグジュアリーな特別使用車です。これとは別に、20S・25S・XDには「Silk Beige Selection」という特別使用車もあります。
選べる燃料とトランスミッション
CX-5は20S・25S・25Tがガソリンエンジン、XDがディーゼルエンジンです。また、グレードによりますが、トランスミッションや駆動方式を選べます。価格などを比較してみましょう。
グレード |
新車価格 |
燃料 |
駆動方式/ミッション |
・20S ・20S PROACTIVE |
261万8,000円(税込)~ |
ガソリン |
・2WD/6EC-AT |
・25S ・25S PROACTIVE |
284万9,000円(税込)~ |
ガソリン |
・4WD/6EC-AT |
・25S L Package |
310万7,500円(税込)~ |
ガソリン |
・2WD/6EC-AT ・4WD/6EC-AT |
・25T L Package ・25T Exclusive Mode |
342万1,000円(税込)~ |
ガソリン |
・2WD/6EC-AT ・4WD/6EC-AT |
・XD ・XD PROACTIVE ・XD L Package ・XD Exclusive Mode |
293万7,000円(税込)~ |
ディーゼル |
・2WD/6EC-AT ・2WD/6MT ・4WD/6EC-AT ・4WD/6MT |
20Sシリーズでは駆動方式やミッションの選択はできませんが、25Sシリーズでは L Packageのみ選択可能です。XDシリーズであれば、どのモデルでもAT・MTと2WD・4WDが選べます。
CX-5の3つのグレードの特徴を比較
前の項目で少し触れましたが、CX-5に用意されている「PROACTIVE」「L Package」「Exclusive Mode」の3つのグレードはそれぞれ特徴が異なります。自分の求めるCX-5を選ぶには、各グレードの特徴を把握しておくことが大切です。どのグレードにどのような特徴があるのかを、さらにくわしく比較してみましょう。
PROACTIVE
PROACTIVEの特徴は安全性の高さです。車線を超えないようにしたり中央をまっすぐ走れるようにしたりするサポートシステムや、ヘッドアップディスプレイなどが追加されており、走行時の安心感がアップしています。各グレードのPROACTIVEモデルのスペックや価格は以下のとおりです。
グレード |
新車価格 |
スペック |
20S PROACTIVE |
285万4,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-G 2.0 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ ・最高出力:115kW(156ps)/6,000 rpm ・最高トルク:199N・m(20.3kgf・m)/4,000 rpm ・排気量:1.997L |
25S PROACTIVE |
308万5,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-G 2.5 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ ・最高出力:138 kW(188 ps)/6,000 rpm ・最高トルク:250 N・m(25.5 kgf・m)/4,000rpm ・排気量:2.488L |
XD PROACTIVE |
317万3,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-D 2.2 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ・最高出力:140 kW(190 ps)/4,500rpm ・最高トルク:450 N・m(45.9 kgf・m)/2,000rpm ・排気量:2.188L |
L Package
L Packageの特徴は上質さです。PROACTIVEに追加されている装備に加え、すべての座席にシートヒーターがついていたり車体に使用される素材が変わったりと、快適性が増しています。各グレードのL Package Eモデルスペックや価格を見てみましょう。
グレード |
新車価格 |
スペック |
25S L Package |
310万7,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-G 2.5 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ ・最高出力:140kW(190ps)/6,000 rpm ・最高トルク:252N・m(25.7kgf・m)/4,000 rpm ・排気量:2.488 L |
25T L Package |
342万1,000円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-G 2.5T ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ・最高出力:169 kW(230 ps)/4,250 rpm ・最高トルク:420 N・m(42.8 kgf・m)/2,000rpm ・排気量:2.488L |
XD L Package |
342万6,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-D 2.2 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ・最高出力:140 kW(190 ps)/4,500rpm ・最高トルク:450 N・m(45.9 kgf・m)/2,000rpm ・排気量:2.188L |
Exclusive Mode
Exclusive Modeは、L Packageよりもさらに装備が充実したハイグレードモデルです。L Packageに追加されている装備に加えて、TVやDVD・サウンドシステムなどのユーティリティが向上しています。各グレードのExclusive Modeモデルのスペックや価格は以下のとおりです。
グレード |
新車価格 |
スペック |
25T Exclusive Mode |
374 万円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-G 2.5T ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ・最高出力:169 kW(230 ps)/4,250 rpm ・最高トルク:420 N・m(42.8 kgf・m)/2,000rpm ・排気量:2.488L |
XD Exclusive Mode |
374 万5,500円(税込)~ |
・エンジンタイプ:SKYACTIV-D 2.2 ・エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ・最高出力:140 kW(190 ps)/4,500rpm ・最高トルク:450 N・m(45.9 kgf・m)/2,000rpm ・排気量:2.188L |
比較して選びたいときは中古車店がおすすめ
車を購入するときには、正規ディーラーで新車を購入する人も多いのではないでしょうか。新車というのはたしかに魅力的ではありますが、購入できるのは最新モデルになるのが基本です。「旧モデルも見てみたい」「いろいろなメーカーのSUVを比較したい」という人には、中古車店での購入が向いています。
中古車店なら旧モデルとも比較ができる
中古車店の魅力は、ラインアップが豊富で現行から旧モデルまで多彩なモデルを比較できることです。「前のデザインのほうが好きだった」というときでも、中古車であれば手に入る可能性があります。車を中古で購入するのは不安という人もいるかもしれませんが、大切に乗られていた車できちんと整備されていれば問題ありません。
中古車店なら他のメーカーとも比較ができる
正規ディーラーではそのメーカーの車しか見ることができませんが、中古車店であればいろいろなメーカーの車を比較できます。各メーカーのSUVを比較してみると、「こちらのメーカーがよいと思っていたけれど、実はあちらのメーカーのほうが自分に合っていた」ということもあるでしょう。
たくさんのメーカーのSUVのメリット・デメリットを知ることで、より満足できるSUVに出会えるかもしれません。
CXシリーズの中古車相場
車を購入するときには、価格が気になる人も多いでしょう。CXシリーズの中古車相場はいくらくらいなのでしょうか。
- ・CX-5の中古車相場:78万9,000円~
- ・CX-3の中古車相場:99万9,000円~
- ・CX-8の中古車相場:259万7,000円~
- (2020年4月時点)
やはりCX-5の上位モデルであるCX-8は、もともとの価格が高いためCX-5やCX-3と比較して中古車価格も高めです。しかし、人気モデルであるCX-5は中古車の取扱数が圧倒的に多いため、装備が充実していたり走行距離が少なかったりと良質な中古車が見つかりやすいでしょう。
まとめ
マツダSUVの初代であるCX-5とそのほかのCXシリーズでは、ボディサイズが異なります。そのため、一見似たようなデザインに見えても、しっかり見比べるとどれも違う雰囲気を感じるでしょう。
CXシリーズのなかで1番人気があるモデルは、やはりCX-5です。中古車であれば現行モデルから旧モデルまで多数のグレードを比較できるので、購入の際には中古車も検討してみましょう。
ネクステージはCX-5の中古車を豊富に取り扱っており、1オーナーで装備も充実した上質なCX-5がそろっています。CX-5の中古車をご検討の際には、ぜひネクステージにご相談ください。