車のローンの特徴とは？借りるときのポイントやフルローンと残クレの違い
車の購入は金額も大きく、場合によっては数百万円にもなります。購入資金は貯蓄をして、現金一括払いで購入する方もいますが、多くのユーザーはローンを使い、分割で購入する人がほとんどです。
買い替えのタイミングや欲しい車がある場合などは、ローンを使うことで貯蓄をせずとも購入することが可能です。ローンは金利や分割回数、ボーナス払いの有無など、さまざまな条件があります。ここでは、車を購入する際に利用するローンについてご紹介します。
※目次※
4.車のローンは固定金利と変動金利の選択でも返済総額が変化する
・ローンは借りるところによって審査や金利が異なる
・自分のライフスタイルに合わせた支払方法を選ぼう
・中古車なら支払総額を抑えてお得に車が買える
車のローンとは？
ローンは多額の購入資金を用意せずとも、自分の支出や収入に合わせて無理なく購入できるのが魅力です。ライフスタイルに合わせて、月々の支払い金額を抑えて回数を多く設定したり、頭金を入れることで回数を減らすこともできます。もちろん金利を払う必要はありますが、手元に資金がなくても、車を手に入れることが可能になります。
車の購入費用を借りる手段のひとつ
車のローンは、ディーラーや銀行などの金融機関、クレジット会社などから購入資金を借り入れる仕組みです。毎月決められた金額を支払うことで、自分で設定した期間で無理なく返済していくことが可能です。
もちろん資金の借り入れですから金利が発生しますが、借入先によってその利率も異なり、低く抑えることも可能です。現金を貯蓄するよりも見通しを立てやすく、何よりすぐに欲しい車を手に入れることができるのが魅力です。
借りるときは審査を受けるのが一般的
車のローンは誰もが必ず借りられるというものでもありません。あくまで審査を受け、返済能力があると判断されないと、借り入れることはできません。そのために審査で収入や勤続年数など信用情報から支払い能力を調べます。
一般的には、まず仮の審査を受け、その結果により本審査、契約といった流れになるものがほとんどです。車のローン以外にも借り入れがある人や勤続年数が短い人、借入金額が多い場合などは注意が必要です。
審査の難易度は借入先ごとに異なる
車のローンの審査基準にはいくつかの条件があります。たとえば、過去にローンの返済が滞っていたことがある方や、税金未払いの方、他社でのキャッシング回数が多い方は要注意です。
また、正社員以外の方や年収200万円以下の方、現在の仕事に就いて1年未満の方は審査に通りづらい傾向にあります。年収に占める返済額の割合が35％~40%と高すぎる場合も、返済能力に不安があると判断されてしまうでしょう。
ただし、審査基準は借入先によっても異なってきます。厳しい会社もあればそうでない会社もあることも理解しておきましょう。
車のローンの借入先ごとの特徴
車のローンは主に銀行から借り入れ、ディーラーなどへは一括で支払い、銀行へ返済する「銀行ローン」と呼ばれるものと、自動車ディーラーが提携しているクレジット会社などから借り入れを行う「ディーラーローン」と呼ばれるものの2つが挙げられます。
ここではそれぞれのメリットとデメリット、特徴などについてご紹介します。
銀行ローン
銀行ローンは、銀行が貸し付けを行うローンのことを指します。最大のメリットは金利が低いことです。2％台が相場で、ほとんどが4％弱にとどまっています。また、車の所有権が購入者にあるため、ローンの借り換えや車の買い替えがしやすい点がメリットです。
総量規制の例外になるため、年収の1/3以上の金額でも借りられます。また、住宅ローンを組んでいる金融機関を利用した場合は、特別に低い金利で車のローンを組めるケースもあるでしょう。ただし、ローンの審査が厳しく審査には1週間程度かかります。銀行ローンを利用する場合は、時間に余裕をもつ必要があります。
ディーラーローン
ディーラーローンは、車を購入したディーラーの間で契約可能なローンです。ディーラーと取引のある信販会社に毎月の返済をしていきます。一番のメリットは、ディーラーでそのまま手続きができるため契約がスムーズな点です。ローン審査も30分~1時間程度で完了します。
デメリットは、銀行ローンに比べると金利が高い点です。ほとんどが3％台からとなっており、高い場合は8％近いものもあります。ただし、最近では車種ごとの特別金利を設けている場合もあり、一概に高いともいい切れないため、ディーラーに確認してみてから検討すると良いでしょう。
ディーラーが車の所有権を持っているため、返済途中に事故を起こした場合などは注意が必要です。一括返済を求められる可能性があることを覚えておきましょう。
車のローンの「フルローン」と「残クレ」の違い
