【スバル BRZ】グレード構成と価格差について徹底解説！
BRZのグレードにおける現行モデル2代目BRZの初期型についてグレード構成と価格差、装備の違いについて解説します。（執筆時点 2023年10月）また、トヨタ86のグレードと比較しています。スポーツカーに興味のある方はぜひ参考にしてください。
＜目次＞
・BRZのグレードは「R」と「S」の2つ
・BRZはトランスミッションの違いでも装備が異なる
・姉妹車トヨタ「86」とはグレード構成と装備が異なる
スバル BRZのグレード構成と価格差
2012年にスバルとトヨタの共同開発で誕生した、後輪駆動のピュア・スポーツカー「BRZ」のグレード構成は、シンプルに2つです。
グレード構成は、エントリーモデルの「R」と装備を充実化した上級グレードの「S」で、税込価格は以下の通りです。
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R |
S |
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6MT |
330万円 |
348万7,000円 |
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E-6AT |
335万5,000円 |
354万2,000円 |
（2023年10月時点）
「S」と「R」の価格差は、18万7,000円、6MTと6ATの価格差は16万5,000円です。
BRZの一般市販モデルは前述の2グレードですが、競技用モデル「Cup Car Basic（カップ カー ベーシック）」がラインアップに加わっています。このモデルの価格は、338万8,500円で6MTのみの設定です。
スバル BRZ「R」
エントリーモデル「R」と上級グレード「S」の外観上の違いは、タイヤ・アルミホイールのみです。Rのタイヤサイズは215/45、17インチアルミホイールで、ミシュランのプライマシーHPのタイヤが装着されています。
インテリアでは、シート表皮とメーターバイザー、ドアトリム、ドアミラースイッチ／パワーウィンドウスイッチに違いがあります。
Rのシート表皮とドアトリムは、レッドステッチ付きのファブリックで、ドアトリムはレザー調表皮巻きのショルダーパットを装備しています。ドアミラースイッチ／パワーウィンドウスイッチは、ともにハイグロスブラック加飾付きです。
装備面では、Rのオーディオはフロント4スピーカー＋リア2スピーカーの6スピーカーで外部アンプはありません。
スバル BRZ「S」
前述した通り、「S」と「R」に外観上の違いは、タイヤ・アルミホイールです。「S」は、215/40の18インチアルミホイールに、ミシュランのハイパフォーマンスタイヤ、パイロットスポーツ4が装着されます。
「S」のインテリアでは、シート表皮がウルトラスエード／本革のコンビシートとなり、Rのファブリックシートとは異なる高級素材が使用されています。また、Rはレッドステッチの装飾のみでしたが、Sではレッドステッチに加えてシート表皮にレッドアクセントが加えられています。
メーターバイザーは、Rのレザー調表皮巻きに対して、Sは高級素材の「ブランノーブ」表皮巻きとなり、ドアトリムはRのファブリックに対して、レザー調表皮巻きの設定です。（両グレードともにレッドステッチ付き）
ショルダーパットは、Rのレザー調表皮巻きに対してSはブランノーブ表皮巻きに、ドアミラースイッチ／パワーウィンドウスイッチは、Rのハイグロスブラック加飾付きに対して、Sのドアミラースイッチはサテン調シルバーに、パワーウィンドウスイッチはクロームメッキ加飾付きと、全体的に上質な内装仕様です。
オーディオは、Rの6スピーカーに対して、Sはフロント6スピーカー、リア2スピーカーの8スピーカータイプと外部アンプが装着されます。
「S」だけに採用される装備は、フロントシートヒーター、ステンレス製サイドシルプレート＋アシストパッド、細かいところでは、サンバイザーのバニティミラーに照明とドアカーテシーランプです。
トランスミッション別に設定される装備
これまで、トランスミッション別に設定される装備は、構造により先進予防安全・運転支援技術の「アイサイト」やハイビームアシストは6AT車のみに採用されていました。
しかし、2023年9月のマイナーチェンジにより、スバル初となるMT車向けの「アイサイト」の採用を発表し、MT車の特性に合わせた運転負荷軽減や衝突回避システムが施されています。
この他の「スバルリヤビークルディテクション（後側方警戒支援システム）」や「EBD（電子制御制動力分配システム）付き4センサー4チャンネルABS」、VSC（ビークルスタビリティコントロール。）、ヒルスタートアシストなどの安全装備は全車標準装備されています。
なお、細かいところでは、フロントシートのカップホルダーは、6MT車が2個、6AT車が3個という違いもありました。
「Cup Car Basic」
