ディーラー販売の在庫車とは?購入するメリットやデメリットを比較してみよう
ディーラーで新車を購入しようとしていると、担当者の方から「在庫車」を進められることがあります。在庫車と聞くと、「古そう」や「型落ちしてそう」などのように悪い印象を受ける方もいるかもしれません。
そこで、この記事ではディーラーの在庫車とはどんなものなのかや、在庫車の傾向と購入を検討する時のポイントについてご紹介していきます。
※目次※
・ディーラーで販売されている『在庫車』がどのような車なのか、その存在理由も解説
・在庫車のメリットとデメリットをチェックしよう
・在庫車と近い扱いの車もチェックしよう
ディーラーで販売されている在庫車ってなに?
新車を購入したいと思ってディーラーを尋ねた時に、在庫車について説明を受けることがあります。新しい車が欲しいと思っている時に聞くと悪い印象を受けて、なぜ在庫車を進めるのかと不思議に思うかもしれません。
そこで、ディーラーが勧める在庫車とはどのような車なのかについてご紹介していきます。
在庫車について
在庫車とは、あらかじめストックとして用意された車のことです。通常、新車はユーザーとの取引が成立してから注文する『受注生産』を行います。しかし、受注生産には時間がかかるため、すぐに売れる車としてお店にストックしているのが在庫車と言われる車です。
ではなぜこのような在庫車が存在するのでしょうか。次の項目ではディーラーがなぜ在庫車を用意しているのか、その理由について解説します。
在庫車がある理由
ディーラーが在庫車を用意している大きな理由の一つが、販売チャンスを逃がさないためです。新車の購入を検討されている方の中には、受注生産を待てずに購入を諦めてしまう方もいます。そのような場合に対応できるように、スムーズな受け渡しのできる在庫車を用意しています。
また、人気モデルの車は顧客の買い注文が殺到して売り切れるケースや、その人気さが仇となって納車までの期間が長くなってしまい顧客を待たせてしまうケースがあります。そのような場合、最悪顧客を逃してしまう結果になりかねません。ディーラー側がこの点に対して討つ対策が在庫車です。
ディーラー側にも在庫を抱える可能性があるためリスクはありますが、たくさんの顧客との取引ができる『売りやすい環境を作る』ため人気モデルが登場する時は戦略として行われることがあります。
納車までの期間の目安
在庫車が納車されるまでにかかる期間は約3週間以内が多いです。基本的に受注生産するケースよりも短い傾向があります。
新車を受注生産する場合は、人気のある車種の場合は2ヶ月~半年かかるケースもあります。新車と在庫車で比べるとかなりの期間が空いてしまう点が特徴です。
そのため、ディーラー側が用意する在庫車は、早く車を手に入れたいユーザーにとって重宝する存在と言えます。
ディーラーで販売されている在庫車の保管期間
納車期間が短いという利点は魅力的ですが、そのような魅力ある在庫車にも問題点はあります。それが車の保管期間です。
ここでは在庫車の保管期間がどの程度なのか、保管期間が過ぎたらどうなるのかという点について解説していきます。
在庫車としての保管期間は完成検査終了証と同じ
ディーラーが在庫車として車を保管できる期間は9ヶ月間です。期間が9ヶ月間である理由は完成検査終了証にあります。完成検査終了証とは、車を新規登録する際メーカーが発行する証明書のことです。
完成検査終了証は車検と同等レベルの検査を製造工場で行っていることを証明するもので、ディーラー側はこの完成検査終了証と必要書類による手続きを陸運支局で行うだけで車の新規登録ができます。
ディーラー側としても手間が減るため重宝する書類ですが、この完成検査終了証の期限が切れてしまうと車検を受けることになりコストがかかります。
保管期限が過ぎたらどうなる?
