ワゴンRカスタムZはどのような特徴を持つ車?基本情報やライバル車を紹介
ワゴンRはスズキを代表する車種です。ワゴンRの派生モデルはいくつかありますが、カスタムZについて気になった方もいるでしょう。カスタムZの特徴が他のモデルとどのように違うのかも気になるところです。
この記事では、ワゴンRカスタムZのパワートレインや安全装備など、その特徴的な要素を総合的に解説します。グレード構成や装備の違いなど、購入前に把握しておきたいポイントが分かるので、ぜひ最後までご覧ください。
※目次※
・ワゴンRカスタムZは、スタイリッシュなエクステリアの派生モデル
・自然吸気エンジンは通常のワゴンRと共通で、2つのグレードが用意されている
・三菱のeKワゴンとダイハツのムーヴキャンバスは、ワゴンRカスタムZと比較検討したいライバル車
ワゴンRカスタムZは燃費性能に優れたスズキの軽自動車
スズキの基幹車種であるワゴンRには、好みに応じて選べる3つのモデルが用意されています。その中でスタイリッシュな外観を持つカスタムZに魅力を感じた方もいるでしょう。ここではまず、カスタムZのパワートレインや燃費性能について解説します。
ワゴンRと共通のパワートレインを持つ
ワゴンRシリーズには、ワゴンR・ワゴンRカスタムZ・ワゴンRスティングレーの3つのモデルがラインアップされています。大きく異なるのはエクステリアデザインで、ヘッドランプやグリルなどのフロントマスクは、それぞれの個性が現れるポイントです。
パワーユニットはワゴンRが自然吸気エンジンで、CVTと5MTが設定されています。ワゴンRスティングレーはターボエンジンのみが設定され、トランスミッションはCVTです。
そしてカスタムZは2つのパワーユニットから選択でき、自然吸気エンジンはワゴンR、ターボエンジンはワゴンRスティングレーと共通しています。ただし、トランスミッションはCVTのみです。
ワゴンRカスタムZのカタログ燃費をチェックしてみよう
日常シーンでよく使用する軽自動車を選ぶ際、燃費性能を重視する方は多いでしょう。ワゴンRシリーズにはマイルドハイブリッドを搭載したモデルが用意されており、ワゴンRカスタムZでは自然吸気エンジンとターボエンジンともに標準装備です。
ワゴンRカスタムZのカタログ上のWLTCモード燃費は、自然吸気エンジンが24.2km/L~25.2km/Lで、ターボエンジンは20.9km/L~22.5km/Lとなっています。
ワゴンRカスタムZの実燃費はどのくらい?
どの車種でも言えることですが、カタログ燃費と実燃費には差が生じます。走行条件によってはカタログ燃費以上の実燃費を計測することもありますが、基本的に実燃費はカタログよりも下回ることがほとんどです。
ワゴンRカスタムZの実燃費については、おおよそ1割減となるでしょう。一般的に実燃費は、カタログよりも1割~4割程度下回ることが多いようです。燃費はさまざまな要因により変動します。平均速度・走行方法・使用環境・電装品の使用状況などが主要因で、燃費の良し悪しが決まるのです。
ワゴンRカスタムZのシンプルに引き出された基本性能
ワゴンRカスタムZを含め、現行のワゴンRシリーズは、基本性能が高められています。まず、衝撃吸収に優れた軽量ボディー「TECT(テクト)」と軽量化と高剛性を向上させたスズキの次世代のプラットフォームである「HEARTECT(ハーテクト)」を採用し、室内空間を広げつつ燃費性能を向上させた点が特徴です。また、衝突安全性も同時に高めています。
また、CVTモデルにはヒルホールドコントロールという坂道発進時に車が下がることを防ぐ機能が備わっています。このように基本性能を向上したことで、より安心して走行できる点は現行モデルにおける魅力のひとつです。
ワゴンRカスタムZは安全性能にも抜かりがない
ワゴンRシリーズは、スズキの先進安全技術が積極的に採用されています。ワゴンRカスタムZの全グレードに、自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」や「後退時ブレーキサポート」が備わっている他、前後方の誤発進抑制機能や車線逸脱警報機能・抑制機能が標準装備です。他にも、安全機能が充実しています。
また、走行をサポートする全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールも備わっているため、長距離走行時の疲労が軽減されます。
ワゴンRカスタムZのグレードラインアップ
ワゴンRカスタムZには、HYBRID ZXとHYBRID ZTの2つのグレードが設定されています。外装や内装の装備に大きな違いはありません。エンジンのターボの有無が最大の違いと言えるでしょう。ここでは、それぞれのグレードの仕様や価格情報を紹介します。