車のローンには、古くから一般的に利用されてきた、車両購入にかかる全ての金額を分割払いとするフルローンと、近年注目を集めている「残クレ」と呼ばれる残価設定ローンの2種類があげられます。
残クレは、設定した年数で売却した想定で、下取り分を先に引いた金額を支払います。ここではそれぞれの特徴を紹介します。
フルローンの特徴
フルローンは、車両本体価格から購入にかかる諸費用に加え、新車の場合はオプションの金額までも含めたものを分割で支払うものです。
ローンの中では最もポピュラーなシステムで、支払い回数やボーナス併用金額、借入先などさまざまな条件を選べるのが特徴です。設定した支払いが完済すれば、車両は自分の所有物となります。
残クレの特徴
残クレは、設定した支払い年数に応じて、あらかじめ下取り価格を引いた価格を分割で支払うため、月々の金額を抑えることが可能です。
基本的に完済後は、車両を返却することになりますが、そこからさらに下取り分をローンとして支払うことで自分の所有とすることも可能です。もちろん返却後に新しい車へと乗り換えることも可能です。
車のローンは固定金利と変動金利の選択でも返済総額が変化する
ローンは、車に限らず、契約時に決められた金利を完済まで支払う固定金利と、市場の金利に合わせて変動する変動金利があります。
固定金利は毎月の支払い金額が変わらないため、支払いの計画が立てやすいのが特徴です。一方の変動金利はその時々に合わせ支払い金額が変動しますが、固定金利よりも割安となるケースが多いことが特徴です。
固定金利
固定金利では、契約時の金利が支払い期間中ずっと続きます。景気によって市場の金利が上昇した場合も影響を受けないため、金利は変わりません。毎月の返済額が一定で、返済総額も変わらないため家計管理がしやすい点もメリットです。
ただし、日本のように超低金利が続いている場合、変動金利より固定金利のほうが高利率になる傾向にあります。
変動金利
変動金利では、市場金利の動きに合わせて利率が変わる点が特徴です。一般的には半年に一度、金利が見直されますが固定金利に比べて利率が低い点がメリットとなります。
急に市場金利が上昇した場合は利率が高くなることもあり、景気や市場に左右されやすいといえるでしょう。金利が見直されるたびに返済額や返済総額が変わるため、家計管理がしづらい点はデメリットです。ただ、自動車ローンのような短期間の借り入れで金利が大幅に変わることは考えにくいです。
車のローンを組む際のポイント
車のローンを組む際には、いくつかのポイントがあります。返済期間や毎月の返済額の決め方についてしっかり理解してローンを組む際には金額や期間を「何となく」で決めず、計画的に考えましょう。
返済期間は車の保有期間次第で決める
車のローンを完済する前に車を手放した場合、その時点で残っているローンを一括返済しなければなりません。一括返済を避けるためにも、返済期間は車の保有期間よりも短く設定しましょう。
車の買い替えを考える人が多いのは、車検のタイミングではないでしょうか。その節目でローンを返済し終えるように設定すると良いでしょう。
毎月の返済額を基準に返済期間を決める
毎月の返済額を基準にローンの返済期間を決める方法もあります。たとえば毎月支払える額が3万円と決まっていても、返済期間を長くすればより高価な車を買うことも可能です。
毎月の返済額は生活費との兼ね合いで決めます。ガソリン代や自動車保険料など車の維持費のことも考慮しながら、無理のない返済額にしましょう。
車以外のローン返済額や出費のことも考えて組む
車のローン以外にも人生には大きな出費が必要なタイミングがあります。結婚や出産の他、子どもの教育費がかかる時期にも波があるでしょう。住宅ローンを組むことなど、他のライフイベントについても考慮することが大切です。
無計画にローンを組むと返済が滞り、車を手放す事態にもなりかねません。未来の出費のことも考慮しつつ、無理なく支払える範囲内でローンを組みましょう。
車のローンを組む際の注意点
車のローンを組む際にはいくつかの注意点があります。特に金利については、場合によっては数年間支払い続けることになるため、しっかり確認しましょう。安易に契約するのではなく見積もりを取り比較検討することも大切です
借入上限額の確認をする
車のローンには、貸付可能な金額である「借入上限額」が設定されています。上限額が少ない場合は希望額を借りられず、欲しい車が購入できない可能性もあるでしょう。
信販会社は借りる人の返済能力を考慮して、上限額を設定する場合もあります。あとで「借りられなかった」という事態にならないためにも、見積もりの際には借入上限額についても確認するようにしましょう。
低金利のローンは別途でかかる費用も確認する
低金利をうたったローンの中には、保証料や手数料を別途徴収するタイプのローンもあります。金利が低いからといって、別に費用がかかっては意味がありません。見積もりの際にしっかり確認しましょう。
