車のメンテナンスとは何をするの?作業箇所や費用を節約するコツを解説
車を安全に長く乗り続けるためには、メンテナンスや定期的な点検整備が必要です。しかし「車検には出しているがほかには何をすれば良いのか分からない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、車検とメンテナンスの違いや日頃から自分でできる3つのメンテナンス、メンテナンスができる業者をご紹介します。少しでも安く、安心できるメンテナンスを行いたい方は参考にしてください。
※目次※
・車のメンテナンスと定期的な車検は意味も目的も異なる。メンテナンスは点検整備で、車検は保安基準の適合確認。
・車の寿命を伸ばすために有効なメンテナンスは、日頃から自分でもできる。
・良質で低価格なメンテナンスを受けるためには、業者選びが重要。
車のメンテナンスとは何をするの?
まずは車のメンテナンスの概要を解説します。車のメンテナンスと一般的に耳にする車検は別の意味です。メンテナンスと車検の違いや、メンテナンスをしなければならない理由を解説します。車のメンテナンスについて理解を深めるための参考にしてください。
メンテナンスの意味
メンテナンス(maintenance)の意味は、「建物や機械の保守・維持・管理」です。
車においてはエンジンや機械類、電装品の「点検・手入れ」を意味します。車を正常な状態に維持するための部品交換や分解清掃、もしくは不具合箇所や消耗箇所を発見してトラブルや不調が起こる前に行うものです。
車をメンテナンスをする必要性
車のメンテナンスを怠り、走行し続けた場合には走行中の故障やトラブルを招く可能性が高まります。たとえば、エンジンオイルの点検を怠ればエンジンに負荷がかかり続け走行不可能になりかねません。ブレーキランプバルブが切れた状態で走行すれば、ブレーキをかけた際に後続車からの発見が遅れ、追突されることも考えられます。
日常のメンテナンスは使用者の義務です。故障やトラブルが悪化すれば事故につながる危険もあるため、日頃のメンテナンスを大切にしましょう。
(参考:『点検整備の必要性|国土交通省』)
▼こちらの記事もおすすめ
車検とメンテナンスは違う
私たちがよく耳にする車検と、メンテナンスは意味が異なります。車検とは国が定めた保安基準に適合しているかを、一定期間ごとにチェックすることです。チェック項目は最小限のため、次回車検までの安全が保証されたものではありません。しかし、車検に合格していなければ公道の走行は不可能です。
一方、メンテナンスとは車の安全性を確保するために必要な点検整備を意味します。車の使用者は日常点検整備・法定点検整備を受けなければなりません。
前述したように車検は安全性を保証するものではないため、日常点検で安全性を確保する整備を行う必要があります。法定点検整備は国土交通省の決めた点検項目に沿って行う、専門知識を必要とする整備です。
法定点検整備も車検と同じく、点検整備時期や点検項目が定められています。軽自動車・自家用乗用車の場合は、12か月点検時は26項目、24か月点検時は56項目です。24か月点検は、車検時に一緒に行われます。
(参考:『自動車検査・登録ガイド|国土交通省』)
車検時に行う場合のメンテナンス箇所
ここからは、車検の際によくメンテナンスされる箇所をご紹介します。具体的にはエンジンオイルとバッテリー・灯火類・ブレーキ類・動力伝達装置類・排ガス装置です。公道を走行するうえで、欠かせない保安基準に関わる項目もあります。
エンジンオイルとバッテリー
エンジンのかかり具合や異音の有無・エンジンオイルの量や汚れ・ファンベルトの状態・バッテリー液量をチェックします。
特にエンジンオイルは、人間にたとえると血液の役割を果たす重要な存在です。エンジンオイルのおかげでエンジン内部の冷却を行ったり、潤滑により摩耗を防げたりします。同時にエンジン内部の汚れもエンジンオイルに混ざるため、定期的な交換が必要です。
エンジンのかかり具合が悪いときや、液量が規定以下の際にはバッテリーの交換やバッテリー液の補充を行う場合もあります。
▼こちらの記事もおすすめ
灯火類
灯火類は主に、ヘッドライト・スモールライト・ウィンカーランプ・フォグランプ・ブレーキランプ・バックランプがあります。いずれもドライバーの視認性確保や、後続車や周辺の車へ自車の存在を示すために必要な大切な部品です。
車検では灯火類すべてに厳しい検査基準(色・認識距離・個数など)が設けられています。以下はヘッドライトの検査基準例です。
・色(白色または淡黄色で、左右対象に取り付けられていること)