ワゴンRカスタムZ「HYBRID ZX(NA)」
ワゴンRカスタムZのHYBRID ZXは、自然吸気エンジンを搭載したグレードです。燃費性能を重視する方や、街乗りメインの方はこちらのグレードがマッチするでしょう。エクステリアにはLEDヘッドランプ・LEDフォグランプが標準装備で、ルーフエンドとサイド部分にスポイラーが装着されます。
インテリアに関して、インパネにはブラウンメタリックとシルバーが採用されています。メーカーオプションのアップグレードパッケージを選択すると、アルミホイールのリム径が14インチから15インチとなり、本革巻ステアリングホイールが装着されるなど装備が豪華です。
グレード |
HYBRID ZX |
全長【mm】 |
3,395 |
全幅【mm】 |
1,475 |
全高【mm】 |
1,650 |
ホイールベース【mm】 |
2,460 |
車両重量【kg】 |
2WD:790 4WD:840 |
最低地上高【mm】 |
150 |
最小回転半径【m】 |
4.4 ※アップグレードパッケージ装着車は4.6 |
室内長 【mm】 |
2,450 |
室内幅【mm】 |
1,355 |
室内高【mm】 |
1,265 |
エンジンの種類 |
直列3気筒 |
エンジン排気量【cc】 |
657 |
エンジン最高出力 【kW(PS)/rpm】 |
36(49)/6,500 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
58(5.9)/5,000 |
モーター最高出力 【kW(PS)/rpm】 |
1.9(2.6)/1,500 |
モーター最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
40(4.1)/100 |
燃料消費率(WLTCモード) 【km/L】 |
2WD:25.2 4WD:24.2 |
車両本体価格 |
2WD:155万1,000円 4WD:167万4,200円 |
(2023年11月時点の情報です)
中古車販売店のネクステージでは、2023年11月時点において1台の在庫がありました。価格は159万9,000円です。現時点で、ワゴンRカスタムZは登場して間もないため中古車市場に出回っていませんが、今後徐々に増加するでしょう。
(参考:『ワゴンRカスタムZ(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ワゴンRカスタムZ「HYBRID ZT(ターボ)」
ワゴンRカスタムZのHYBRID ZTはターボ搭載車のため、高速道路での合流や追い越しがしやすいグレードです。上り坂が多い地域に居住している方にもおすすめと言えます。
インテリアやエクステリアに関しては、HYBRID ZXのアップグレードパッケージ装着車と同様の仕様ですが、パドルシフトが装備されるため思い通りの変速が楽しめます。HYBRID ZTのスペックや新車価格は、以下で確認してください。
グレード |
HYBRID ZT |
車両重量【kg】 |
2WD:800 4WD:850 |
最小回転半径【m】 |
4.6 |
エンジンの種類 |
直列3気筒インタークーラーターボ |
エンジン排気量【cc】 |
658 |
エンジン最高出力 【kW(PS)/rpm】 |
47(64)/6,000 |
エンジン最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
98(10.0)/3,000 |
モーター最高出力 【kW(PS)/rpm】 |
2.3(3.1)/1,000 |
モーター最大トルク 【N・m(kgf・m)/rpm】 |
50(5.1)/100 |
燃料消費率(WLTCモード) 【km/L】 |
2WD:22.5 4WD:20.9 |
車両本体価格 |
2WD:171万500円 4WD:183万3,700円 |
(2023年11月時点の情報です)
(参考:『ワゴンRカスタムZ(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ワゴンRカスタムZの特徴
ワゴンRシリーズは、各モデルのエクステリアデザインが異なります。ワゴンRカスタムZのエクステリアやインテリアの特徴が気になる方もいるでしょう。ここでは、それぞれのデザインや魅力的なポイントについて解説します。
エクステリア
ワゴンRのエクステリアは多くの方に受け入れられる落ち着いたデザインで、ワゴンRスティングレーは大型グリルと縦に切れ上がったヘッドランプが特徴的です。
そしてワゴンRカスタムZは、グリルとヘッドランプの形状に一体感を持たせたスタイリッシュなデザインで、エッジの効いた専用バンパーと相まって精悍なフロントマスクとなっています。
