車で人気の高い希望ナンバーは？手続き方法やデザインプレートも紹介
車両の前後に取り付けられているナンバープレートには上に陸運局などの表示と車両の分類番号、下にはひらがな1文字と1桁~4桁の数字が記載されています。いずれも車両を識別するために重要なものですが、現在は下部の数字は希望のものにすることも可能です。
この記事では希望ナンバー制度の概要や、ナンバープレートの役目、希望ナンバーを取得するための方法とともに解説します。人気のある数字と不人気の数字も紹介しますので、参考にしてください。
※目次※
・個々の車を識別するためのナンバープレートの数字を選べる希望ナンバーは、語呂合わせなどで人気の高い番号がある
・人気の高い番号は抽選になる。また、数字だけでなくプレートのデザインを選べる都道府県もある
・希望ナンバーは手数料が必要で、ATM、インターネット振込、銀行振込、郵便振替、現金書留で支払える
車のナンバーで人気が高い数字とは？
車のナンバーには、縁起の良い開運ナンバーが人気です。「1」や「3」など特定の数字を含むものや、語呂合わせも好まれています。ここでは人気の開運ナンバーとその理由を紹介します。縁起の良い数字やおすすめの語呂合わせを知っておくことで、自分だけのナンバーを考える指針にできるでしょう。
「3」古くから縁起が良いとされた数字
日本では古くから、「3」は縁起が良い数字とされてきました。陰陽道によって区切りの良い数字と扱われていたことがきっかけですが、現代でも「なんとなく縁起が良い数字」という風習が残っています。
日本人が、割り切れない数字である奇数を好むことにも関係しており、「ご縁が途切れないように」という想いの表れと言えるでしょう。また、「3つ」は「満つ」や「充つ」などと読むこともできるので、字面や音の響きも良い数字です。
「7」「777」「7777」幸運の象徴 ラッキーセブン！
「縁起が良い数字」といえば、やはり「7」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
「ラッキーセブン」は、一般的に英語「lucky seventh」が由来です。シカゴ・ホワイトストッキングス（現シカゴ・カブス）が、優勝のかかった試合の7回で、見事決勝点を奪ったエピソードから来ています。
また旧約聖書の『創世記』より、「神が7日目を安息日とした」という記述から、「7」を特別視するようになったという説もあります。
「8」「8888」「8008」幸福が末に広がる開運ナンバー
「8」も末広がりをイメージするため、開運ナンバーとして人気があります。漢字で書くと下方に向かって大きく広がる形で、子孫繁栄や商売繁盛にご利益があるとされるためです。
創世記の日本の神話をつづった古事記の中でも、「8（八）」という数字は度々登場します。古来より、「数が多いことを表す数字」として用いられてきたことが読み取れるでしょう。その意味が転じて、「たくさんの幸福」や「途切れない幸福」を象徴する数字として好まれています。
「1」ナンバーワンを目指して上昇気流に乗る！
「1」は「ナンバーワン」の意味から絶大な人気を誇る数字で、上昇志向の人に特に好まれています。また、最初の一歩を表す意味では、新しいことへ挑戦する人にも人気です。奇数の始めとなる神聖な数字でもあり、軽自動車・乗用車とも常に人気ナンバーの上位をキープしています。
海外では「1」の付いた希望ナンバーを落札するために巨額な投資を行う人もいるほどで、「最も優れていることの象徴」としての人気は絶大です。
「1122」夫婦円満で開運上昇に期待！
「1122」といえば「いい夫婦の日」です。語呂合わせにあやかって、結婚を機に新たな車を購入する人や、子どもが生まれてファミリーカーを購入する人から人気を集めています。愛情あふれる家庭のアピールとしても需要が高く、イクメンパパや仲の良い夫婦が好んで申請する数字です。結婚記念日と兼ねている夫婦も多いでしょう。
人気の高さから抽選になることが多く、派生として「1123（いい夫妻）」や「1188（いいパパ）」といった語呂合わせも人気です。
「2525」いつもニコニコ笑顔で開運アップ！
開運の大きな秘訣といえば笑顔です。笑顔を表す語呂合わせとして、「2525（ニコニコ）」の人気はとどまることを知りません。車に乗ることで気分を上げたい人や、笑顔を心がけている人におすすめです。笑っているようなフロントフェイスを持つ車に採用するのも良いでしょう。
また、「個人情報を含まないけれど覚えやすいナンバー」としても便利です。子どもでも覚えやすいので、家族で使用する車のナンバーとしてもぴったりと言えます。