・数(ロービームは2灯、ハイビームは2灯もしくは4灯)
・明るさ(2灯式が1万5,000cd以上、4灯式が2万cd以上、かつ合計22万200cd以下であること)
・色温度(3,500K~6,000K)
・取り付け位置(上部の縁の高さが地上120cm以下、下部は地上50cm以上、最も外側の縁かららボディ側面まで40mm以内)
・ハイビームは100m先にある障害物を認識できること
検査基準は車の種類や年式、最高速度などの条件によって異なります。
▼こちらの記事もおすすめ
ブレーキ類の制御装置
ブレーキの点検では、ブレーキの効き具合をテスターを用いてチェックします。ブレーキを効かせるためのブレーキパッドは残量によって車検の合否が決まることはありません。しかし、ブレーキは安全運転をするうえで重要な部分です。ブレーキ類のチェック後、必要に応じて部品を交換します。
近年普及している自動ブレーキなど自動運転技術に関わる電子制御装置も、2024年10月から検査が開始される予定です。
▼こちらの記事もおすすめ
動力伝達装置
動力伝達装置とは、エンジンから発生した動力をタイヤに伝えるために必要な装置です。たとえば、クラッチ・トランスミッション・プロペラシャフト・デファレンシャル・ドライブシャフトが挙げられます。
どの装置も不具合を放置すれば、重症化しかねません。車検時、プロペラシャフトは連結部分のぐらつきをチェックします。トランスミッションは多くのギアを使っているため潤滑にオイルが必要です。そのため車検ではトランスミッションオイルの汚れや量を確認します。
排ガス装置
環境破壊防止のため、排ガステスターを使用し排ガスの低減性能が機能しているかをチェックします。チェックされる内容は、排ガスに含まれる炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)の濃度です。これらの濃度が一定基準以下でなければ、車検に合格できません。
検査の基準値を上回ってしまった場合には、エアクリーナーなど排ガスに関連する部分を点検します。
自分でできる車のメンテナンスや点検作業
車のメンテナンスは自分でできるものがあります。お店などに頼めば作業工賃がかかってしまいますが、できる範囲でセルフメンテナンスを行えば余計なコストがかかりません。ここからは自分でできる車のメンテナンスや点検方法をご紹介します。
消耗品の交換
自分で交換できる消耗品の例として、エアコンフィルターがあります。エアコンフィルターは、エアコンから吹き出される空気をきれいにするためのものです。交換せずに使い続けると目詰まりを起こし、エアコンの機能を十分に発揮できないこともあります。
ほかにもワイパーゴムやクーラント(エンジン冷却水)、ウィンドウ用ウォッシャー液の補充が、セルフメンテナンスの可能な消耗品です。
タイヤ空気圧の確認と補充
タイヤは車の「走る・曲がる・止まる」を支える重要な部分です。タイヤの適正な空気圧の管理は、バーストやパンクの予防・乗り心地の改善・長持ちすることにつながります。
タイヤの空気圧はエアゲージを使ったり、ガソリンスタンドに設置されている専用機械で確認・補充が可能です。車やタイヤサイズによって空気圧は異なるため、運転席ドア付近や給油口に貼られているステッカーを確認します。
タイヤの空気は1か月で約10kPa~20kPa自然に抜けてしまうため、空気圧のチェックの目安は1か月に1度です。
洗車で塗装劣化を予防
ボディに付着した汚れを放置していると、塗装を劣化させる原因になります。自分で洗車をする場合、タイヤの汚れから落としましょう。タイヤの汚れが落ちたら、車の上から下へと洗車をします。
洗車は塗装の劣化を防げるだけでなく、同時に車の外装品をチェックできる機会です。汚れを落としながらワイパーゴムの劣化やヘッドライトの不調も発見できます。
また、海沿いを走った場合は錆を防ぐために早めの洗車を心がけましょう。汚れを落としきれない場合は、業者に依頼することも可能です。
▼こちらの記事もおすすめ
セルフメンテナンスは無理のない範囲で
車のメンテナンスや点検で最も重要なことは「走る・曲がる・止まる」を機能させることです。前述したように、特別な資格が無くとも自分でメンテナンスや点検できる場所はありますが、限界もあります。
走る・曲がる・止まるを機能させるために必要な点検やメンテナンスは、専用工具やテスター、調整が必要な場合があるためです。
「自分には判断や作業が難しい」と感じる場合は、無理をせずにメンテナンスを行うプロの業者に依頼しましょう。
車のメンテナンスはどこに依頼できるの?
