ダイハツ・エッセは速い?ターボじゃないのに魅力が詰まった一台を徹底解説
2005年に登場し2011年まで生産されたたダイハツ・エッセは、カジュアルに使える軽自動車として人気のモデルでした。全高の高いハイト系の軽自動車が多い中、セダンタイプのボディということも珍しく、シンプルな内外装と併せてエッセの特徴となっています。
また、装備も必要最低限とすることで車両本体価格もリーズナブルに設定されているだけでなく、軽さから来る速さも人気の要因といえます。ここではダイハツ・エッセがどのような車だったのかを解説していきましょう。
※目次※
・ダイハツ・エッセは実用モデルでありながら速さも兼ね備える人気モデル
・NA(自然吸気)エンジンながら、58psという軽自動車としては高出力を発生させる
・ダイハツ・エッセは新車の生産が終了しているため、中古車でしか入手できない
ターボじゃないのに速い?軽自動車「ダイハツ・エッセ」
ダイハツ・エッセはその愛らしいエクステリアから想像できないほど走りの実力を備えています。特にエンジンはターボやスーパーチャージャーといった過給機を装備しないNA(自然吸気)エンジンながら、58psという軽自動車としては高出力を発生します。また、車体の軽さに加え、エンジン本体も軽量に作られていることも速さのポイントです。
2005年12月「ダイハツ エッセ」が登場
ダイハツ・エッセは2005年から2011年まで販売された、デザイン性と経済性に優れた軽自動車です。現在は残念ながら生産を終了したモデルになります。
エッセはシンプルで安価であることを大事にしつつ、走行性能やデザインにもこだわって作られました。ベース車両は同じくダイハツの「ミラ」ですが、エッセは搭載されたエンジンも内外装のデザインも違っています。
同じダイハツの「タント」は、軽自動車の枠をフルに使い、少しでも広く便利になることを目指し開発されました。しかしエッセは、軽自動車の中でもコンパクトなサイズで、軽自動車としての枠を生かすことを目指していません。
それよりもコストダウンを目指し、軽自動車として最小限のサイズ感で製造されました。
元々新車価格がリーズナブルだったこともあり、生産が終了した現在は中古車価格も手ごろな価格で流通していることが特徴です。
ダイハツの創立100周年記念モデルも販売
2007年9月には、ダイハツ創立100周年を記念して「エッセ」「テリオスキッド」「Copen(コペン)」3車種の特別仕様車を発表しました。特別仕様車「エッセ VS メモリアルエディション」は、価格を据え置きつつ、充実した装備やブラック内装色の採用などが特徴です。
メモリアルエディションにふさわしい専用内外装は、上質な雰囲気を醸し出しています。優れた経済性と質感向上の両立が人気となりました。
カスタム車両としても人気を集めている
エッセのECOグレードと、カスタムグレードのトランスミッションは5MTです。昨今の軽自動車は、多くの装備搭載のため車両重量が重くなっているのに対し、エッセの重量はさほど重くありません。軽めの車体に5MTの組み合わせのため、軽快な走りを体験できます。
また、エッセの人気は、カスタムしやすいことも理由のひとつです。他のダイハツ車種から多くの部品を流用できます。例えば、初代コペンの圧着力の強いクラッチをエッセに使用可能です。
また、純正パーツだけでなく、社外品の吸排気・足回り・エアロなども流用できます。パーツを自分好みにカスタムすることで、前後の変化を実感でき、さらに愛着が湧くことが魅力です。
ダイハツ・エッセは加速が速いNAエンジン搭載車
ダイハツ・エッセはシンプルな装備と徹底した軽量化により、NAエンジンモデルでも軽快な走りが魅力です。エッセのデビューと同時に登場した新開発エンジンはアルミ合金と樹脂を各部に使用し、パワーと軽さを備えることで過給機付きモデルにも引けを取らない速さが軽スポーツモデルファンからも支持されています。
速い軽自動車はターボが主流
これまで軽自動車のスポーツモデルといえば、ターボつきのモデルが主流となっていました。もちろん重量のあるハイト系ワゴンタイプでも動力性能を補うためターボエンジンが搭載され、トップグレードの多くにターボが設定されています。
もちろん普通乗用車と同じくパワーを出すためにターボを搭載したスポーツモデルも多く存在し、その中には軽自動車ならではの車重の軽さによりNAエンジンの小型乗用車よりもパワーを感じるモデルも存在します。
MT車に乗りたい方にもおすすめ
