新車から独特な臭いがするのはなぜ?原因や4つの消臭方法を解説
新車に乗り込んだときに、車内から新車特有の臭いを感じたことはないでしょうか。香りの感じ方は個人差があるため、そのまま維持したいと思うこともあれば、不快感を覚えて消臭したいと思うこともあるでしょう。
この記事では、新車特有の臭いがする理由や消臭方法について詳しく解説します。臭いと感じる場合は、なるべく早く不快感がなくなるようにできる対策を行っておきましょう。
※目次※
・新車の独特な臭いの原因は、VOC・ウレタン・革などの匂いだと考えられる。
・新車の臭いが不快に感じるときは、車酔いなどのトラブルにつながることもある。
・新車の臭いを早く取り除きたいときは、換気や車内の拭き上げなどの対策を行おう。
新車から独特の臭いがするのはなぜ?
新車に乗ると新車特有の独特の臭いがするため、気にならないという人がいる一方、逆に気になって仕方がないという人もいると思います。場合によっては体調不良を起こす原因にもなるあの臭いの原因とは何があるのでしょうか。
新車特有の匂いは、素材の匂いや製造過程で使用する材料の揮発などが影響しているといわれており、その原因は主に次の3つだと考えられます。
VOCによる匂い
車を製造する上で使用される接着剤や塗装剤などには揮発性有機化合物(VOC)という物質が多く含まれています。その数は数百種類にも及び、これらの化合物によっていわゆる新車の匂いが生まれるのです。
その名の通り揮発しやすく、常温や常圧でも乾きやすいということからさまざまな部分で使われていますが、最近ではこのVOCが与える人体や環境への影響が考えられ、各自動車メーカーで低減する取り組みもあるようです。
ウレタンによる匂い
皆さんが普段座っているシート部分に使用されているウレタン素材の中には、アミンとホルムアルデヒドという2種類の成分が含まれています。これもまた新車の匂いのひとつの要因だといわれています。
アミンの場合は比較的すぐに匂いが消えるといわれていますが、ホルムアルデヒドに関してはアミンに比べ、匂いが消えるまでに時間がかかります。また、この匂いが原因で体調を崩す方もいるので注意が必要です。
革による匂い
また匂いの原因のひとつとして挙げられるのが、インテリアに革が使われている場合です。シートや内装パネルなど革のインテリアは高級感も増し、非常におしゃれで人気がありますが、使われている面積が広ければ広いほど革の匂いは強くなります。
時間の経過とともに匂いは消えていきますが、この匂いもまた好みが分かれるのではないでしょうか。苦手だという方は購入時に素材のチェックをしておくと良いでしょう。
新車の独特な臭いは体に悪い?
苦手という人もいる新車特有の匂いですが、実は原因によっては体調への影響が現れる可能性もあります。車に乗っていて気分が悪くなったり、眠気やくしゃみなどが出たりするという方は、もしかするとこの匂いが原因かもしれません。
上記の症状以外にも匂いが原因のさまざまな症状が出る可能性があるので、当てはまっていないかどうかチェックしながら読んでみてください。
車酔いする場合がある
車酔いは急なアクセル操作やブレーキ操作、路面状況の悪さなどで起こることもありますが、実は新車の匂いでも車酔いしてしまうことがあることをご存じでしょうか。
車は密閉された空間なので、上記でも紹介したVOCが原因となり、こういった体調面への影響が出る場合があります。
頭痛や喉の痛みを感じる場合がある
車酔いする以外にも頭痛や喉の痛みなどが出る場合があります。一見すると風邪の初期症状によく似ているので自己判断が難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、車に乗ったときに限ってこういった頭痛や喉の痛みなどの症状が出るという場合は、臭いが原因の可能性があると考えられるでしょう。
発疹が出る場合がある
上記のような症状が悪化すると発疹などが出る場合もあります。揮発性有機化合物を含んだ新車の臭いが原因の場合もありますが、中古車の場合はエアコンのカビが原因でこのようなアレルギー症状が出る可能性も考えられます。
シックカー症候群を招く場合がある
シックカー症候群とは、いわばシックハウス症候群の車版です。新車の臭いの原因となる揮発性有機化合物が原因で発症するといわれています。先ほど紹介した症状以外にも、くしゃみや咳、鼻水、神経系にも悪影響を及ぼす可能性があります。運転などに支障が出る前に、早めの対策を取りましょう。