車のメンテナンスを依頼できる場所は、町の整備工場・自動車ディーラーや中古車販売店・ガソリンスタンドやカー用品店です。自分の予算や求める質の高さによって、依頼する場所を変えられます。メンテナンス先を選ぶ際の参考にしてください。
町の整備工場
町の整備工場の場合、さまざまなメーカーや車種のメンテナンスに対応できる特徴があります。消耗品や交換部品は中古品や社外品を中心に扱うため、費用を抑えられる点が大きなメリットです。
しかし、整備工場によって技術力に差があります。どのようなメンテナンス作業に対応してくれるのか、評判なども同時に確認してから依頼すると安心です。
自動車ディーラーや中古車販売店
購入した自動車メーカーのディーラーや、中古車販売店にメンテナンスをしてもらう方法もあります。
自動車ディーラーの場合、自社メーカーの車であれば特徴や作業方法について熟知している自動車整備士が作業することが強みです。交換される消耗品や部品も、自動車メーカー純正品が使用されます。そのため、自動車ディーラーでメンテナンスをした場合の費用は高くなる傾向です。
一方で、中古車販売店にも整備工場が併設され、自動車整備士が在籍している店舗もあります。安心感を優先させたい方は、自動車ディーラーや中古車販売店でのメンテナンスがおすすめです。
ガソリンスタンドやカー用品店
ガソリンスタンドやカー用品店でもメンテナンスを受けられます。ガソリンスタンドは、オイル交換やタイヤ交換だけでなく手洗い洗車などを行っている場合もあり、給油ついでに見積もりやメンテナンスの依頼が可能です。
エンジンオイルや各消耗品を取り扱っているカー用品店でも、メンテナンスを受けられます。さまざまなメーカーの交換部品をラインアップしているため、好みや予算に応じて購入可能です。購入した部品は作業工賃を支払えば、交換や取り付けをしてもらえます。
ガソリンスタンド、カー用品店どちらも技術力や対応できる作業の範囲が異なるため、前もって確認しておかなければなりません。
▼こちらの記事もおすすめ
中古車のメンテナンス費用を節約するコツ
車のメンテナンスは自分でできることもありますが、少しでもメンテナンス費用は節約したい方もいるでしょう。ここからは中古車のメンテナンス費用を節約する方法をご紹介します。
節約する方法は、運転方法に注意すること・頼れる点検整備業者を探すことです。今日から実践できるため、参考にしてください。
長持ちさせる運転をする
運転方法は長持ちの度合いに影響があります。長持ちさせるために心がけたい運転は「急」のつく行動を避けることです。たとえば、急ハンドル・急発進・急ブレーキがあります。どの行動も無意識に行っている方がいるかもしれません。
急のつく運転は車を構成する部品に負荷をかけてしまい、消耗品の交換頻度が高くなったり、部品の劣化が早まったりします。部品の交換頻度も増えるため、交換のための費用も必要です。このように急のつく運転を避ければ、メンテナンス費用を安くできます。
また、以前は車の寿命を伸ばすために慣らし運転が推奨されていましたが、現在は必要ありません。中古車の場合はすでに部品のなじみに必要な走行距離を走っているため、新車の場合でも日常走行であれば「慣らし運転不要」とメーカーがうたっているためです。
健全な点検整備業者を探す
定期的にプロの目線でメンテナンスしてもらうことも重要です。定期的にメンテナンスしてもらうことで、トラブルを未然に防げたり不具合が起きたりしても小さな状態で気付けます。安心できるメンテナンスをしてもらうためには、点検整備業者の見極めが重要です。
点検整備にかかる費用は業者によって差があります。良質な点検整備を低価格で行ってくれる業者が理想的です。しかし、実際には低価格を売りにしているものの技術力が低い業者も存在します。そのため、価格と作業の質を総合的に判断しましょう。
車検専任スタッフにメンテナンスを依頼しよう!
メンテナンスについて不安のある方や、少しでもお得にメンテナンスしたい方はネクステージをご利用ください。ネクステージでは車検専任スタッフによる安心で高品質な点検整備を行うことはもちろん、各種割引も用意しています。
専任スタッフの点検整備が受けられる
ネクステージには点検整備に欠かせない設備があり、高い技術力をもつ専任スタッフがいます。車検などの点検・整備のほか、板金修理も可能です。
ネクステージでは、次回の車検までお客様に安心できるカーライフを送っていただくために、経験豊富な専任スタッフがお客様の愛車を丁寧に点検・整備を行います。メンテナンスに関することなど、ささいなことでもお気軽にご相談ください。
ネクステージは地域最安値に挑戦中!
ネクステージは地域最安値に挑戦しています。そのために必要な割引サービスや特典が豊富です。
車検基本料から最大1万2,000円割引が利用できるだけでなく、ネクステージグループを除く他店の車検見積もりがある場合には10%割引します。車検時に必要な代車が無料です。車検終了後は最大8万円お得になる割引クーポンも配布します。
まとめ
車を長く安心して乗り続けるためにもメンテナンスは欠かせません。車のメンテナンスは自分でできるものから、プロの手を借りなければいけない場面もあります。
中古車も同様にメンテナンスが重要です。ネクステージでは、国家資格を所有した専門スタッフが車検をはじめとした車のメンテナンスを行っています。購入後の保証も充実しているため安心です。
車のメンテナンスに不安のある方は、ネクステージへご相談ください。技術力の高い専門スタッフが丁寧にご説明します。