RX-8を買うならどのグレードがおすすめ？歴史や特徴をチェック
マツダのスポーツカー「RX-8」は4シーターのモデルで、画期的なフリースタイルの4ドアを採用しています。走行性能だけではなく快適性も高いため、2024年現在は生産を終了していますが中古車でも人気です。
しかし、RX-8の購入を検討していると、どのグレードを購入すればよいのか分からない方は多いのではないでしょうか。
この記事では、RX-8のおすすめグレードを紹介します。RX-8の歴史と特徴も解説しますので、お気に入りのグレードを探すための参考にしてください。
※目次※
・マツダ RX-8は、2003年~2013年まで販売されていたロータリーエンジン搭載のスポーツカー。
・RX-8の前期型と後期型は、主にエンジン性能や走行性能、エクステリアデザインが異なる。
・RX-8を購入するのであれば後期型がおすすめ。特にタイプRSはスポーツ志向のユーザーに向いている。
マツダ「RX-8」とは？販売終了までの歴史
マツダ RX-8は、RX-7の後続車として誕生したロータリーエンジン搭載のスポーツカーです。生産終了モデルのため購入は中古車のみですが、高い走行性能と快適性で人気があります。
4人乗りであることから、家族でスポーツカーに乗りたい人にもおすすめです。ここでは、RX-8の基本情報と歴史を紹介します。
（参考：『RX-8（マツダ）｜新車・中古車の【ネクステージ】』）
2013年まで販売されたスポーツカー
マツダ RX-8は、2003年~2013年まで販売されていたFRスポーツカーです。ロータリーエンジン「RENESIS（レネシス）」の搭載による優れた走行性能と、4ドア4シーターの実用的で独創的なスタイリングを両立しています。
RX-8用に開発されたRENESISエンジンは、軽量でコンパクトながら184kW（250PS）の高出力を発揮する設計です。従来のロータリーエンジンに比べ、燃費や排出ガス性能も改善されました。
後席スペースがセダン並みに広いため、大人4人でも快適に乗れます。両サイドのドアは観音開きになっており、乗り降りしやすいことも魅力です。優れた走行性能だけではなく、実用性の高さも備えています。
2008年にマイナーチェンジが行われた
2008年のマイナーチェンジでは、エクステリアデザインの変更やボディカラーの追加、機能性の向上に加えて新たなグレード「タイプRS」が追加されました。
エクステリアの変更では、フロントバンパーやフロントフェンダー、リアバンパーなどのデザインを変更したことにより、空力特性や冷却性能を向上させています。また、質感の高いボディカラーを追加したことでスタイリングを熟成・進化させました。
新型のウォーターポンプやオイルポンプの採用によるエンジン性能の改善、6MTギア比も見直されています。センターパネル一体型のナビシステムの採用により、機能性も改善されました。
新たに追加された「タイプRS」は、スポーツカーとしての走行性能を高め、たくましく躍動的なスタイリングを表現しています。
RX-8前期型と後期型の違い
RX-8は、2008年のマイナーチェンジを境に前期型と後期型に分けられます。性能の向上や利便性の高い機能の追加、エクステリアなどさまざまな点が変更されているため、違いを把握しましょう。ここでは、前期型と後期型のそれぞれの特徴と違いを解説します。
前期型の特徴
2003年~2008年3月までの前期型には、ベースモデル、タイプE、タイプSの3種類のグレードがあります。ロータリーエンジンには、スタンダードの210PSとハイパワーの250PSが設定されました。ベースモデルとタイプEは210PSエンジン、タイプSは250PSエンジン搭載です。
エンジンレイアウトには、RX-7やロードスターと同じリアドライブ・フロントミッドシップが採用されています。エクステリアは「アスレティックテンション」をテーマに、ダイナミック・スタビリティ・テンションの造形表現にこだわったローボンネットが特徴です。
後期型の特徴
2008年~2013年までの後期型では、ロータリーエンジンの基本性能を改善し、6MTのギア比の見直すことで加速感を向上させています。また、6ATには新開発のダイレクトモードが追加され、加減速が必要な場合にステアリングのスイッチからギアが選択できるようになりました。
エクステリアは、開口部を大型化したフロントバンパーやエアアウトレット一体型のサイドウィンカー、アルミホイールのインチアップなどにより、質感を向上させています。インテリアは、アナログメーターからデジタルメーターに変わり、ビルトインタイプだった純正オーディオは2DINの汎用タイプに変更されました。
RX-8（後期型）のグレード展開
