中古車購入を契約後にやめることは可能？安心して購入するためのコツを紹介
車は、生活する中で大きな買い物のひとつです。中古車であっても、まとまった金額が必要なため、購入に関してさまざまな不安が押し寄せる場合があります。一旦、中古車購入の契約をしたものの、後日何らかの理由で購入契約を解除したいと思う方もいるのではないでしょうか。
中古車売買契約についての基礎知識を把握しておくことは、購入に際してトラブルを回避するのに役立ちます。安心して購入するためのコツをご紹介しますので、満足のいく中古車購入にお役立てください。
※目次※
・中古車購入の契約成立後はクーリング・オフが適用されず原則やめることはできない
・契約直後、販売店の過失、ローン審査結果によってはやめることが可能な場合がある
・トラブル回避のために契約書の確認や信頼できる販売店での購入が重要
中古車購入を契約後にやめることは可能なの？
中古車購入の契約をした後に改めて考えた結果、契約を解除したいと思う方が一定数いらっしゃいます。自分の都合や販売店の過失など、それぞれ購入をやめる事情があることでしょう。
中古車の売買契約は重要な約束事のため、基本的に簡単にやめることはできません。もしもきちんと手続きをせずにいると、裁判沙汰に発展する可能性が生じます。トラブルになる前に、きちんと予備知識を蓄えておきましょう。
中古車販売では契約に定義がある
売買契約のキャンセルという言葉自体については、法律上はっきりとした定義はありません。しかし、同じ意味合いで用いられることが多い契約の「無効」「取消」「解除」には、きちんとした定義があります。
「無効」とは、契約自体がはじめから存在していなかったという定義です。「取消」とは、契約は存在しているものの意思表示により無かったことにすることを指します。「解除」とは、意思表示をすることで契約を無かったことにする、または将来にわたって解消することを意味しますが、それ以前の契約は有効です。
これらの言葉に含まれる意味合いを込めて使用されるのが「キャンセル」ですが、契約成立前と契約成立後では事情が異なります。詳しく解説しますので参考にしてください。
（参考：『契約の「無効」「取消」「解除」と「キャンセル」｜一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会』）
やめることが可能な場合
売買契約書を正式に交わす前の段階であれば、まだお互いの義務・権利が発生していません。そのため申込みの撤回を申し出て、購入をやめることが可能です。
ただし、注意点として契約書に残さずに行った口約束も法律上有効な契約とされていることを覚えておきましょう。購入する旨明確な意思表示を行った場合は、契約成立とみなされるため、やめることが難しくなります。
やめることが不可な場合
原則として、中古車売買契約が成立した後は、一方的な理由で契約をやめることはできません。基本的には契約書を交わすだけでなく、口約束をした場合も同様です。契約後、販売店が何かしら行動に着手しているのであれば、なおさらやめることは無理だと考えられます。
ただし、販売店によっては契約書を交わしてはじめて契約成立となり、口約束段階は無効としている場合もあるため確認してみましょう。お互いの合意が得られた場合にのみ、やめることが可能になります。
中古車購入をやめることができなくなるタイミング
通常、契約成立前であれば購入をやめることができます。契約成立に関しても定義されていることをご存じでしょうか。よく検討して購入するとしても、何らかの事情が生じる場合があります。購入をやめる決断をふさわしいタイミングで下すために、契約成立に関する正しい知識を取り入れておきましょう。
契約成立するタイミングは3つ
一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会が発行している「自動車注文書標準約款」の項目によると、契約成立には3つのタイミングが決められています。
それは、「自動車の移転登録をした日」「販売店が修理などの行動に着手した日」「自動車を購入者に引き渡した日」です。3つのタイミングで最も早い日が、契約成立日となります。
ただし、これは法律上の定義ではなく民間のルールです。時として、日本中古自動車販売協会連合会（JU）に加盟していない販売店があり、契約成立のタイミングについて独自のルールが定められている場合があります。