ダイハツ・エッセは3速と4速のオートマチックモデルの他、一部グレードのFF車にスポーツモデルファンには嬉しい5速マニュアル車が設定されています。マニュアル派のユーザーには、エッセのNAエンジンと軽い車体をマニュアルで扱えば、ダイレクト感のある気持ちの良い走りを堪能することができるでしょう。
もちろん同一グレードで比較した場合は、MT車のほうが20kg程度軽量となることも燃費などの面でメリットといえます。
ダイハツ・エッセのグレードは5つある
ダイハツ・エッセには5種類の基本グレードが存在しますが、年式ごとに設定されているグレードが異なります。XとDに関してはモデルを通し設定されていますが、年式によってはマニュアル車の設定がないなど細かな違いもあります。ここでは5つのグレードをそれぞれ紹介します。ぜひ自分に合ったグレードを選択しましょう。
【D】低価格が魅力のベーシックグレード
エッセのベーシックグレードは「D」です。2005年誕生当初より設定されています。ハッチバックのスタイリッシュさが注目されました。低価格設定で、簡素ながらも必要な装備は搭載されています。
ツインカムDVVT3気筒12バルブエンジンを搭載し、優れた経済性や環境性を実現しました。発売当初のトランスミッションは3ATのみでしたが、マイナーチェンジに伴い、5MTや4ATモデルが追加されました。
【L】安心・快適装備が充実
中堅グレードは「L」です。「D」グレードの基本的な装備に加え、セキュリティアラーム・パワードロック(全ドア連動)キーレスエントリー(電波式・アンサーバック機能付)などの便利機能が標準装備されています。
エクステリアボディカラーと内装シート表皮を同じ色に設定できる「ハーモニーインテリア」が人気でした。フロントとリアで異なるサスペンションは、快適な乗り心地を実現するとともに、低価格のコストを両立しています。2009年の仕様変更で「L」グレードは廃止されました。
【X】安心・快適装備ともに最上級
「X」は上級グレードです。ミラーターンランプ付電動格納式ミラー・リアヘッドレスト・オートエアコンなど、ドライブを快適にするための装備が充実しています。プラズマクラスターエアコンのオプション設定や、13インチホイール装備も他のグレードと異なる点です。
ダイハツが開発した衝突安全ボディや安全インテリアが採用されるなど、安全性能に優れています。
【ECO】発売当初は唯一の5MTタイプ
低価格が特徴であるエッセの中でも、最も廉価で燃費性能に優れたモデルが「ECO(エコ)」です。10.15モード燃費26.0km/Lを誇る「ECO」は話題となり、70万円を切る新車価格も合わせて人気がありました。
また、発売当時のエッセは3ATと4AT設定のみだったため、FF・5MTの「ECO」は軽快な走りを求めている方のニーズに応えています。低価格を重視しているため、多くの便利機能は搭載されていません。2009年の仕様変更時にグレード廃止されています。
【カスタム】スポーティグレード
エッセ誕生翌年の2006年には、上級グレード「X」をベースにカッコよさを追求したスポーティグレード「カスタム」グレードが発表されました。14インチアルミホイール・エアロパーツを装備したスタイリッシュなエクステリアは、男女を問わず人気があります。
インテリアはブラック基調で、メッキパーツと相まってクールな印象を与えます。機能性や静粛性の向上を目指し、より快適な乗り心地を追求しました。視認性に優れたセンターメーターにタコメーターを追加装備することにより、スポーティ感を演出しています。
走りは速い?ダイハツ・エッセの性能を見てみよう
ダイハツ・エッセはシンプルでリーズナブルなモデルでありながら、速さも兼ね備えているモデルです。NAながら高出力を誇るエンジンと、車体の軽さが美点となります。特にエンジンは本体もアルミニウム合金と樹脂部品で構成され、軽量化にも大きく貢献しています。ここではエッセの性能について見ていきましょう。
エッセのスペック
サイズ mm |
全長 3395 全幅 1475 全高 1470 |
ホイールベース mm |
2,390 |
車両重量 kg |
700 |
駆動方式 |
FF(前輪駆動) |
こちらがエッセのスペックの一例ですが、サイズは近年発売されている軽自動車と比較してもかなりコンパクトなサイズです。同じく軽自動車として2022年2月時点で発売されているタントは、全高が1,755~1,775mmあるのに対し、エッセはさらに低い1,470mmです。
