車のローンは何年で組むべき?返済期間を賢く決めるコツを解説!
車というものは高い買い物です。そのため、ローンを組んで購入するという方も多いでしょう。審査結果にもよりますが、ローンはご自身で返済期間を決められることが一般的です。
ローンには利息が発生しますが、その利息を少しでも抑えるためには返済期間を短くする必要があります。しかし、返済期間が短すぎると月々の返済額が多くなり、支払いができなくなってしまう恐れもあります。では、何年でローンを組むのがベストなのでしょうか。
そこでこの記事では、車のローンの返済期間に焦点を当て、賢い返済期間の決め方やポイントについて紹介します。返済期間が5年・10年の場合のシミュレーションも明記してあるので、ローンの返済期間にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
※目次※
・ローンの期間設定は6か月から約10年まで自分に合った期間を設定できる
・長期で設定すると利子が大きくなるが、短期にすると月々の返済額が増えてしまうことに注意!
・返済期間を一度設定してしまうと変更できないので、余裕を持って設定しよう
車のローンを組むなら何年にする?
車のローンの借入期間は「6か月以上10年以内」などのように、幅が設けられているのが一般的です。借入期間を決める際には、車検のタイミングに合わせるかどうか、月々の返済額はどれくらいなら問題ないかなどを参考にすることが多くなっています。
ここでは、車のローンの一般的な借入期間、借入期間を決めるときのポイントを確認しましょう。
借り入れの最長期間は10年くらい
車のローンの借入期間は金融機関やディーラーによって異なりますが、一般的には最長で10年程度となっています。主な金融機関のマイカーローンの借入期間は、以下の通りです。
・三菱UFJ銀行「ネットDEマイカーローン」:6か月以上10年以内
・三井住友銀行「マイカーローン」:1年以上10年以内
・みずほ銀行「みずほ銀行多目的ローン」:6か月以上7年以内
・りそな銀行「りそなマイカーローン」:1年以上10年以内
一般的な借り入れ年数は5年前後
長期的な車のローンの登場により、10年前後のローンを組む方は増えましたが、それでも一般的には5年~6年程度で車を買い替える方は多い傾向です。新車購入後の2回目の車検時期と重なっていることから、5年がひとつの目安とされています。
例外はありますが、車の価値は時間が経過するたびに落ちていくものです。あまりローンの返済期間を長くしすぎると、売却する際にほとんど値段が付かないことがあります。そのため、短すぎず長すぎない期間(5年が目安)に設定できるとよいでしょう。
車のローンは6か月という短期でも可能
車のローンの最短期間は6か月の6回払いです。資金に余裕があれば、6か月の6回払いは期間が短い分、利子も少なくて済みます。しかし、利子分を安く購入したいと考えて、6か月という短期の車のローンにしてしまうと、返済計画に無理が生じる可能性があるため注意が必要です。
返済が滞ることで、担保にしていた車を差し押さえられてしまうといった事態が起こらないよう、余裕を持った返済計画を立てるように心掛けましょう。
車のローンは何年で組む?長期・短期それぞれのデメリット
車のローンを短期、長期で組むことにそれぞれのメリットやデメリットがあります。短期で借入するメリットは利息を抑えられることで、反対に車のローンを長期で借り入れするメリットは月々の返済額を抑えられることです。
しかし、長期で借り入れすると利子が高くなりやすい、払い終わる前に車が使えなくなっている可能性がある、貸し付けてくれる金融機関が少ないなどのデメリットもあります。ここでは、車を短期・長期で借入するそれぞれのデメリットを細かくチェックしていきましょう。
長期:利子も高くなりやすい
車のローンは元金と利子の2つを返済するものです。車のローンの返済期間が短ければそれだけ、余計な利子を払わずに済みます。結果として、車の購入にかかる総支払額を安く済ませられるでしょう。
しかし、返済期間が長くなった分、それだけ利子も支払わなければなりません。一回に支払う利子の額はそこまで高額ではありませんが、最終的には数万円の差額が出てくる可能性も出てきます。
長期:払い終わる前に車が使えなくなっている可能性もある
