法人の車をリースするメリット・デメリット！満了時に買取できる？中古車ローンとの違いは？
サブスクリプションサービスのひとつとも言えるカーリースは、個人向けだけでなく法人向けのサービスも幅広く展開しています。しかしながら法人でカーリースを利用するとなると、「社用車としてリースする場合、どのようなメリット・デメリットがあるのか分からない」と疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
そこで今回こちらの記事では、法人の車をリースする時のメリットとデメリットの両側面についてご紹介します。カーリースの利用で得をするか・損をするかの判断材料として役立つだけでなく、無駄の少ない社用車の運用にもつなげられるでしょう。
※目次※
・車のサブスクリプションサービスであるカーリースには、法人向けプランもあり社用車としての導入も可能
・法人でカーリースを利用する場合には、さまざまなメリットとデメリットが！金銭面や使い方を踏まえてカーリースの利用を検討しよう
・中古車ならではの安価と期待できる節税効果がポイント！法人の車ならカーリースよりも中古車ローンがおすすめ
法人の車でカーリースはお得？満了後の買取には注意が必要
最近では個人向けプランが目立つカーリースではありますが、元々は法人向けサービスとして展開されていました。しかしながら、新たに法人でカーリースを利用する場合、さまざまな疑問を抱くかもしれません。
そこでこちらの項目では、はじめにカーリースのサービス概要を解説します。サービスの概要を踏まえた上で、「社用車をリースすると得か・損か」「契約満了後、買取が可能か」についてご紹介します。
カーリースってどんなサービス？
カーリースとは、毎月一定額のリース料金（利用料金）を支払い、契約者のためにリース会社が購入した新車を長期的に借りて使用する（リースする）サービスです。レンタカーと似ているように感じるかもしれませんが、下記のようにレンタカーとカーリースは全く別のサービスと言えます。
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カーリース |
レンタカー |
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借りて使用できる車 |
契約者のために購入した新車 |
予約時・依頼時に空車でレンタル可能な車 |
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借りる期間 |
数年間と長期間（3年~5年が主流） |
○時間のレンタル、△泊□日のレンタルと一時的 |
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借りた車に乗る人 |
契約者のみ |
不特定多数 |
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車の保管場所 |
契約者 |
レンタカー会社 |
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車の所有者 |
リース会社 |
レンタカー会社 |
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車の使用者 |
契約者 |
レンタカー会社 |
同じ車を同じ契約者が長期にわたって使い続ける性質上、マイカーを所有しているのと大差ないように感じるかもしれません。しかし、車検証の所有者名義にはリース会社が記されていますから、あくまでも「リース会社から借りて使用している状態」です。
法人の車でカーリースを利用するのは得なのか？
契約者のために用意する車種はリース会社によって異なり、リースした車はカスタマイズできない、走行距離が決められているなど、カーリースにはさまざまな制限があります。
こちらでは、カーリースのシステムに大きく関わる「残存価格」について解説します。残存価格とは、リース会社が「リース契約満了時点の車両にどれだけの価値が付くか」を想定して算出した金額のことです。残存価格の算出では、車種、契約期間、1か月あたりの走行距離、合計走行距離などの契約内容を参考にします。
残存価格は、月々のリース料金に大きく関わる要素です。車両本体価格が250万円の普通車を5年間リース契約し、その契約時にリース会社が残存価格を50万円と設定したとしましょう。この場合、車両本体価格から残存価格を引いた残りの200万円が5年間でのリース総額です。