「1100」令和の縁起を意識した数字
令和になって希望するケースが増えてきているのが「1100」です。確かに同じ数字の2ペアで語呂は良さそうですが、ピンと来ない方もいるでしょう。「令和になって人気になった」というのがひとつのヒントです。
「11」は他と同様の「いい」、そして後の「00」は「れいわ」と読むことができるとして、「いい令和」という語呂合わせができるために人気になっていると考えられます。
「358」人気急上昇中の聖なる数字
「聖なる数字」として、都市伝説的な人気が急上昇しているのが「358」です。「お釈迦様が悟りの境地に至った年齢が35歳と8か月だった」説や「三蔵法師のお供たちの名前にあやかったもの」説などに基づいています。
出雲市にある弥生時代の遺跡から、358本の銅剣が発掘されたという事実も「358」の神秘性を高める要因です。さらに、宇宙の力と関連した幸運のエンジェルナンバーが「358」という説もあります。
「168」風水で最も縁起がいい数字
「358」と同様に語呂合わせでない「168」も人気上昇中の数字と言えます。こちらの理由も、運気が良くなるというものです。風水において最大の吉数とされる「8」の運気を最大限に発揮させるのが「168」といわれています。
「168」はそれぞれの数字を足すと「15」となり、これは風水の五大吉数のひとつでもあることからさらに運気の良い数字とされているそうです。また、「168」が一番効果のある運気は金運です。
縁起が良い語呂ナンバー
縁起が良い語呂合わせを用いたナンバーも根強い人気があります。語呂の良さとかわいらしさを持った「810（ハート）」は女性にも採用しやすいナンバーでしょう。また、「2951（福来い）」のように福を招く「29（福）」から始まるナンバーや、「3150（最高）」など言葉からエネルギーがあふれるようなナンバーも人気です。
安全運転を心がけたいなら「8341（優しい）」や、運転中の無事故を願った「8981（厄払い）」などの数字も好まれます。
記念日をモチーフにしたナンバー
個人的な記念日や、イベントがある日付をナンバープレートに採用するのも人気があります。誕生日や結婚記念日、子煩悩な人であれば子どもの誕生日なども選択肢のひとつです。4月25日生まれなら「0425」や「425」、10月20日生まれなら「1020」となります。
また、クリスマスに思い入れがあるなら「1224」や「1225」、ハロウィーン好きなら「1031」などが候補になるでしょう。記念日を採用しておけば覚えやすい上、車自体にも愛着が湧くというメリットもあります。
車のナンバーでは不人気？避けたい数字は？
ここまで縁起の良い数字を解説しましたが、一方で「なるべく避けたい数字」も存在します。特に重要なのが、「縁起が悪いといわれる数字」と「悪用が気になる数字」の2つです。
避けたいナンバーを事前に確認しておけば、番号取得後に後悔することも少なくなるでしょう。ここでは、縁起を意識するときに避けたい車のナンバーを解説します。
縁起が悪いといわれる数字
一般的に、日本では「4」や「9」などの数字は縁起が悪いとされています。主な理由としては、「死」や「苦」などの漢字が連想されてしまうことが多いからです。一部のホテルやマンションでは、これらの数字を除外しているケースもあります。
そして、この数字を組み合わせた「42」や「49」などは、通常の発行時では欠番扱いとなっています。その他には、13日の金曜日を連想させる「13」や「0874」（親無し）「8150」（背後霊）などの語呂が悪いナンバーも縁起の悪さから人気がありません。
悪用が気になる数字
4桁の数字列は車のナンバーの他にも暗証番号としても使用するものです。しかし、車のナンバーは暗証番号と併用してはいけません。暗証番号を設定する際は、推測されやすい番号の使用を避けるのが無難です。万が一窃盗や車上荒らしでクレジットカードなどが盗まれてしまった場合、車のナンバーは非常に試されやすい番号と言えます。
車のナンバーだけでなく暗証番号も自分の誕生日にしている場合は、個人情報まで特定されてしまうので注意しましょう。「身近な3桁、4桁の数字」の使用は避けたほうが安心です。
そもそも車のナンバーの役目とは？
ナンバープレートは公道を走行する全ての車両に取り付けなければならず、取り付けていない場合には罰則が科されます。
ナンバープレートに記載されている数字やひらがなには、それぞれに役割があるので覚えてくと良いでしょう。ここでは、ナンバープレートを使用する目的や表示の内容についてご紹介します。
