スズキが新型スイフトの発売を発表!先代モデルからの改良点を紹介
2023年末にフルモデルチェンジを行い、5代目へと進化したスイフト。7年振りとなる今回のフルモデルチェンジは、より幅広いユーザー層をターゲットとして各部が刷新されました。
数あるコンパクトカーの中でも高い評価を得るスイフトです。今回のフルモデルチェンジによってどのように変化したのでしょうか。そこでこの記事では、安全性や走行性能など、全域の性能が大きく進化した5代目スイフトの詳細を紹介します。
<目次>
1.スイフトの新型モデルの発売を2023年12月6日に公式発表
・スズキ スイフトは2023年12月に7年ぶりのフルモデルチェンジを行った
・新開発のパワートレインを採用し燃費性能と走行性能を両立
・ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートⅡを採用するなど安全装備も充実
スイフトの新型モデルの発売を2023年12月6日に公式発表
スイフトはスズキが販売するコンパクトカーです。タウンユースでも使いやすいサイズ感とコスパの良さ、そしてハンサムな見た目など、スイフトの魅力は多彩です。
2000年に初代が登場したスイフトですが、2004年に2代目、2010年に3代目、2017年に4代目、そして、2023年12月に5代目が登場しました。まずは、スイフトはどのような車なのか、基本情報をチェックしていきましょう。
2023年12月13日より販売を開始
2023年末のフルモデルチェンジでは「エネルギッシュ×軽やか 日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」がコンセプトとして掲げられ、これまでの魅力であったデザインと走りに加えて、「クルマと日常を愉しめる」という新たな価値が加わりました。
CVT車は一足先となる2023年12月13日に、5速MT車は2024年1月17日に発売されています。
スイフトは世界戦略として発売されたコンパクトカー
初代スイフトは2000年に登場しました。グローバルモデルとして世界市場を視野に入れて開発されたのは2004年に登場した2代目からです。
初代モデルは海外市場でスイフトの名称が使用されなかったため、今回の新型スイフトは海外市場では4代目となります。リーズナブルな価格ながら、走りの評価は高く世界各国で好評となっているコンパクトハッチバックです。
3つのグレードを設定
現行のスイフトには3つグレードが用意されています。上からMZ、MX、XGとなっていてMZとMXはマイルドハイブリッドです。
全グレードで2WDと4WDが選べますが、中間グレードとなるマイルドハイブリッドのMXでは5速MTの選択も可能です。先代モデルではスポーツ色の強いRS系グレードが用意されていましたが、現行モデルでは廃止となりました。
スポーツ系は今後登場が期待されているスイフトスポーツに任せるのか?それとも今後RS系グレードが追加されるのかも注目していきたいところです。
スイフトの新型モデルの特徴
ここからは全面的に刷新され、新しくなったスイフトの詳細をエクステリア、インテリア、プラットフォーム、車内空間、そしてエンジンや安全機能に分けてチェックしていきましょう。先進的なエクステリアと新開発のエンジン、充実した安全性能などが新型の大きなポイントです。
独自のスタイリングを追求したエクステリア
エクステリアは「ひと目みたら印象に残るデザイン」を目指したと発表されており、先進的で走りを想起させるスタイリングが特徴です。
ボディ全体のラウンドした動きを表現したスタイリング、張り出したフェンダーの組み合わせは走りの良さを十分にイメージできるでしょう。また、リアには台形フォルムを採用し、安定感あるスタイリングを表現しています。ルーフには軽快な印象を与えるフローティングルーフが採用されています。
しかしながら全体的なシルエットは歴代スイフトを踏襲したものになっていて、スイフトらしさと新しさが融合したエクステリアデザインとなっています。
13パターンのカラーバリエーションを設定
ボディカラーが豊富なのも新型スイフトの特徴です。定番の白、黒、シルバーはもちろん、エネルギッシュなフレイムオレンジパールメタリックや、新鮮なイメージを与えるクールイエローメタリックなどさまざまなボディカラーが用意されています。
カタログカラーとなっているフロンティアブルーパールメタリックは3層コートを採用していて、より深みのある質感と高彩度の発色を実現しています。なお、フロンティアブルーパールメタリックは、スズキの誕生した静岡県浜松市の青空と浜名湖や天竜川、遠州灘(えんしゅうなだ)のブルーをイメージしたとのことです。
また、フロンティアブルーパールメタリックとバーニングレッドパールメタリックにはブラックとの2トーンルーフが、クールイエローメタリックとピュアホワイトパールにはガンメタリックとの2トーンルーフが用意されており、合計で13パターンのカラーバリエーションが用意されています。
ドライバーとの一体感を意識したインテリア
一体感を意識したインテリアはセンターパネルが少しドライバー側を向いており、ドライバーファーストのデザインが特徴です。
インパネとドアトリムはつながっており、ドライバーと車の一体感を表現しています。浮遊感のあるインパネのミドル形状の採用により、軽快さと先進性もたっぷり感じさせてくれるでしょう。
さらに、フロントドアトリムクロスやインパネの一部に3Dテクスチャーが施されています。これにより角度や光の加減により立体感が変化しており、内装の質感も向上した印象です。
室内で気が付く大きなポイントといえば、電動パーキングブレーキが採用されたことです。(ハイブリッドMZ)これにより車内がよりスッキリとした印象になったのはもちろん、ブレーキを踏まずに停車保持をしてくれるブレーキホールドも装備可能となりました。
プラットホームは先代で好評だったハーテクトを採用