このリース総額には車両本体価格200万円だけでなく、登録諸費用、車検代や税金などの維持費、保険代、消耗品などさまざまな諸費用が含まれています。諸費用を全て合算したリース総額にリース金利をかけ、月々のリース料金を算出するのが一般的です。
満了後の買取には注意が必要
〈リース契約満了後の選択肢〉
- 車両を返却する（リース終了）
- 新たに別の車両をリースする（乗り換え）
- 再びリースし、同じ車両を乗り続ける（再リース）
- リースした車両を購入する（買取）
リース契約満了後、「リースした車をどうするか」の選択肢は上記の通りです。ただし、満了後の選択肢は、リース会社が提供するシステム・プランによって異なります。特に、法人向けのプランでは、「買取」「再リース」が選択肢として用意されていないことも珍しくはありません。
買取できる・できないはリース会社や選択するプランによって異なりますから、契約時には提供サービスやプラン内容をきちんと確認しておきましょう。
金銭面では楽！法人でカーリースを利用するメリット
社用車の運用では金銭面の負担だけでなく、管理・維持にさまざまな手続きが発生します。法人でカーリースを利用する最大のメリットは、社用車の管理で発生する煩雑な業務をまとめてリース会社に委託できることです。
こちらの項目では、法人でカーリースを利用するメリットについて分かりやすく解説します。社用車の維持に必要な金銭面・メンテナンス面での負担軽減に役立つ、メリット5点について見ていきましょう。
初期費用無しで乗れる
社用車のリースで気になるのは、「頭金などの初期費用が必要なのではないか」と初期費用などで発生する大きな出費ではないでしょうか。たとえ初期費用が少額だとしても、社用車として複数台リースするとコストがかさみます。場合によっては、資金繰りに影響する可能性も否定できません。
カーリースでは頭金などの初期費用は必要なく、月々の定額支払いから新車を社用車としてリースできます。登録諸費用などの購入時に必要な費用は全て月々のリース料金に含まれていますから、大きな出費をしなくても社用車の導入が可能です。
節税対策になる
契約時にリース会社が設定した月々の定額料金には、車両本体価格に加えて車の所有・維持に必要な各種税金・費用が含まれています。こうした料金システムにより、社用車の運用で発生する「各種税金・費用に関する手続き処理」をまとめてリース会社側に委託し、社用車の管理で必要な業務・コストを最小限に抑えることも可能です。
リースした車を事業用として使用する場合、月々のリース料金が定額なので「経費」として計上しやすくなります。カーリースの利用から望める節税対策とは、「リース会社への業務委託によるコストカット」「経費処理をリース料金として一本化できる」など業務内容の簡略化のことです。
毎月の出費が一定
社用車を購入して運用する場合、大きなコストがかかるのは初期費用だけではありません。数年に一度の車検代、各種税金の納付、メンテナンス費用など、これらは社用車の運用に欠かせない費用ではありますが、急な出費として負担になる場面も多々あります。
月々定額のリース料金は、これらの各種税金・費用を全て含んだ金額です。毎月一定の金額を支払うだけで社用車を運用でき、リース期間中には車検代や各種税金などの急な出費が発生しないシステムもカーリースならではの強みでしょう。
メンテナンスが楽になる
複数台の社用車を運用するに当たり、各車両の購入時期やそれぞれの車両状態が異なればそれぞれを個別に管理・メンテナンスする必要があります。各種手続きや出費のタイミングがバラバラになり、業務やスケジュール管理における負担も増えるでしょう。
カーリースでは車検やメンテナンスもサービスに含まれているため、車検・メンテナンス時の負担軽減に役立ちます。整備工場への連絡、費用に関しての交渉、車両の引き渡しなどの業務にかかる時間の削減には大変有効な手段です。
安心して使えるサポート体制
カーリースの利用を考える時には、プランに設けられているサポート体制もチェックしましょう。車検をはじめとした定期点検、車両の不具合に関する相談窓口などのサポート体制が充実しているカーリースを選べば、社用車の運用でも安心できます。
また、契約後のサポート体制だけでなく、「契約できる車両の種類」「契約年数」「リース料金」などの契約内容に関しても手厚いサポートが受けられるリース会社を選びましょう。コスト削減を目的としてカーリースを利用するのなら、なおさら「社用車を利用する目的・走行距離・予算に最適な契約ができるかどうか」を重視しておきたいところです。
使い方に注意！法人でカーリースを利用するデメリット
上述のように、カーリースは法人での利用でもさまざまなメリットがあります。しかし、使い方によってはデメリットが大きくなり、結果的にコストがかさんだり思うような運用ができなかったりする恐れも否定できません。