ナンバープレートを使用する目的
ナンバープレートの正式名称は自動車登録番号標です。個々の車両を識別する目的のために、ナンバープレートの設置が義務付けられています。
ナンバープレートの番号は車両ごとに異なっており、同じ番号が複数の車両に付けられることはありません。犯罪や事故が発生したときには、ナンバープレートの表記を識別することで個人を特定できます。
なお、軽自動車や軽二輪車のナンバープレートは自動車登録番号標ではなく、車両番号標が正式名称です。
ナンバープレートの表示について
ナンバープレートには地名、分類番号、ひらがな、一連指定番号が表記されています。地名とは運輸支局や自動車検査登録事務所の所在地のことです。一般的に現住所を管轄している地名が表記されています。
分類番号とは車両の区分を表す番号のことです。0~9までの番号があり、車両のサイズや用途（乗用・貨物・特殊など）によって分類されます。
ひらがなとは車両の区分を表す判別文字です。車両ごとに1文字のひらがなやアルファベットが記載されており、自家用車、事業用車、レンタカーなどを判別できます。
一連指定番号とは4桁の数字のことです。地名、分類番号、ひらがなの変更は認められていません。ただし、一連指定番号については希望すれば変更が可能です。
車台番号と自動車登録番号は異なる
車両を識別する番号には、自動車登録番号の他に車台番号があります。車台番号も車を識別するために使われるという点では自動車登録番号と同じです。番号は、国産車だと車両型式に5~7桁の数字を組み合わせている場合が多く、輸入車では17桁の英数字（VINコード）で表記されています。
車台番号は車両のボディに刻印されており、番号の変更は認められていません。番号には車種、グレード、製造場所の情報が載せられており、リコールが発生した際には車台番号で点検や修理の有無を識別します。車検時や自動車保険の加入時にも車台番号を使用するので覚えておきましょう。
車を希望ナンバーにする条件や方法は？
車のナンバープレートは、自分の好きな4桁番号（もしくは、・・・5などの・が混ざったナンバー）を希望して申請することができます。まずここでは、希望ナンバーとはどういったものなのか、2種類存在する希望ナンバーの詳細について解説していきます。申請する前に、基礎知識を学ぶことでスムーズに手続きすることができるでしょう。
希望ナンバーへ変更するには条件がある
希望ナンバーへの変更には幾つかの条件をクリアーしなければなりません。ひとつ目は車両です。自家用と事業用の自動車、自家用の軽自動車が対象となっており、二輪車や事業用の軽自動車は対象外となっています。
また、ナンバープレート内の表記で変更が認められているのは、一連指定番号のみです。分類番号やひらがなの変更は認められていません。
希望ナンバーの取得が可能なタイミング
希望ナンバーの取得タイミングは自由です。いつでも申請して交付を受けられます。希望ナンバーを取得したい場合は、「一般社団法人全国自動車表板協議会」の「希望番号申込サービス」から申請可能です。申し込み完了メールが届いたら、交付手数料を支払います。
なお抽選対象希望番号の場合も、基本的な流れは同じです。ホームページから申し込み、抽選後に抽選結果メールを受け取ります。当選したら、希望ナンバーと同じように、交付手数料を支払いましょう。
人気ナンバーは抽選対象になっていることも
人気のあるナンバーは抽選になります。希望番号（希望ナンバー）には抽選対象希望番号と一般希望番号があり、人気のあるナンバーはあらかじめ抽選対象になっているためです。
車のナンバー（一連指定番号）は「地域名表示」・「分類番号」・「ひらがな」との組み合わせによって、全てが全く同じナンバーが存在しないように管理されています。希望するナンバーが抽選対象だった場合は、毎週月曜日に行われる抽選で当選した場合のみ取得が可能です。
全国一律で対象になっている数字と、特定の地域のみに適用される抽選対象希望番号があります。事前にチェックしておくと良いでしょう。
車を希望ナンバーにする際の手続き
この記事を読んでいる人の中には、「車のナンバーを縁起が良い数字に変えるときの流れはどうなっているの？」と疑問を抱えている方も多いかもしれません。
ナンバー交付までの流れや、手数料の支払い方法を理解しておけば、スムーズに手続きを済ませられるでしょう。ここでは、希望ナンバーの手続きについて解説します。
交付するまでの流れ