新車の臭いへの対策で試したい4つの消臭方法
せっかくの新車を手に入れても、車内の臭いに悩むようであれば満足なカーライフを送ることが難しくなってしまうでしょう。新車の独特な臭いを消す方法は幾つかあります。
ここでは誰でも試せる消臭方法を挙げていくので、適した手段を選んでみましょう。
換気をする
車は密閉された空間なので、窓やドアを開けて換気を行うと良いでしょう。こうすることで車内の乾燥につながるだけでなく、匂いの原因となるVOCを外へ逃がすことにつながります。できるだけ天気の良い日に行いながら、何度か繰り返していると気になる匂いがなくなります。
窓やドアを開けたまま車を離れるのは防犯上のリスクが伴うため、できるだけ自宅や契約している駐車場内で行い、車のそばを離れないように気を付けましょう。
車内を拭き上げる
匂いを消すのに効果的な方法として、雑巾をぬらした拭き掃除が挙げられます。このときに雑巾はしっかりと水気を絞る必要があります。あまりにもぬれていると逆に雑菌の繁殖やカビの原因につながってしまうので注意しましょう。拭き掃除をすることで匂いの原因となる有害物質を取り除くことが可能です。
消臭用の炭を置く
冷蔵庫の消臭に炭を使用している人は多いと思いますが、実は車用の消臭炭が存在します。炭は車内の臭いにも有用で、臭いの成分を吸着してくれる効果が期待できるようです。
芳香剤を使用して臭いを目立たなくする方法もありますが、芳香剤の臭いが強烈で逆に気持ち悪くなる可能性もあります。無臭の炭であれば、臭いで酔うことも少なくなることが期待できるでしょう。車内用の炭はカー用品店やネットで購入可能です。
光触媒スプレーを使う
光触媒スプレーは匂いが気になる車内に噴射し、光を当てることで原因となる有害物質の分解や消臭、除菌効果を発揮してくれる優れものです。車内換気や雑巾かけと違い、スプレーをして放置しておくだけで手間や時間をそれほどかける必要なく完結するので、誰でも手軽に行えるという点では一番良い方法なのではないでしょうか。
スプレー自体の匂いもなく、効果も半永久的に続くのでコスパも最強なのでぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
新車の臭いはいつまで続く?
新車の臭いが消える期間が分かれば、ある程度の我慢もできるのではないでしょうか。新車の臭いには原因がありますので、その原因とともに次第に消えるものと考えられます。
それでは新車の臭いはどれくらいの期間で消えるものなのでしょうか。その目安を見ていきましょう。
新車の臭いが消えるまでにかかる時間の目安
新車の臭いは、内装に使用している接着剤やゴムの揮発成分、そしてシート素材のウレタンに起因するホルムアルデヒドに原因があると考えられます。納車後それらがなじみ、揮発が減ることで次第に臭いも減ると考えられますが、その期間は3か月~1年といわれているのが現状です。
車の設計によって違いはあるので一概にはいえませんが、短期間で消えるものではありません。購入後最低3か月は臭いに我慢しなければいけないと考えましょう。
新車の香りがする消臭剤もある
車に芳香剤を積むオーナーは多いと思いますが、いろいろな芳香剤を試し過ぎてさまざまな臭いが車内に残ってしまい、かえって車内の臭い環境を悪くしている事象もあります。合わせてタバコや人間の汗、ペットの臭いも蓄積していきます。
それらの臭いをリセットするために、あえて新車の臭いを出す芳香剤も販売されています。あえて新車の臭いに戻すことでリフレッシュするという狙いに役立つアイテムです。
まとめ
納車したての新車は汚れがなくきれいな状態ですが、独特な臭いが気になる方がいるのも事実です。これは車を製造するときに使用している接着剤や塗装材、またはシートの素材などが原因と考えられるでしょう。
数か月が経過すれば自然と消えていくものですが、新車の臭いによって車酔いする場合もあります。車内を小まめに換気したり拭き上げたりすることで、消臭することも可能です。他には無臭の消臭剤も対策になるので、試してみましょう。
▼ライタープロフィール
北野晶夫
オートバイ雑誌と自動車WEB媒体の編集部員を経験後に独立し、フリーの記者・編集者となり現在に至る。
新車取材の他チューニングカーやレースの取材なども行う。写真撮影も行い、撮影・執筆・編集と一連の制作を担当することが多い。読者のカーライフを応援できる記事づくりがモットー。
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