トラブルにつながりかねないのは、このような販売店で購入した場合です。自分の理解や認識と異なる可能性が高いため、契約前にきちんと確認するようにしましょう。
（参考：『自動車業界における契約の成立｜一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会』）
ローンで購入する場合
ローンを利用して中古車購入することは珍しくありません。そのようなローン購入の場合は、契約成立のタイミングについて注意が必要です。
ローン利用時の契約成立は、上記項目のタイミングではなく、割賦販売・立替払付販売等のクレジット契約に関する書面に定められている日とされています。つまり、ローン・クレジット契約が正式に成立する日が、車の売買契約成立日です。
他にも注意点があります。頭金や申込金の支払いを行うなど、購入に関してはっきりとした意思表示があり、販売店側と購入者側双方の合意がある場合も契約成立とみなされることです。意思表示日を契約成立日としている販売店もあります。販売店との良いコミュニケーションが大切です。きちんと確認するようにしましょう。
（参考：『自動車業界における契約の成立｜一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会』）
中古車はクーリング・オフが不可
一般に、通信販売や訪問販売などの場合にはクーリング・オフ制度があります。これは、冷静な判断ができないまま購入したと思われる消費者を守るため、一定期間内であれば契約を無効・解除できる制度です。
しかし車購入の場合、原則自ら店舗に出向くなどして慎重に検討して購入する商品とされています。そのため、車購入に関してクーリング・オフは適用されません。このことから、一旦契約成立した後は、購入をやめることは原則不可となっています。
中古車購入契約後でもやめることが可能な例
契約成立後に購入をやめることは原則不可ですが、例外もあります。契約成立後でもやめることができる特殊なケースは、下記項目以降解説しますので参考にしてください。万が一の場合は、あきらめずに相談してみましょう。
何も着手していない契約直後
一般的に契約成立日とは、前述のとおり「自動車注文書標準約款」で定められている3つのタイミングです。この3つのタイミングを考えると、契約直後の数時間ほどであればキャンセル可能と考えられます。ただし、販売店ごとにルールが異なる場合もあるため、きちんと確認してみましょう。
購入者が未成年
民法では、未成年者の契約行為は、両親または法定代理人の事前同意がない場合は契約を取り消すことができると規定されています。この法律は、車の購入時も適用可能です。
両親または法定代理人の同意を得ていることの証明として、実印・印鑑証明書などの公的書類を用意する必要があります。大抵の場合は販売店側が購入時に必要書類として提出を求めることが一般的ですが、そうでない場合は購入をやめることが可能です。
販売店の契約違反
販売店の契約違反が分かった場合も、契約成立後の購入をやめられます。例えば、修復歴車であるとの情報などを契約時に説明されなかった場合です。
この場合、債務不履行・契約不適合責任という民法が適用されます。中古車の場合は、何らかの故障や不具合が生じることは可能性としてあるものの、それらについて事前に説明がなされていたかどうかが焦点です。
（参考：『債務不履行（契約不適合責任）｜一般社団法人 日本中古自動車販売協会連合会』）
カーローンが組めない
ローンを利用して中古車を購入する場合、ローン・クレジット契約成立日が車売買契約成立日となります。事情によっては、カーローンの審査に通らない場合があるかもしれません。
ローン審査に通過せずカーローンが組めない場合は、ローン・クレジット契約自体が不成立です。その場合は、購入が不可能なため購入をやめることができます。
キャンセル料を支払う
通常売買契約にはキャンセルについての項目があり、キャンセルに応じた場合の損害賠償（キャンセル料）について記載されています。その項目をよく確認し、請求されたキャンセル料を支払うことにより購入をやめることが可能です。
キャンセル料については、消費者契約法に規定されています。販売店は事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える費用については損害とは認められずキャンセル料として請求することはできません。