希望ナンバーは、「一般社団法人 全国自動車表板協議会」の「希望番号申込サービス」のページから申請できます。一般希望番号であればホームページから申し込み、「申込完了メール」が届いたら交付手数料を支払いましょう。
抽選対象希望番号の場合もホームページから申し込み、抽選後に結果を記載したメールが届きます。当選の場合は期限内に交付手数料を支払い、落選した場合は他の番号に変更、または再抽選への申し込みも可能です。
支払い後に「入金確認メール」が届くので、交付可能期間内に希望番号予約センターと運輸支局で手続きし、ナンバーを取り付けてもらいます。
（参考：『一般社団法人 全国自動車標板協議会｜希望番号申込サービス』）
手数料の支払い方法
手数料の支払い方法としては、ATM支払いやインターネット振込が代表的です。また銀行振込・郵便振替・現金書留での支払いもできます。いずれの支払い方法も、別途手数料が発生する可能性があるため、注意しましょう。
希望ナンバーは1枚ずつ受注制作をするため、手数料が多くかかります。希望ナンバーの取得には5,000円、そして図柄入りナンバープレートは7,000円~9,000円程度とされています。また、自光式ナンバープレートの場合は通常ナンバーが約3,000円、希望ナンバーで約6,000円となります。
交付までの日数
希望ナンバープレートの交付にかかる日数は、抽選を必要としない番号の場合は1週間程度で交付されます。そして抽選対象となる番号の場合、番号の抽選は月曜日に行われ、交付はその翌週以降にされるケースが多いといわれています。
希望番号の抽選には、希望番号予約センターの申し込みサービスに日曜日の夜9時までに申し込む必要があります。
車のナンバーと一緒にデザインにもこだわろう！
「ナンバープレートで周囲と差を付けたい」というこだわり派にはデザインプレートがおすすめです。さまざまなデザインが施されたデザインプレートなら、車のフロントフェイスを華やかにできます。特徴や申し込み方法について確認してみましょう。
全国41地域のご当地デザインプレートがアツイ！
デザインプレートとして代表的なのが、日本の全国41の地域が提供している「地方版図柄入りナンバープレート」です。「走る広告塔」として、地域の魅力を全国に広める目的で作られました。
仙台なら伊達政宗、山形ならサクランボ、大分なら温泉が描かれるなど、地域の特色や名産物を取り入れたデザインです。デザインプレートを付けることでナンバープレートを差別化できるだけでなく、地域の活性化に貢献できます。
ただ、車を登録する地域のデザインプレートが適用されるので、どれでも自由に選択できるわけではないことを覚えておきましょう。
ご当地デザインナンバープレートの申込方法と費用
ご当地デザインナンバープレートは、全国自動車表板協議会の「図柄ナンバー申込サービス」のページから申し込めます。または、車を購入するディーラーや中古車販売店、整備工場を通して手続きをしてもらうことも可能です。
交付料金はそれぞれの地域によって金額が異なるので、検討している方は国土交通省のホームページなどから確認すると良いでしょう。一般的な登録自動車や軽自動車なら、7,400円~9,500円程度です。
交付料金にプラスして1,000円以上を寄付すると、特別なデザインがあしらわれたナンバープレートを選ぶこともできます。
（参考： 『一般社団法人 全国自動車標板協議会：図柄ナンバー申込サービス』）
（参考：『国土交通省：地方版絵柄入りナンバープレート交付手数料一覧』）
まとめ
希望ナンバー制度は費用がそれほど高くないこともあり、利用する人も増加傾向です。ただし、語呂が良い番号や運が良くなるといわれる番号は人気のため抽選となることもあります。しかし、暗証番号、生年月日など個人情報に関わる数字は避けましょう。
希望ナンバーのようにどの地域でも選べるものではありませんが、番号だけでなくナンバープレートのデザインを各地域のものにすることができる地域もあります。ナンバープレートの数字やデザインを好みのものにしてカーライフをさらに楽しみましょう。
▼ライタープロフィール
岩本佳美
漠然と「車関係の仕事がしたい」という想いのもと、飲食業界から自動車メディア業界に飛び込むという破天荒な人生を歩んでいる。愛車がスバルのWRXということもあり、主にスバル系の記事をWebや紙媒体に寄稿。モータースポーツが大好きで、レース観戦はもちろん、サーキット走行や24時間耐久のカートレースにも出場するなど、自らも走ることでその楽しさや面白さなどを経験しながら情報発信している。
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