中古車を購入する際に車のローンを最長で利用した場合、車のローンを完済する前に車のほうが先にだめになってしまう可能性があります。廃車にしたのに、車のローンだけを支払い続ける可能性もあるのです。
車が必要な地方圏に住んでいる方は、さらに車を購入しなければならず、2重ローンになってしまう可能性もあります。車は年を追うごとに劣化していくものなので、車の状態にあわせてローンの長さを決めていきましょう。
長期:貸し付けてくれる金融機関が限られる
長期ローンを希望しても、貸し付けをしてくれる金融機関は限られてしまう点もデメリットでしょう。「最長10年」と明示していても、ローン会社は5年~6年でのローンを勧めてくることがほとんどです。
理由として、長期ローンを組んだ場合、債務者が途中で返済が滞った場合にローン会社に大きな損失が発生することが挙げられます。返済が滞ると、ローン会社は車を差し押さえ、車を売却し残りの残債に充当しなければいけません。
しかし、経過年数次第では、さほど値が付かないこともあります。結果、残債を清算しきれないだけでなく、債務者の自己破産というリスクを伴ってしまうのです。
短期:毎月の返済負担が大きくなる
短期で借り入れる最大のデメリットは、月々の返済額の負担が大きくなることです。毎月の生活を圧迫してしまうようなら、利息が高くても期間を長くした方が良いでしょう。
また、現在の経済状況であれば返済できる見通しが立つ状況であっても、急なライフスタイルの変化があった場合にも対応できるように、収入に対して余裕のある返済計画を設定するのがおすすめです。
支払いの延滞が続くと自身の信用情報に傷がついてしまうので、月々の返済額は無理のない範囲で計画しましょう。
車のローンは何年で組む?5年・10年でシミュレーション
ローンの借入期間を何年にするか迷った場合は、総支払額・月々の支払額・利子の総支払額がそれぞれいくらになるのかをシミュレーションしてみることがおすすめです。
ここでは、150万円の車を年利5%で購入した場合、返済期間が5年(60回払い)と10年(120回払い)で、どのような違いが出てくるのか表にまとめました。
150万の車に対して5年間のローンの場合
|
金額 |
総支払額 |
169万8,378円 |
月の支払額 |
2万8,306円 |
利子の総支払額 |
19万8,378円 |
150万円の車を5年(60回払い)で実質年利5%が発生する場合、総支払額は169万8,378円となります。毎月の支払額は2万8,306円です。利子の総支払額は19万8,378円となります。
毎月の支払額は2万8,307円となりますが、利子は20万円以内に抑えることが可能です。利子を抑えられれば、その分、総支払額を少なくできます。
150万の車に対して10年最長期間のローンの場合
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金額 |
総支払額 |
190万9,128円 |
月の支払額 |
1万5,909円 |
利子の総支払額 |
40万9,128円 |
150万円の車を10年(120回払い)で実質年利5%が発生する場合、総支払額は190万9,128円となります。毎月の支払額は1万5,909円です。利子の総支払額は40万9,128円となります。
毎月の支払額を1万5,909円にできますが、40万円以上の利子が発生するので、それだけ多く支払っていることになります。
利子の分だけ損をしていますが、月々の支払額はわずかです。150万円の車でも、月々の家計への負担を与えることなく購入できます。ただ、40万円以上の利子は大きいといえるかもしれません。
車のローンは何年で組む?月々の返済額を減らすコツ
月々の返済額は、できるだけ少ない方が生活にも心にもゆとりを持てます。しかし先ほど説明した通り、長期で組めば利子の支払いが大きくなります。
そこで、本項目では月々の返済額は抑えながらも、できるだけ利率を抑えてローンを返済する方法を紹介します。いろいろな工夫をして、最終的に支払う総額を抑えましょう。
繰り上げ返済をする
ローンを月々支払っていく上で、金銭的に余裕ができてきたという場合は繰り上げ返済するという方法もあります。残りの返済額がまとまって用意できた場合は、ローン会社に相談すると残りの利率を計算してもらえるので、ローンを組む際は余裕を持った金額設定にしておいた方が安全でしょう。
