車の名義変更はどんな時に行う？手続きの方法や費用について詳しく解説！
名義変更とは、車の所有者が変わったり、所有者の名前や住所が変わったりしたときに、車検証の登録情報を変更する手続きです。「名前が変わっただし……」なんて放っておくと、道路運送車両法に違反してしまい、最大で50万円もの罰金が発生してしまいます。
その他にも、不慮の事故の際に発生する違反金や慰謝料などの請求が、前所有者に向かってしまいます。そんなトラブルを回避するためにも、名義変更の重要性をしっかりと把握しておきましょう。
目次
・所有者が変わるときと名前や住所が変わるときは名義変更が必要なので注意！
・名義変更が完了するまでには1週間ほどかかる
・印紙等の必要経費は5,000円～だが、代行サービスに依頼すると手数料がかかることを理解しておこう！
車の名義変更どんなときに行う？
車の名義変更が必要になるのは主に、所有者が変わるときと、所有者の名前が変わるときです。具体的には、結婚による苗字変更や、家族に車を譲り渡すときには、名義変更する必要があります。
また、譲渡だけでなく個人売買したときも名義変更は必要になります。金銭の取引が終わればいいというものではありませんので、忘れないようにしましょう。
車を譲渡するとき
車を誰かに譲渡するためには、無償で譲る場合も、金銭で取引をする場合も移転登録と言われる手続きが必要になります。手続きには、陸運局に提出する申請書に加えて、譲渡証明書や車検証も必要です。
他にも、任意保険の手続きを忘れないように注意しましょう。任意保険は、譲渡される側が加入済みの保険を継続するか、車と一緒に任意保険も受け継ぐかを選べます。等級の高い方を選ぶことで得することを覚えておきましょう。
車を親から相続したとき
親が所有している車を相続するときは、まず親が持っている車検証を確認し、車の所有者が親の名義になっているかをチェックします。これはローンが残っている場合、親は使用者で、クレジット会社やディーラーが所有者となっていることがあるためです。
親が所有者になっている車を相続するためには、死去の事実確認や親との関係を証明するために戸籍謄本が必要になります。相続人が複数いる場合、署名と押印済みの遺産分割協議書を持参します。
ローンの終了
相続のケースでも書いたように、車をローンで購入すると、ローン完済まで所有者がクレジット会社やディーラーになることがあります。そのため、ローン完済時も名義変更が必要なタイミングのひとつとなるのです。
このケースでは、ローンを完済した時点で、クレジット会社から所有権解除の案内が届きます。その後は、指示された手順に従って手続きを進めていけば、名義変更は完了します。
住所変更や姓名が変わったら変更登録を行う
忘れがちなのが、住所変更や姓名変更に伴う変更登録です。結婚や離婚によって苗字が変わるときや、引っ越しで住所が変わるときは、車検証に記載された名義や登録住所も変えないといけません。
こうした場合は、変更後の情報を記載した車庫証明書や住民票など、必要な書類を持って陸運局に行かないといけません。手続きのしかたがわからないのであれば、車を購入した店舗や、代行サービスに依頼するという手もあります。
車の名義変更のやり方とは？
名義変更するには、運輸支局で必要書類を手に入れて必要事項を記入します。このとき、登録手数料の支払いとして印紙も買っておきます。それ以外にも、車検証や車庫登録証など、車を購入するときにも発行した書類が再度発行してもらい、申請をします。
必要書類一式すべてを運輸支局に提出することで名義変更の申請が完了し、新しい車検証を受け取れたら名義変更が完了します。
名義変更の前に準備を行う
名義変更が必要になることがわかったら、まずは必要な書類の用意を始めましょう。必要なのは申請書、手数料納付書、自動車検査証、譲渡証明書、印鑑証明書、自動車保管場所証明書といった書類です。これらに、うえで紹介したケースごとに必要になる書類なども合わせて申請します。
印鑑証明書や、書類への押印は、譲渡する側とされる側の双方の分が必要になるので、全所有者にも印鑑証明書と印鑑を用意しておくようにお願いするのも忘れてはいけません。
