2022年発表の新型クラウンは全4シリーズ展開！第1弾はクロスオーバー
2022年に登場した新型クラウンには「これからの時代のクラウンらしさ」を追求したモデルです。従来はセダンのみのラインアップでしたが、16代目となった新型クラウンには初めに登場したクロスオーバーを皮切りに、合計4つのラインアップが用意される予定です。
そしてこの16代目から日本国内だけではなく、世界的に販売されるグローバルモデルとなりました。このように大きく変わった新型クラウンにですが、この記事では最初に登場したクロスオーバーに焦点を当て、特徴や魅力を解説します。中古車相場も明記してありますので、購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
＜目次＞
1.2022年登場！新型クラウンには4つのボディタイプがラインアップ
2.2022年登場！新型クラウン クロスオーバーのエクステリア＆インテリア
3.新型クラウン採用のバイポーラ型ニッケル水素電池は2022年にトヨタ初登場！
5.2022年に登場した新型クラウン クロスオーバーのグレード
6.2022年に登場した新型クラウン クロスオーバー中古車価格は？
・2022年に登場した新型クラウンには4つのボディタイプを用意
・新型クラウンにはクロスオーバーという新たなボディタイプもラインアップされている
・新型クラウン クロスオーバーは見た目のかっこよさだけでなく、走りも意識したハイブリッドシステムが魅力
2022年登場！新型クラウンには4つのボディタイプがラインアップ
クラウンは1955年に誕生したトヨタ初の量産乗用車です。67年もの間、高級セダンの代表格として君臨してきましたが、近年のSUV人気により、セダンの需要は徐々に低迷してきています。
このような背景を受け、生まれ変わったのが2022年9月に発売した新型クラウンです。最終的に4つのラインアップが展開される予定の新型クラウンにですが、どのようなモデルがラインアップされるかをここで簡単に確認していきましょう。
クロスオーバー
既に販売されているクロスオーバーは2022年秋に登場しました。クーペのようなシルエットとSUVのようにリフトアップされたスタイルが特徴的です。さまざまなボディスタイルを組み合わせた「クロスオーバー」という表現が、まさに適切といえるエクステリアデザインに仕上がっています。
セダン
クラウンに継続的にラインアップされているセダンももちろん登場します。発売は2023年秋ごろを予定しており、パワーユニットはハイブリッドと水素をエネルギーとする燃料電池車が用意される予定です。
「パーソナルにもビジネスにもお応えするニューフォーマルセダン」と表現されており、正統派セダンとしての上質な走りや乗り心地が期待されています。
スポーツ
2023年秋ごろの登場が予定されている新型クラウンのスポーツモデル。その名の通り「俊敏でスポーティな走りが楽しめる新しいカタチのスポーツSUV」とトヨタはこのモデルを表現しています。
新型クラウンの中でも一番コンパクトなモデルで、パワーユニットにはハイブリッドとプラグインハイブリッドが用意される予定です。
エステート
2024年の登場が予定されている新型クラウン エステートは後席がフルフラットデッキになるという機能性を持っていて、「機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」と表現されています。
同じくトヨタから販売されているハリアーよりも大きなボディとなり、リア部分がフルフラットになる点が特徴でしょう。パワーユニットはハイブリッドとプラグインハイブリッドが用意されるとのことです。
2022年9月に登場した新型クラウン クロスオーバーのエクステリア＆インテリア
4つのラインアップが予定されている新型クラウンシリーズの中でも、ひと足先に登場したクロスオーバー。先代モデルと比べるとさまざまな部分が進化していますが、クラウンとしての伝統を守っている部分もしっかりと存在します。
ここからは既に販売開始している新型クラウン クロスオーバーについて詳しくに見ていきましょう。まずは、クーペライクな外観や車内空間について紹介します。
エクステリアデザイン
2022年9月に販売を開始した新型クラウン クロスオーバーの特徴的なポイントは、これまでに例を見ないシルエットを持つエクステリアデザインです。このクラウンクロスオーバーはデザイン優先で開発がスタートしたこともあり、エクステリアデザインはかなりこだわったものとなっています。