プラットホームには先代モデルでも採用され、好評だったハーテクトが採用されています。基本的には先代からのキャリーオーバーとなりますが、さまざまな部分に手を加えており、走行性能も期待できるでしょう。
軽量で強度の高い高張力鋼板の使用範囲を拡大した他、構造用接着剤を採用することで軽量ながら高いボディ剛性へと進化しました。また、スタビライザーの仕様変更でコーナリング時のロールを抑え操縦安定性を向上させた他、ブレーキタッチを改良して扱いやすいブレーキへとアップデートしています。
快適性や静粛性が意識された車内空間
車内の快適性に関しても大きく進化しています。ボディ結合部への減衰接着材の塗布やバッフル材の追加、ダッシュパネルの板厚の変更によりエンジン透過音、ロードノイズなどを低減し、高い車内の静粛性を実現しています。また、リアサスペンションのストローク量を増やして、より快適な乗り心地を体感できるでしょう。
燃費性能に優れた新開発のエンジンを搭載
パワーユニットは新開発のものが採用されています。新たに開発されたZ12Eエンジンは、効率化による高い燃費性能と低速から滑らかに上昇するトルク特性の両立を実現しています。
街乗り走行での軽快感がありつつも低燃費なエンジンが魅力です。また、軽量化され低剛性ダンパーを採用した新開発のCVTユニットも搭載されており、こちらも静粛性と燃費性能向上に貢献しています。
新開発の衝突被害軽減ブレーキを全車に搭載
ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートIIを採用し、安全性能も向上させています。
このシステムは先代のスイフトに搭載されていたデュアルセンサーブレーキサポートよりも画角・検知エリアを拡大し、検知対象に自転車や自動二輪車を追加、交差点での検知にも対応しているため、より安全な走行が可能となるでしょう。
また、顔情報から居眠り、眠気、脇見を検知して注意を促し、安全運転をサポートするドライバーモニタリングシステムがスズキ車で初採用されるなど、運転支援システムの装備が充実された点も要チェックポイントです。
スイフトの新型モデルの基本スペックをチェック
新型スイフトの詳細スペックは以下の通りです。
全長×全幅×全高(mm) |
3,860×1,695×1,500~1,525 |
ホイールベース(mm) |
2,450 |
総排気量(L) |
1.197 |
最高出力 |
60kW(82PS)/5700rpm |
最大トルク |
108Nm(11kgfm)/4500rpm |
燃費(WLTC) |
22.0km~24.5km/L |
価格 |
172万7000円~ |
スイフト新型モデルのライバル車は?
スイフトと同じクラスのコンパクトハッチバックは多くのモデルがグローバルモデルとして展開されています。それだけにライバルは多いクラスです。ここではスイフトのライバルといえる車種を3つピックアップして、それぞれの特徴を解説します。
トヨタ ヤリス
ヤリスはこれまではヴィッツの名前で販売されていましたが、2020年の現行モデルから海外市場と同じヤリスの名称で販売されています。
走りの良さを売りにしたモデルで、1.5Lの3気筒エンジンがメインのグレード体系となっています。このクラスとしては珍しくストロングハイブリッドをいち早く採用していて、燃費性能の高い点が特徴的なポイントです。
MAZDA2
2019年の改良から名称を変更し、デミオから海外市場と同じMAZDA2となりました。エレガンスなデザインが特徴で、上級モデルは質感の高い内装と充実した装備が特徴的で「小さな高級車」といえる存在です。
また、このクラスとしては珍しくディーゼルエンジンが用意されており、低回転からトルクフルで力強い走りを見せる点も見逃せないポイントでしょう。
ホンダ フィット
2020年に登場した現行モデルで4代目となるフィットですが、現行モデルの特徴的な点は室内空間の広さです。特にラゲッジスペースはこのクラスでは随一の広さを誇っていて、利便性はピカイチといえます。
2022年の改良でスポーツグレードとなるRSが追加され、全5つ(HOME・RS・CROSSTAR・LUXE・BASIC)のボディタイプから選べます。
スイフトの先代モデルを解説
スイフトは同クラスの中でも走りの良いモデルとして好評でした。新型もとても魅力的ですが、新型と同じプラットホームを採用している評価の高かった先代モデルについても、簡単に振り返ってみてみましょう。
走行性能
新型でも採用されているプラットホーム「ハーテクト」は先代モデルから採用されました。徹底した軽量化によって、先々代モデルと比べて120㎏の軽量化を実現し、軽快感のある走りが魅力的でした。
また、スポーツ系のRSグレードは速度域の高いヨーロッパでの使用を想定したグレードで、フラットでしっかりとした乗り味と直進安定性に重きを置いたチューニングが施されていて、この点も走行性能の評価が高かった理由です。
燃費性能
スイフトで初めてマイルドハイブリッドシステムを採用したのが先代モデルでした。マイルドハイブリッドに軽量な車重の組み合わせで、JC08モードで27.4㎞/Lという燃費性能を実現していました。当時としては優れた数値で、現在実用してみても燃費性能で大きく不満が出ることはないと言える性能です。
まとめ
2023年末にフルモデルチェンジした新型スイフトについて紹介しました。プラットホームは先代から大きく変わってはいませんが、各部をしっかりと進化させ新開発のパワートレインと充実した安全装備の導入で大幅な進化を果たしています。スズキ初となる装備やメカニズムも採用されていることもあり、スズキの新時代を切り開く一台となることでしょう。
【この記事の執筆者】
西川昇吾
自動車ライター
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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