RX-8の最終モデルは、2009年一部改良で発売されました。一部改良では、レインセンサーワイパーやオートライトシステムなど、利便性の高い装備が全グレード標準採用されています。ボディカラーも新色が追加されました。ここでは、後期型の2009年発売モデルのグレード展開と特徴を紹介します。
タイプG
タイプGはRX-8のベースグレードです。エンジンには最高出力215PSのスタンダードタイプが採用され、トランスミッションはダイレクトモードを採用した6速ATが採用されました。
ベースグレードではあるものの、本革巻きステアリングやUVカット・プライバシーガラス、キーレスエントリーなどは標準装備されています。他のグレードと比較すると快適性は高くないため、カスタマイズを楽しみたい方におすすめです。
タイプS
タイプSは、最高出力235PSのハイパワーエンジンを搭載しています。6速MTを搭載しているため、運転をより楽しみたい方におすすめです。
タイプSでは、タイプGではオプションだったLSD（リミテッド・スリップ・デフ）が標準装備となりました。また、18インチアルミホイールを採用することで、走行安定性だけでなくハンドリング性能も高めています。
アルミホイールにはロータリーエンジンのローターを模したデザインが施されているため、デザイン面でもベースモデルより魅力的です。
タイプE
タイプEは、ベースグレード同様に最高出力215PSのスタンダードユニットと6速ATが採用されました。インテリアの装備には、シートポジションメモリーや本革シート、前席パワーシートなどが追加され、ベースグレードよりも快適性とラグジュアリー感が増しています。
デザイン性だけではなく、タイプSと同じくLSDの標準採用によって走行安定性が向上していることも魅力です。
タイプRS
タイプRSは、タイプSをベースにスポーツカーとしての走行性能を高め、専用エアロパーツを備えたスポーティーグレードです。
235PSのハイパワーエンジンと6速MTの組み合わせに加え、ハードサスペンションや発泡ウレタン充填フロントサスクロスメンバーの採用により、リニアな操舵感と乗り心地のよさを両立させました。
また、ローター形状を模したガンメタリック塗装の19インチアルミホイールは、優れたグリップ性能を実現するともに圧倒的な存在感を演出します。大型のエアロバンパーやサイドアンダースポイラー、リアスポイラーによるデザイン性の高さも魅力です。
RX-8を買うならどのグレードがおすすめ？
ロータリーエンジンを搭載したRX-8は、中古車市場への流通はそれほど多くありません。しかし、前期型・後期型・特別仕様車などさまざまなモデルやグレードがあるため、どのグレードがよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、RX-8を購入する場合におすすめのグレードを紹介しますので、グレード選びの参考にしてください。
年式の新しさなら後期型
比較的年式の新しいRX-8を探すのであれば、後期型がおすすめです。後期型の販売は2008年~2013年のため、10年落ちからのモデルを選べます。走行性能や快適性の高い装備の採用を考えても、年式の新しい後期型がよいでしょう。
RX-8は、前期型後期型共に特別仕様車も複数販売されています。2011年・2012年にはRX-8最後の特別仕様車「SPIRIT R」が発売されているため、より年式の新しいモデルを選ぶのであれば、特別仕様車も検討しましょう。
スポーツ志向ならタイプRS
よりスポーティーなモデルを購入したい方は、2008年に追加されたタイプRSがおすすめです。従来のスポーティーモデルであるタイプSよりも、さらにスポーツ性能を強化しています。
専用エアロパーツやRECARO社製のバケットシート、ビルシュタイン社製ダンパー、19インチアルミ鍛造ホイールなど、スポーツ走行に対応する装備が採用されたことも特徴です。走る楽しさを高い次元で感じられます。
まとめ
マツダ RX-8を購入するのであれば、比較的年式の新しい後期型モデルがおすすめです。中でも、スポーツ志向の方におすすめのタイプRSやタイプS、タイプRSとタイプEをベースにした最後の特別仕様車「SPIRIT R」もよいでしょう。
後期型モデルは、前期型と比較すると操縦・走行安定性や快適性が向上しています。中古車販売店では、ぜひ2008年以降に販売されたモデルを探してください。
【この記事の執筆者】
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。
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