サイドから見ると分かるルーフからリアエンドに流れる美しいラインはハッチバッククーペを想像させます。足元はSUVのようにリフトアップされていて、これまでのクラウンの常識を打ち破るような大きな21インチのタイヤ＆ホイール（上級グレード）が装着されています。
そして、このタイヤはこれまでのタイヤに比べてショルダー（角）を角が出るように設計されています。これはサイド部分の見え方が、できるだけ平面に、いわゆる「ツライチ（面一）」のようなに見えるようにこだわっています。
ボディのデザインだけでなく、タイヤに関してもデザイン優先が表れています。とはいえ、タイヤとして必要な性能は十二分に確保されています。
インテリアデザイン
インテリアデザインを見てみると、メーターからセンターのモニターまでパネルが一体となったようなデザインとなっています。近年ヨーロッパ車を中心に流行しているデザインでもあり、クラウンが新世代へと挑戦する意気込みを感じます。
しかしながら、エアコンやハザードなど、乗車中に操作することが多いスイッチ類は物理スイッチとなっているのは従来通りです。近年はタッチパネルでこの手の操作をすることが増えていますが、手元を直視しないで操作できる物理スイッチが残されている点は、見た目よりも使い勝手を優先させているといえるでしょう。
インテリアの特徴的なポイントとしては、新たな金属加飾「WARM STEEL」が採用されていることが挙げられます。金属加飾でありながら、金属の冷たく硬い印象ではなく暖かみを感じる印象に仕上げてあるのがポイントです。
新型クラウンの全体的なイメージにマッチしていて、新たな高級感の演出を実現しているといえるでしょう。
インテリアデザイン
また、インテリアで伝統を大切にしているポイントがドライビングポジションです。クロスオーバーになりヒップポイントが高くなりましたが、シートやハンドルなどを始め、各種操作系の位置関係はこれまでの歴代クラウンを踏襲しています。
それだけ従来でのクラウンの位置関係が優れていたということなのですが、実際に座ってみると、どこにも違和感がなく長時間運転でも疲労度は少ない印象です。このように、従来のクラウンオーナーでも納得できる感触も新型クラウンの特徴のひとつでしょう。
新型クラウン採用のバイポーラ型ニッケル水素電池は2022年にトヨタ初登場！
クラウンクロスオーバーには2つのハイブリッドシステムが用意されています。それぞれのキャラクターを簡単に分ければ、静粛性や燃費を重視したバランスタイプと走りの楽しさはパワフルさを重視したスポーティタイプの２つに分けられます。
ここからは、それぞれのハイブリッドシステムについて詳しく見ていきましょう。
2.5Lハイブリッドシステム
2.5Lエンジンと組み合わされるハイブリッドシステムはトヨタが従来より使用しているシステムで、こちらが静粛性や燃費を重視したバランスタイプです。
クラウンクロスオーバーに最適化した高効率システムに、新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載していて、従来のリチウムイオン電池よりもコンパクトで高出力にすることを可能にしました。
2.4Lハイブリッドシステム
2022年に登場した新型クラウンに合わせて新開発されたのが2.4Lエンジンと組み合わされるデュアルブーストハイブリッドシステムです。
E-FOUR advancedという4WDシステムが採用されているこのハイブリッドは、リアにパワフルな水冷モータを使用し、後輪駆動のような運転フィーリングが楽しめるようになっています。また、システム出力はスポーツカー並みの349PSとなっていて、パワフルな加速を感じられるでしょう。
進化した運転支援システムがカーライフをサポート
トヨタブランドの上級モデルであるクラウンですが、その新型というだけあって、クラウンクロスオーバーには充実した最新の運転支援システムが備わっています。
最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」は全車に標準装備されており、予防安全はもちろん、自動車専用道路で車間を一定に保ってくれるレーダークルーズコントロールや車線変更をサポートしてくれるレーンチェンジアシストなども標準で備わっています。