販売店はキャンセルにより被った損害の詳細を書面で提示し、購入者が支払う必要がある費用であることを明確にしたうえで請求することが求められています。「〇〇代金の10％」というような、大まかな請求にすぐに応じる必要はありません。きちんと話し合ってみましょう。
不当な中古車購入契約をしないための対策
ネット上の口コミなどから、中古車契約でのトラブル事例を確認することができます。頻繁に起こることではないとは言え、トラブルに巻き込まれたくはありません。不当な中古車購入契約をしないために、事前にできる対策があります。万が一、トラブルになってしまった場合にできる行動についてもおさえておきましょう。
消費者生活センターへ連絡
契約に関してトラブルになってしまった場合は、泣き寝入りするのではなく公的機関に相談できます。代表的な公的機関は、一般社団法人 自動車公正取引協議会や、独立行政法人 国民生活センターです。居住地域管轄の消費者生活センターにも相談できます。
基本的に相談は無料です。プロフェッショナルな相談員が適切なアドバイスを与えてくれたり、公正な立場でトラブルを処理できるよう助けてくれたりします。事情をきちんと話して、どのように行動すればよいか相談してみましょう。
（参考：『消費者のみなさまへ｜一般社団法人 自動車公正取引協議会』）
（参考：『相談・紛争解決／情報受付｜独立行政法人 国民生活センター』）
契約書をしっかりと確認
大抵の場合、中古車購入の際には見積書、注文書、契約書などいくつもの書類が渡されます。全てに目を通すのは難しいと思うかもしれません。しかし、書類の隅々まできちんと確認することは重要です。なかでも、契約書の約款、解約の要件や解約料などについての条件をきちんと熟読しておくことはトラブル回避のために大切と言えます。
後になって購入をやめること自体を回避するために、中古車の購入時には面倒だと思えても実車確認を念入りに行いましょう。
JU加盟に加盟している販売店で購入
中古車を購入する際には、信頼できる販売店を選ぶことが大切と言えます。信頼できるかどうかを見極めるひとつの目安は、日本中古自動車販売協会連合会（JU）に加盟していることです。JU加盟店であれば、前述の契約成立タイミングなどきちんとしたルールに基づいて売買契約がなされています。
何か不具合が生じた場合でも、誠実に対応して相談にのってくれるスタッフがいる販売店であれば安心です。JU加盟店は、日本中古自動車販売協会連合会の公式サイトで検索できます。
保証サポートがある販売店で購入
中古車の場合、購入後に故障や不具合が生じる可能性があることは仕方がないことです。そのリスクを踏まえて、保証サポートがある販売店で購入するようにしましょう。保証が充実している販売店は、良質な中古車を扱っている証拠でもあります。
保証付きの中古車は多少割高と感じることがあるかもしれませんが、車の不具合などトラブルを回避するためには大切です。安心してカーライフを楽しむことができます。
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中古車購入の際には、慎重に車選びを行いましょう。実車の確認に加え、スタッフの対応や店舗の雰囲気についても確認することは満足のゆくお買い物をするのに役立ちます。
中古車販売に特化しており、全国に店舗展開しているネクステージは、国産車から輸入車に至るまでさまざまなジャンルの車を数多く取り揃えていることが特徴です。トラブルにつながりかねない、修復歴車のような粗悪な車は一切取り扱っていません。
ご購入していただいた車には無料保証を付帯しており、ほかにも有料で手厚い保証サポートをご用意しています。ぜひネクステージをご利用ください。
まとめ
比較的安い中古車であっても、一旦締結した契約を解除することは難しいことです。何らかの事情により車の購入をやめる必要が生じる場合があるかもしれませんが、契約を結ぶ前に慎重に検討するようにしましょう。
契約前に不明な点については、うやむやにせず何でも質問することが大切です。そのためには、気軽に相談しやすい販売店を選びましょう。ネクステージには、車に関する知識や経験が豊富なスタッフがいます。些細な疑問にも親切丁寧にお答えすることがモットーです。安心して車選びができますので、ぜひお気軽にご相談ください。