初めは必ず月々必ず支払える金額を設定しておいて、貯金ができたら残りのローンを一括返済する方法がおすすめです。
頭金を多めに支払う
続いて紹介するのは頭金を多めに払うという方法です。頭金とは、購入時に支払う価格のことで、金額は自分自身で決められます。購入額から頭金を差し引いた残りがローンで支払う金額になるので、頭金が多いほどローンで返済する金額の合計を減らせるでしょう。
場合によっては頭金なしのフルローンを組むこともできますが、ローンの利率を考慮すると、やはり頭金は多めに支払った方が最終的な支払額を抑えられます。
車のローンは何年で組む?少ない年数で組むためのポイント
車のローンを少ない年数で組む場合は、月々の返済額が多くなってしまうというデメリットがあります。このようなデメリットを軽減するなら、余裕のある返済計画にして繰り上げ返済を利用する、日ごろから貯金をしておき頭金を入れるようにするなどの方法が考えられます。
ここでは、少ない年数で車のローンを組むときに負担を減らすコツについて紹介します。
よりお得で高品質な車を選ぶ
希望の車の価格が高額だと感じる場合には、「登録済み未使用車(新古車)」を探してみるという手段も模索してみましょう。登録済み未使用車とは、展示などに使用されていた車です新車ではありませんが未使用車になります。
登録済み未使用車と新車を比較すると、登録済み未使用車のほうが安く購入できるでしょう。欲しい車があるけれど資金が足りないという方は、登録済み未使用車もおすすめです。
適用される金利の特徴を知る
ローンを組む上で、一般的に適応される2つの金利方式の仕組みを理解しておくこともポイントです。ローン契約の際は、適応される金利も忘れずにチェックしてください。
・変動金利
変動金利は、市場金利の動向に合わせ定期的に金利が変動します。市場の金利が低下すると、借入金利も低下し返済額が減る仕組みです。一方、市場の金利が上昇すると、借入金利も上昇し返済額が増えます。市場の金利動向次第で返済額が変わるため、返済計画を立てにくい点がデメリットです。
・固定金利
固定金利は、市場の金利が上昇しても契約時に定めた金利は変わらず、返済額も変わりません。ローン契約時点で返済総額や毎月の返済額が分かるため、返済計画の見通しも立てやすいでしょう。一般的に、固定金利の金利は変動金利より高く、金利の負担が大きくなりやすいという点に注意が必要です。
車のローンは何年で組む?年数を決める基準
車のローンを組む上で、標準的な目安の金額や期間はあるにせよ、自分の収支状況に見合った無理のない内容でローンを組むのが基本です。ここでは、自分に合ったローンの返済期間や金額を設定する上での判断材料をチェックしていきましょう。
以下を参考に、きちんと見通しを立ててローンを組むのがおすすめです。
次の車を購入する時期までに完済できる?
車のローンは、次の車を購入前までに完済しているのが理想です。完済できていないと、次の車に関連した支出が加わり経済的な負担が増えてしまいます。
転勤や引っ越しの見通し、想定される家族構成の変化などを参考に返済期間を設定すると良いでしょう。この他、設定する返済期間は車検費用が増える5年目や7年目もおすすめです。
想定される他の出費とのバランスは?
ローンを組むことで、数年単位で毎月固定の支出を伴います。そのため、将来的に住宅や子供に関連したローンの可能性も検討することが大切です。また、転職や働き方の変化によって一時的に収入が減ることも想定しておくと良いでしょう。
金利の支払いを考慮すると、より早期の完済を目指したいところですが、返済が負担となりすぎないよう余裕を持って返済プランを設定しましょう。
維持費を含め月にいくら車にかけられる?
車を所有する上ではローンの返済だけでなく維持費の支出も生じます。駐車場代やガソリン代、税金のほか、年度によっては車検費用がかかることを念頭に置いておきましょう。
自身の家計や収入とのバランスを考えた際、車に関連する予算にどの程度割けるかシミュレーションしておくことをおすすめします。ローンの返済や維持費の支出が、過度に家計を圧迫しないかどうかもポイントです。
総支払額の確認や繰上返済の予定は?