インテリア
ワゴンRシリーズのインテリアデザインについては、基本的な部分で共通しています。センターメーターが採用され、その下にはナビがあり、エアコン吹き出し口を4つとも平行に配置したデザインです。
ワゴンRでは、内装カラーがブラックとベージュから選択可能ですが、ワゴンRカスタムZはブラックのみです。インパネカラーパネルやフロントドアアームレストなどの加飾がブラウンメタリック塗装となっており、他のモデルと差別化されています。
ワゴンRカスタムZと比較検討したい軽ワゴン2選
ワゴンRカスタムZも魅力的なモデルですが、他の車種もチェックしておくと、自身に最適な車が見つかるでしょう。ここでは三菱から販売されている同車格のeKワゴンと、広い室内空間のダイハツ車のムーヴキャンバスについて、特徴や価格を紹介します。
三菱 eKワゴン
三菱から販売されているeKワゴンは、ワゴンRシリーズと同じくハイトワゴンに属する軽自動車です。エクステリアは飽きのこないデザインで、スッキリとした印象を与えます。サイドは後方にかけて絞られていくような前傾姿勢のため、スポーティーな雰囲気も感じられる点が特徴です。
インテリアはゆったりとした空間となっており、コックピットは2眼メーターが採用されスポーティーです。新車価格は132万5,500円~140万8,000円で、ネクステージにおける中古車相場は26万円~109万9,000円となっています。
(2023年11月時点の情報です)
(参考:『eKワゴン(三菱)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ダイハツ ムーヴキャンバス
ワゴンRカスタムZも十分な室内空間を確保しているため、窮屈さは感じないでしょう。ただより開放感を求める方もいるかもしれません。ダイハツ車のムーヴキャンバスは、室内空間の広さが魅力的なモデルです。頭上に余裕があり、見晴らしが良いため景色を楽しめます。
エクステリアデザインはシンプルで、アクティブな印象のストライプスと、上質さを感じさせるセオリーの2タイプが用意されています。新車価格は146万3,000円~176万円で、ネクステージにおける中古車相場は64万9,000円~184万9,000円です。
(2023年11月時点の情報です)
(参考:『ムーヴキャンバス(ダイハツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ワゴンRカスタムZに関するQ&A
ここでは、ワゴンRカスタムZの燃費に関する疑問に対して、簡潔に回答します。以下の内容は、2023年11月時点の情報です。できる限り燃費の良い車を探している方の参考になるでしょう。ただし、燃費はさまざまな要因により、良くも悪くもなる点について把握しておくことが大切です。
Q1.ワゴンRカスタムZの燃費性能は優れている?
ワゴンRカスタムZには、自然吸気エンジン搭載車とターボエンジン搭載車の2つが設定されています。どちらも燃費性能が軽ワゴン・軽ワゴンターボにおいてNo1です。公式サイトにも明記されており、自然吸気エンジン搭載車は2030年度基準の85%達成車となっています。
Q2.ワゴンRカスタムZはなぜ燃費が良いの?
ワゴンRカスタムZには、スズキの次世代プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」と衝撃吸収ボディーの「TECT(テクト)」が採用されており、従来モデルよりも軽量化を実現しています。また、アイドリングストップ機能やマイルドハイブリッドにより燃費性能を高めているのです。
Q3.ワゴンRカスタムZでエコドライブは難しい?
ワゴンRカスタムZは全車にマイルドハイブリッドが搭載されています。メーター内のステータスインフォメーションランプが緑色に点灯した場合は省燃費状態を表し、白色の場合だとエネルギーを回生している状態です。このようにランプの色で燃費に関わる情報が確認できるため、エコドライブは難しくはありません。
まとめ
ワゴンRカスタムZは、燃費性能に優れたモデルで、スタイリッシュなエクステリアが特徴です。さまざまな先進の安全装備が搭載されているため、安心して運転できるでしょう。パワーユニットは2つ用意されており、自身の使用環境に合わせて選べます。
ワゴンRカスタムZなど、軽自動車を探している場合は、ぜひネクステージの在庫をチェックしてみてください。Webサイトから条件を絞って簡単に検索可能です。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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