BRZ「Cup Car Basic（カップ カー ベーシック）」は、2022年2月に発売された、メーカー公式ワンメイクレース「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」参戦用車両として開発されたモデルです。ワンメイクレースですので、ナンバーを付けて公道を走ることが可能です。
「Cup Car Basic」の専用装備は、「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」のレギュレーションに沿った、6点式サイドバー付きロールケージ、6点式シートベルト用アイボルト（運転席のみ）、シートサイド＆カーテンシールドエアバッグを取り外してキャンセラー装着、ロールケージ専用のフロアマットと、本格的なレース仕様車です。
エンジン回りと駆動系で、空冷式のエンジンオイルクーラーとリヤデフ冷却フィン（フィン付きデフキャリア）が装備され、過酷なレースに対応する装備が追加されています。
ちなみに、「Cup Car Basic」は、スバルが企画・販売していますが、専用装備の架装はスバルのモータースポーツ統括会社である「スバルテクニカインターナショナル株式会社（STI）」が行い、新車は持ち込み検査による登録です。
トヨタ「86」とのグレードの違い
BRZはスバルとトヨタの共同開発車で、姉妹車はトヨタ「86」です。スバル「BRZ」とトヨタ「86」の足回りのチューニングは異なり、ハンドリングや乗り味にしっかりと個性の違いが表現されています。グレード構成も異なり、BRZの2グレード＋レース参戦用モデルに対して、86は3グレード構成です。
86のグレード構成は、エントリーモデルに6MTのみを設定した「RC」、BRZの「S」に相当する「RZ」、同「R」に相当する「SZ」です。
グレード構成と価格を一覧表にまとめると次のようになります。
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スバル BRZ |
トヨタ 86 |
|||||
|
|
R |
S |
|
SZ |
RZ |
RC |
|
6MT |
330万円 |
348万7,000円 |
6MT |
315万6,000円 |
347万6,000円 |
291万6,000円 |
|
E-6AT |
335万5,000円 |
354万2,000円 |
6AT |
325万1,000円 |
357万4,000円 |
- |
BRZの「R」と、86「SZ」のベーシックグレード対比では、6MT車でBRZのほうが14万4,000円、6ATでは9万9,000円高くなっています。また、BRZの「S」と、86「RZ」の上級グレード
対比では、6MT車ではBRZが1万1,000円、6AT車ではトヨタ86が3万2,000円高くなるという関係性でした。
この価格差は、装備差によるものです。86「SZ」では「ステアリング連動ヘッドランプ」や「後側方警戒支援システム」が省略されていたり、BRZでは全車標準装備となる「アルミパッド付きスポーツペダル」が、86の「SZ」「RC」では樹脂ペダルになったりするなどの違いがあります。
なお、両車ともに上級グレードに設定される、ウルトラスエード／本革のコンビシートやブランノーブ表皮巻きのメーターバイザーなどは共通です。
おすすめのグレードはこれだ！
スバル BRZのグレードでは、純粋に走行性能にフォーカスする人は「R」を、充実した装備も必要な人は「S」がおすすめです。
ただ、ピュア・ライトウェイトスポーツカーは、ストイックな装備からスタートし、必要に応じてオプションや好きなアフターパーツを取り付けることで自分好みの車を作り上げていく楽しみもあるでしょう。また、価格に上乗せされる不要な装備を節約できます。
まとめ
スバル BRZのグレード別の価格差と装備差の関係性やトヨタ GR86との比較を解説しました。
グレードの価格差はほとんど内装の価格差です。新たにMT車にアイサイトが搭載され、より選択の幅が広がったといえるでしょう。
半導体不足や世界的な材料不足のため、新車のスバル BRZは納期遅延が続いています。中古車であれば、低予算で上級グレードも狙えます。車選びに中古車も候補に入れてみてはいかがでしょうか。
（参考：『スバル BRZの中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
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※価格は支払総額
▼ライタープロフィール
田中宏亮
モーターサイクルジャーナリスト
ハーレーダビッドソン専門ウェブマガジン VIRGIN-HARLEY.comの編集長を経験してジャーナリストとして独立、バイク関連ウェブメディアの運用や記事執筆を手がける。国内はもちろん、アメリカやヨーロッパでのメーカー主催のニューモデル試乗会にも参加。新車の試乗インプレッションのほか、カスタムやファッション、ツーリング等に関するコンテンツを手がける。
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