「自社の使い方はカーリースに合っていなかった」と後悔しないよう、法人でカーリースを利用するデメリットについても理解を深めましょう。
税金や保険料にも金利がかかる
カーローンでは、車両本体価格や付帯費用に金利がかかります。一方、カーリースでは残存価格を差し引いた車両本体価格に加え、車検代や各種税金、保険料、そして残存価格にもリース金利がかかるため、支払総額が高くなる可能性も否めません。
各種税金・費用に金利がかかるものの、それらの手続きに際して発生する業務コストを削減できるのがカーローンです。初期費用や業務コストが高くなっても総支払額を抑えたいのか、支払総額が高くなったとしても毎月定額料金で社用車を使いたいのか業務コストと支払総額とのバランスを踏まえ、どちらの支払い形態が合っているのか検討しましょう。
途中解約には解約金がかかる
カーリースでは、基本的に途中解約ができません。契約時に設定した年数を待たずに会社都合で中途解約する場合には、違約金が発生しますから注意しましょう。違約金の金額はリース会社によって異なりますが、一般的にリース料金の残額が「一括支払い」で請求される傾向にあります。
確かに、毎月定額のリース料金の支払いで済む＆急な出費が発生しないのは、法人でカーリースを利用するメリットです。しかし、途中解約する場合には、残りの契約年数によっては高額の違約金が発生し、カーリースのメリットが失われかねません。契約時には中途解約に関する規約をしっかりと確認しておきましょう。
走行距離が決められている
リース契約を結ぶ時に、走行距離の上限が決められています。各リース会社やプランによって「1年間で○万kmまで」「毎月△kmまで」と期間の区分は異なりますが、いずれにしても走行距離の制限を超えてはいけません。合計走行距離を踏まえて残存価格を算出し、それをもとにリース料金を設定しているからです。
こうしたシステム上、長距離の宅配といった「毎月の走行距離が多くなる車」にはカーリースは向いていないと言えるでしょう。
事故をすると追加コストが発生する
事故で車両修理が必要になった場合、修理代は「車両の使用者」である契約者（法人利用の場合には会社）が負担する必要があります。カーリースの利用時には、万が一に備えて任意保険の車両保険にも加入しておきしましょう。車両保険が付帯していない任意保険では、違約金の支払いまでカバーできないからです。
大きな事故で車両が全損し、同じ車両を使い続けられない場合には「会社都合の中途解約」として扱われるため違約金が発生します。先述の通り、違約金は高額になる恐れがありますし、一括で支払わなければなりません。修理代は事故保険金で賄えるかもしれませんが、違約金もカバーできるとは限りません。
契約プランに任意保険の車両保険が含まれているかどうかを確認すると同時に、もし車両保険が含まれていないのなら別途加入するようにしましょう。
利用には審査が必要になる
法人でのカーリース利用には、審査が必要です。審査では資本金、売上高、企業規模・事業内容、従業員数、負債残高のチェックに加え、決算書の提出が必要になるケースもあります。審査基準はリース会社によって異なりますが、「設立年数が1年未満」「負債額が資産額を上回っている」といった場合には審査の通過が難しいかもしれません。
また、法人の中でも個人事業主の方は、「公共料金や携帯電話料金の未払い」「クレジットカードの支払い遅延」が負債としてカウントされる場合もあるので注意しましょう。
法人の車は安価な中古車ローンがおすすめ！
社用車を導入する際の選択肢としては、カーリースだけでなく「中古車での購入」もおすすめできる手段です。
〈社用車を中古車で購入する時のメリット〉
- 新車購入価格よりも安い
- 新車よりも耐用年数が短いため、より短期間で減価償却して経費計上できる
- ガソリン代・駐車場代・税金を経費計上できる
中古車であれば車両本体価格も安価ですし、経理処理などの業務コストが伴うものの高い節税効果が期待できます。期待できる節税効果に限って言えば、カーリースよりも中古車購入の方がおすすめです。さらに中古車ローンを利用すれば、初期費用を最小限に抑えながらカーリースと似た感覚で運用できるでしょう。
まとめ
法人名義で中古車購入を検討する方は、ネクステージへご相談ください。ネクステージは豊富な在庫と価格以上の品質を誇るだけでなく、法人のお客さまのご要望にも柔軟に対応いたします。
経験と実績のあるスタッフが「社用車の用途・予算に最適な車種選び」をサポートし、「社用車として中古車を購入する時の疑問点」にも分かりやすくお答えします。中古車購入だけでなく、不要となった車の買取についてもネクステージへご相談ください。