ローンを利用すると、購入時にまとまった資金がなくとも車を購入できるのは大きなメリットです。しかし、ローンの返済期間が長くなるほど、利子分の支払総額も比例して増えるのを忘れてはいけません。
利子の支払総額を抑えるには「繰り上げ返済」という方法がおすすめです。繰り上げ返済には「全額一括返済」と「一部繰上返済」があります。組むローン次第で繰り上げ返済の取り扱いは異なるので、契約時に確認しておくようにしてください。
車のローンを組むときの注意点
車のローンを組むときは、「何年借りるのか」といった借入期間だけを重視すればいいわけではありません。住宅ローンや教育ローンといったその他のローンについて考慮したり、車両価格や金利なども総支払額に影響することを知っておいたりする必要があります。
ここでは、車のローンを組むときの借入年数以外のポイントについて確認しておきましょう。
収入と返済額のバランスを考えよう
収入に対する毎月の支払額割合の目安に「返済比率」という考え方があります。返済比率によると、毎月の返済額は年収の25%~35%が目安です。他にも何か借入をしている場合その返済額を含んだ合計額です。無理のない返済計画を立てることを基本に、時には購入する車のランクを下げることも方法のひとつです。
車両価格や金利で総支払額は変化する
車両価格150万円の車を利子5%で10年間にわたって返済する場合、最終的な支払額は約190万円です。月々の支払いは約1万6,000円に抑えられるため、貯金に回したい方にも魅力的といえます。
しかし、結果的に40万円以上上乗せされることも理解しておきましょう。車両本体の価格やローンの金利が高くなればなるほど、全体でかかるコストも増幅します。
何年で車のローンを組むか決める際に注意すべきこと
ローンを組む際は、長期で組むと利率が多く発生してしまうので何年で組むべきかが悩みどころになります。自身の収入に合わせて無理のない範囲で計画を立てることがおすすめです。
まとまったお金がない場合でも、車の購入を手助けしてくれるシステムがローンですが、注意しなければいけない点も多くあります。ローンを組んだ後に困らないよう、事前に注意点をチェックしておきましょう。
契約後は返済期間を変更できない
ローンは一度契約してしまうと、返済期間を変更できません。ローンの残価がまとまって用意できた際の一括返済は可能ですが、月々の返済額を低くして期間を伸ばす、反対に月々の返済額を多するなどの変更はできません。
そのため、最初に返済期間を決める際は余裕を持った計画に設定しておきましょう。どうしても月々の返済が難しくなってしまった際は、借換えと言って新たに別のローン会社でローンを組み直すという方法もあります。しかし借換えは手数料も多くかかってしまうので、事前にしっかり検討し返済期間を設定することが大切です。
契約中に車を売却すると一括返済しなければならない
車というものはいずれ乗り換えをするものです。趣味やライフスタイルの変化によって乗り換えが必要になる場合や、故障や事故などで乗り換えが必要になることもあります。そのときにまだローンの返済が残っていると、残りのローンを一括返済しなければいけません。
そのような場合、車の売却金額で返済をするパターンが一般的ですが、売却金額がローンの残価より下回ってしまった際はその分負担が大きくなってしまいますので注意が必要です。
まとめ
車のローンは、購入時に一括で支払えなくても車を所有できる便利な仕組みです。月々の自分の収入を考えてローンの組む期間をじっくりと考えましょう。
利息を気にして無理な返済期間の設定をしてしまうと生活を圧迫してしまいますが、金銭的に余裕ができてきたという場合は繰り上げ返済するという方法もあります。最初は余裕を持った返済計画を立てられると安心です。
▼ライタープロフィール
大学時代は工学部で電気の分野を専攻し、電気自動車やソーラーカーの製作に励む。大会への出場あり。大学卒業後は国産自動車メーカーに技術者として入社。後に退職し、現在はフリーランスで、「若者にも響かせる」をモットーにYouTubeやライティング活動を行っている。1998年生まれ。
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