低金利だからとすぐに契約せず、何社かに見積もりを取って比較検討することも大切です。金利もメリット・デメリットも会社によって異なります。その違いを理解した上で、納得したローンを選びましょう。
車の購入金額を抑えるときは中古車も検討しよう
新車の購入は自分の好みのグレードやオプションなどを自由に選べるメリットがありますが、中古車と比べると、車体価格はもちろん、購入時にかかる諸費用が高くなります。
中古車であれば、もし自分の条件に合うモデルが見つかれば、新車よりも安く購入することができるため、ローンの支払金額も抑えることが可能です。
掘り出し物が見つかる可能性がある
中古車は、走行距離や初年度登録などにより、高品質なモデルでもお買い得な掘り出し物に出会えるのが魅力のひとつです。モデルによっては現行型と同じでも、登録が数年前になるだけで、驚くほど安く手に入れることができます。
また、個体によってはオプションを多く装備したモデルなどもあるため、手頃な価格で、充実した装備のモデルを手に入れることも可能です。ローンの支払い金額を抑えるという点でも中古車は有利といえるでしょう。
ネクステージで全国約3万台の車両から探してみよう
ネクステージでは全国に展開する店舗に、約3万台の在庫を用意しているため、自分好みの1台に出会えるはずです。公式Webサイト上で車種やグレードはもちろん、年式や走行距離の他、ボディカラーやオプションまで、詳細な絞り込み検索が可能です。
簡単に希望のモデルと出会えれば、新車で購入するよりもリーズナブルに愛車を手に入れることができます。まずは豊富な在庫の中からお気に入りの車を見つけてみましょう。
よくある質問
Q 車をローンで購入するメリット・デメリットは？
Ａ．ローンを組むことで、支払いの負担を抑えることができます。頭金なしのフルローンを組めることも多いため、手元に十分な資金がなくても、希望の車種を購入することが可能です。一方、ローンは利息が発生するため、トータルの支払い金額は現金一括で購入するよりも高くなります。また、ローン審査に必ず通るとは限りません。
Q．車のローンにはどのような種類がある？
Ａ．車のローンは大きく分類して、銀行ローン、ディーラーローンの2種類があります。銀行ローンは低金利ですが、審査が厳しいのが特徴です。他に支払いがある方なら審査が通りやすいディーラーローンをおすすめします。ただし、若干ながら金利が高くなるケースが多い印象です。
Q．車のローンを選ぶときのポイントは？
Ａ．返済負担を抑えるためには、金利がなるべく低いローンを選ぶのがポイントです。ただし、金利が低いほど、審査難易度は高くなる傾向にあります。自身の年収や勤務状況、信用情報といった審査ポイントを考慮した上で申し込みましょう。また、ローンによって借入上限額や返済期間が異なるため、事前に確認することをおすすめします。
Q．ローンの返済期間はどうやって決めれば良い？
Ａ．返済期間を決める基準のひとつとして、車の保有期間が挙げられます。ローンが残っていると買い替えが難しいため、車を手放す前に完済できるよう設定しましょう。また、月々の返済額をもとに返済期間を決めるのも良いでしょう。無理のない金額に設定することは大事ですが、返済期間が長いほど支払い金額の総額が多くなる点には注意が必要です。
まとめ
車のローンはさまざまな種類があり、支払い回数や金利はもちろん、審査の通りやすさなどの違いまでも異なります。ローンは極力借入金額を抑えることで、毎月の支払いを軽減することが可能です。ネクステージの在庫車なら良質なモデルも数多くあります。
ぜひ公式Webサイト上で検索機能を試し、お得に自分のお気に入りの1台を見つけて、店舗へお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。あなただけの1台をお得に手に入れることができるかもしれません。
▼ライタープロフィール
井元 貴幸
自動車ライター
初代レガシィの10万キロ世界速度記録をドキュメンタリー番組で目にして、その走行性能と耐久性に感動したことがきっかけで、レガシィに憧れ、そのまま自他ともに認めるスバルマニアに。BG型、BH型、BP型、BR型と4世代のレガシィツーリングワゴンのターボモデルを乗り継ぎ、現在の愛車は初代レヴォーグ2.0GT-S アイサイト。2017年から2018年にかけては、スバル公式のモータースポーツ応援プロジェクトリーダーを担当。オーナー目線でのスバル車のフィーリングや装備や改良ポイント、さらにはカスタマイズ、チューニングまでスバル関連のことについては新旧問わず造詣が深い。トラックやバスなどの大型車や特殊車両なども得意とするジャンルやメーカーに特化した自動車ライター。