そして最新の機能として高度運転支援技術であるトヨタチームメイトもグレードによりメーカーパッケージオプションで搭載可能です。
自動車専用道路で40㎞/h以下の渋滞時に安全運転を支援する「アドバンストドライブ（渋滞時支援）」。ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフト操作、さらにはリモートでの入出庫も可能な「アドバンストパーク（リモート機能付）」など、高度な運転支援システムとして用意されています。
駐車から長時間運転まで、あらゆるシチュエーションでドライバーの負担を軽減してくれる、まさに新型クラウンにふさわしい機能といえるでしょう。
2022年に登場した新型クラウン クロスオーバーのグレード
2022年に登場した新型クラウン クロスオーバーには大きく分けて７つのグレードが用意されています。全車4WDとなっていて、パワフルな2.4Lのデュアルブーストハイブリッドシステムを搭載するグレードの方が高価となっています。
デュアルブーストハイブリッドシステム搭載グレード
2.4Lのデュアルブーストハイブリッドシステムを搭載するのはRSとRS“Advanced”の2つです。RS“Advanced”の方が上級となっており、こちらはデジタルキーやイージークローザー、ヘッドアップディスプレイなどが標準装備となっています（RSには設定なし）。
新車価格は以下の通りです。
・RS“Advanced”が640万円~
・RSが605万円~
2.5Lハイブリッドシステム搭載グレード
2.5Lハイブリッドシステムを搭載するグレードは上から、 G“Advanced・Leather Package”、 G“Leather Package”、G“Advanced” 、G、Xです。
グレード別の大きな違いは、G“Advanced・Leather Package”とG“Leather Package”は21インチタイヤ＆ホイール（他は19インチ）を装着し、ステアリングヒーターや本革レザーシートが装備されています。
G“Advanced・Leather Package”あってG“Leather Package”にないものは、デジタルキーやハンズフリーパワートランクリッド、イージークローザーなどの装備です。また、駐車・走行支援であるパーキングサポートブレーキ（後方歩行者）やパノラミックビューモニターも備わっていません。なお、これらの装備はG“Advancedには備わっています。
新車価格は以下の通りです。
・G“Advanced・Leather Package”：570万円~
・G“Leather Package”：540万円~
・G“Advanced” ：510万円~
・G：475万円~
・X：435万円~
2022年に登場した新型クラウン クロスオーバー中古車価格は？
2023年9月現在、クラウンクロスオーバーの中古車は全国に200台弱登録されています。登場から1年程度ということを考えると市場台数は多いといえるでしょう。
しかし、展示車や試乗車として使用された後の個体や未登録車などが多く、まだまだ500万円以上の高値が続いている状態。デューティーモデルハイブリッドシステムを搭載するRS系は600万円以上がほとんどです。
走行距離が走っていても2万キロを超えるか否かといったところで、まだまだ中古車として購入するメリットは少ないといえる状況でしょう。
まとめ
2022年に登場したクラウン クロスオーバーの発売を皮切りに、新型クラウンは合計4つのモデルがラインアップされる予定です。
新型クラウン クロスオーバーは、クラウンの歴史の中でも大きな変貌を遂げつつも、伝統としてしっかりと守るべきところは守ったモデルで、従来のクラウンユーザーも納得するグローバルモデルへと進化しました。また、2023年秋ごろには、新型クラウン セダンやスポーツ、2024年にはエステートが発売される予定です。
なお、新型クラウン クロスオーバーは発売から1年ということもあり、中古車市場での販売価格はまだまだ高値です。中古車として購入するメリットはあまりないといえるでしょう。
【この記事の執筆者】
西川昇吾
自動車ライター
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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