車が小さいことから車両重量もわずか700kgで、大幅な軽量化が図られています。コンパクトサイズと軽量化が要員で大幅なコストダウンに成功し、68万2,500円という中古車並みの価格での販売を実現しました。
エッセのエンジン
エンジン |
直列3気筒DOHC |
最高出力 PS/rpm |
58/7,200 |
最大トルク kg-m/rpm |
6.6/4,000 |
燃費 km/L(10・15モード) |
3速ATモデル 21km/L 4速ATモデル 22km/L ECO 26.0 26km/L |
エッセに搭載されるKF-VE型660cc直列3気筒DOHCエンジンは、DVVTと呼ばれる可変バルブタイミング機構を備えたロングストロークタイプで、ECOグレードでは10・15モード燃費で26km/Lという低燃費と速さを両立しています。
エッセの走行性能
エッセは、新開発された強力なエンジンを搭載しています。そのため走行性能も優れており、車のサイズに対して軽快な走りが可能でした。急な坂道であっても登っていく力があり、これはエンジン改良により馬力性能が高まったことが関係しています。
また、高張力鋼板を使用した高剛性ボディを採用したことで、車体の揺れが減りバランスの取れた快適な走りが可能となりました。
ダイハツ エッセは中古車なら手に入る
エッセはコンパクトなサイズながら性能が高く、コストダウンによって安価で購入できました。しかしエッセの生産は、わずか1代で終了してしまいました。今購入するのであれば、後継モデルといえるミライース、もしくは中古車のエッセを探す方法があります。
後継モデルのミライースがある
後継モデルのミライースを購入することで、間接的にエッセを入手できます。外観・装備ともにエッセに酷似しているため、事実上の後継モデルにあたるためです。
エッセは2010年に生産終了となりましたが、ミライースは2011年の初代登場後も販売が継続しています。エッセをもとに誕生したと考えれば、次世代モデルに近い存在です。
エッセの新車購入は叶いませんが、ミライースは新車で購入できます。新車で手に入れたいと考えている場合は、ミライースの購入がおすすめです。
エッセは中古車なら出会える
エッセは生産終了とはなりましたが、中古でなら今も市場に出回っています。最近ではエッセの乗りやすさが再評価されており、中古車市場でも人気です。
しかし人気が高まっている分、中古で販売されてもすぐに売り切れてしまう場合があります。エッセを購入する際は中古車市場をこまめにチェックし、販売されているかを確認しましょう。
運転を楽しむ軽スポーツカーを探すならネクステージへ!
ダイハツ・エッセをはじめ、走りが楽しい人気の軽スポーツカーを探すなら、より多くの在庫と充実した保証制度のある中古車販売店がおすすめです。全国に店舗を展開するネクステージなら希望の条件により近いモデルと出会うことができるかもしれません。他社とは違うネクステージならではの強みをご紹介しましょう。
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まとめ
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その中で、自分の条件に当てはまる車を比較することも簡単なので、気になる車を見つけたら車両詳細ページを開いてみましょう。そこから店舗へ直接問い合わせることも気軽にできますので、ぜひあなただけの1台を見つけてみてはいかがでしょうか。
PRダイハツの軽自動車
※価格は支払総額
▼ライタープロフィール
井元 貴幸
自動車ライター
初代レガシィの10万キロ世界速度記録をドキュメンタリー番組で目にして、その走行性能と耐久性に感動したことがきっかけで、レガシィに憧れ、そのまま自他ともに認めるスバルマニアに。BG型、BH型、BP型、BR型と4世代のレガシィツーリングワゴンのターボモデルを乗り継ぎ、現在の愛車は初代レヴォーグ2.0GT-S アイサイト。2017年から2018年にかけては、スバル公式のモータースポーツ応援プロジェクトリーダーを担当。オーナー目線でのスバル車のフィーリングや装備や改良ポイント、さらにはカスタマイズ、チューニングまでスバル関連のことについては新旧問わず造詣が深い。トラックやバスなどの大型車や特殊車両なども得意とするジャンルやメーカーに特化した自動車ライター。