名義変更の流れ
実際に申請するにあたっては、まず運輸支局に出向き、必要書類が揃っているかを確認します。足りない書類があると受理されません。手数料納付書、自動車税及び自動車取得税申告書、申請書の3つは運輸支局でも配布されるので、当日でも用意できます。
登録料の支払い証明として、運輸支局内で印紙を購入し、一緒に窓口に提出します。まずは新しい車検証を受け取り、自動車税及び自動車取得税申告書を新しい車検証とともに提出します。ここで必要な税金を支払い終えたら名義変更が完了します。
名義変更には約1週間程度かかる
名義変更の当日の手続き自体はそこまで時間がかかりませんが、必要書類を揃えるためにどうしても1週間程度の時間がかかってしまいます。すぐに手続きに入れるものではないので、前もって動き始めないといけません。
しかし、予定が立て込んで前もって動くのが難しい場合もあります。そういったときは、自動車販売店や、手続き代行サービスの利用を検討してみましょう。
車の名義変更に必要な書類
車購入の際にも多数の書類が必要だったように、名義変更にも複数の書類が必要になります。それぞれの書類がどこで発行できるもので、どの程度時間が必要なのかを把握しておきましょう。
今回は、どのケースでも共通して必要になる書類について詳しく解説していきます。
申請書
名義変更を申請するための書類です。これは運輸支局で手に入り、印鑑さえあれば記入もその場でできるので、当日でも間に合います。ですが、手続きの手間を減らすためにも、早めに入手しておき、他の書類と一緒に提出しましょう。
また、申請書に押印がしてあれば、このあと解説する委任状を省略できます。書類をもらう際に説明がありますが、機械で読み取る部分は鉛筆などの消せる筆記用具で、それ以外は消せない筆記用具で記入するようにしましょう。
手数料納付書
名義変更の手続きにかかる手数料を支払うための書類です。これは、基本的に手続き当日に用意することが多いです。運輸支局窓口で用紙をもらい、必要事項をその場で記入して提出します。
運輸支局内で購入した印紙を手数料納付書に貼り付けて提出することで、手数料の支払いが完了したとみなされます。
自動車検査証
いわゆる車検証と呼ばれるものです。その車が道路運送車両法の保安基準に達しているかを証明するための書類で、車に関する手続きで度々必要になる重要なものです。しっかり車検を受けていれば、運輸支局から配布されているので、それを持参するだけで大丈夫です。
名義変更は、この車検証にのっている名義や住所を変更するための手続きなので、車検証が無いと、そもそも情報を変更する書類がないということになってしまいます。
譲渡証明書
譲渡証明書は、前所有者が用意する書類です。これは公的機関から発行される書類ではないので、プリントアウトして用意するのが一般的ですが、様式がしっかりと決まっているので、それ以外の様式で提出しても認められません。
インターネットで譲渡証明書と検索すれば、テンプレートがダウンロードできるので、それに従って記入してもらいましょう。
印鑑証明書
印鑑証明書の発行は、市区町村の役場で行います。役場に登録された印鑑であることを証明するための書類であり、これと実印がセットになることで、初めて意味を成すものです。有効期限は3ヶ月なので、手続きの前に申請しなおすようにしてください。
印鑑登録をしていない場合は、印鑑の登録からする必要があります。印鑑と身分証明書さえあれば、登録はすぐに済みます。印鑑証明書の発行には500円程度必要になります。
印鑑
上でも説明したように、印鑑証明書と印鑑がセットでないと意味がありません。必要書類への押印をして、それが登録されたものであることが証明されて、初めて必要書類が審査に通ります。名義変更申請当日に書く書類がある場合は、必ず持参するようにしてください。
委任状
これは、本来申請すべき人が手続きをできないときに、代理人に委任していること証明するための書類です。家族が代わりに申請をする際や、代行サービスを利用するために必要になります。・
こちらも様式が決まっていますが、インターネットでテンプレートを入手できます。これらをプリントアウトして、必要事項を記入しましょう。代行サービス利用の場合は、書類は会社側で用意してくれるはずです。
車の名義変更に必要な費用
名義変更には、書類の発行以外にも様々な費用が掛かります。ひとつひとつは大きな額ではありませんが、予想外の出費に驚かれることも多いようです。どんなことにお金がかかるのかを事前に把握しておきましょう。
ここでは、移転登録手数料、自動車保管場所証明書取得費用、ナンバープレート費用、自動車取得税の4つを解説していきます。
移転登録手数料
これは、ここまでにも何度か話題に挙げている、運輸支局で支払う手数料のことです。金額は一律500円となっています。運輸支局内で支払い、証明に必要な印紙をもらってください。
その印紙を、運輸支局で配布してもらう手数料納付書に貼り付けて、手数料納付済みの証とします。
自動車保管場所証明書取得費用
車の購入時と同様に、自動車保管場所の証明もしないといけません。車庫証明の申請や必要書類の発行に必要な証紙の費用をまとめると、大体2,500円から3,000円程度かかります。
これらの手数料は、都道府県によって差があるので、最終的に支払う額が変わっています。ただし、この金額を大きく超えたりすることはありません。
ナンバープレート費用
名義変更と一緒にナンバープレートを変更しなくてはいけない場合、そのための費用もかかります。通常のナンバープレートであれば1,500円程度もあれば申請可能です。これも地域によって金額に差があります。
希望ナンバーにする場合のナンバープレート代金は5,000円程度。図柄入りのナンバープレートにする場合は8,000円程度必要になります。
車の名義変更は業者が代行できる
ここまでにも少し触れていますが、名義変更の手続きは、業者に代行してもらうことも可能です。必要な書類は増えますが、実際にかかる手間は大幅に減らせます。
仕事が忙しくてなかなか時間が取れない人は、代行サービスの利用を考えた方がいいでしょう。
車の名義変更を業者が代行するメリット
名義変更の手続きは、とにかく必要な書類が多く煩雑です。書類を揃えるまでの時間や、記入の手間を考えると、かなりの労力が必要になります。代行サービスを利用すれば、こうした手間を一気に省けます。
また、自身でこうした難しい手続きをしようとすると、書類の不備や間違いを回避できるので、修正による手間を未然に防げるのは大きなメリットになります。
車の名義変更を業者が代行するデメリット
デメリットとしては、やはり代行手数料が挙げられます。販売会社や店舗、取り扱い車種等によって違ってきますが、1万５,000円から3万円程度かかるものだと思ってください。これは、名義変更の手続きのみの価格で、ナンバーの変更なども頼む場合は、別途追加料金がかかり、名義変更一式で5万円以上となることもあります。
名義変更に必要な費用も考えると、安いとは言い切れない金額にはなりますが、それだけ面倒な手続きであるということをしっかりと考慮するとともに、依頼時は販売店に確認するようにしましょう。
車の名義変更を代行する流れ
名義変更を代行サービスに委任するなら、委任状を用意します。これは委任する人が用意しないといけないものです。テンプレートをインターネットからダウンロードし、印刷したものに必要事項を書き込んでおきます。押印も忘れずに。
車庫証明は、自分で用意するケースが多いので、車の保管場所がある地域を管轄する警察署で発行してもらいます。長いと申請から5日ほどかかり、取得してから1ヶ月以内に名義変更の手続きに入らないと失効してしまうので注意してください。これらの書類を業者に渡したら、あとは業者が名義変更の手続きを進めてくれます。
まとめ
名義変更はとても複雑なものですが、後回しにできるものではありません。名義変更で手間だなと感じる方もいると思いますが、できるだけ早く済ませてしまいましょう。
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