保管期限が過ぎた場合、車検登録をしているわけではないため公道を走れなくなってしまいます。そのため、保管期限後は車検登録が必要です。その際は運輸支局による車の検査も行います。
この時に行われる車の検査費用はディーラー側の負担です。手間やお金がかかるため、ディーラー側には9ヶ月間の期限を超える前に車を販売したいという意図からイベントを行うケースもあります。
しかし、売れなかった場合は車検を通して試乗車にする場合や、未使用車として中古車市場に流れる場合もあります。
ディーラーで販売されている在庫車の特徴
では、ディーラーの勧める在庫車のメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。車はライフプランに関わる大きな買い物なので、満足できるように検討することが大切です。
ここでは車を購入する時の判断材料として、在庫車の特徴について見ていきましょう。
メリット
在庫車最大のメリットは納期の早さです。新車を受注生産する場合、まず製造を行ってその後ディーラーに届けられます。この期間は3週間~4週間程度です。ここからディーラー側で整備チェックがあるため、顧客に車が納車されるにはそこからさらに2週間ほど時間が必要とされます。
つまり、新車の取引を行う場合は全体の工程に対する待期期間として、平均1ヶ月半程度必要ということです。ディーラー側で用意した在庫車であれば平均3週間程度で納車されるため、期間が半分程度に短縮されます。
新車が納車されるまでの待機期間中はユーザーとしてもかなり待ち遠しく感じるはずです。その期間が半分ほど早まるという点は非常に魅力的と言えます。
デメリット
在庫車にはデメリットも存在します。それは、車の選択肢が狭まるという点です。例えば、在庫車はすでにグレードやカラーが決まっています。備わっていないメーカーオプションは基本的に後付けもできません。
同じ新車ではあっても選べる種類に制限があるので、妥協が必要になるケースも考えられます。また、価格や納期重視のユーザーがいれば都度購入されていくため、購入が早い者勝ちである点も特長の1つです。悩む時間があまり無いケースがあるため、選択を迫られることもあります。
在庫車の購入を検討する場合は、自身が優先すべき点がどこなのかを予め決めておくと良いでしょう。
ディーラーで販売されている在庫車には2種類ある
在庫車と呼ばれている車の中には、販売目的以外のものもあります。サンプルとして置かれていることのある展示車両です。どちらも在庫車として呼ばれることがありますが、選ぶ時の注意点は目的によって異なります。
そこで、用意された目的別の在庫車の傾向や注意点について確認していきましょう。
販売目的の在庫車
在庫車は基本的に人気車種の販売向上のために用意されます。納車が早まりたくさんの車を売却できるからです。ただし、在庫車の中には別の理由で在庫車となったケースも存在します。それが『注文後にキャンセルされた車』です。
例としては仕事を辞めることになってしまい車の利用自体が厳しい生活状況になってしまったケースや、病や事故で新車に乗ることができなくなってしまったケース、どうしても緊急でお金が必要になってしまったケースなどが挙がります。
どのような理由で在庫車になったのか、購入前の段階でその経緯を知れれば安心材料にもなるため、在庫車の購入を検討する時は、在庫車になった経緯なども確認しておくとよいでしょう。
展示目的の在庫車
在庫車になるケースとして『展示目的』の場合もあります。展示目的の場合は様々な人が車に触れていることを許容しなければなりません。
場合によっては使用感を感じるケースもあるため、新車のような新品感をできるだけ感じたい方には向かない可能性も理解しておきましょう。
在庫車の購入を検討するなら新古車も視野に入れよう!
在庫車の購入を検討している場合は、新古車の検討もおすすめします。在庫車に近い扱いでありながら価格も抑えられるので、ニーズに合えばお得に買える車と言えます。
そこで、新古車とはどんな車なのかや特徴をご紹介していきます。ぜひ購入時の選択肢として参考にしてください。
新古車とは?
新古車とは、走行距離が少なく在庫車や試乗車、展示車などの目的で利用されていた車のことを指します。試乗車とは、ディーラー側が新車購入を希望している顧客のために用意した試乗用の車です。登録されている(ナンバープレート有)ため、公道を走ることができます。
一方、展示車とは未登録車であるため、ナンバープレートはついていません。公道を走ることができないため、試乗できない点が特徴です。運転はできませんが車に乗るだけならできるため、室内空間などの印象を確かめたい場合に用いられる点が特徴と言えます。
どちらも中古車扱いではありますが、在庫車に近い感覚で選べる車と言えます。
新古車の魅力
新古車の魅力としてまず挙がるのが走行距離です。在庫車や試乗車、展示車などから中古車市場にきている新古車は、走行距離が少ない傾向にあります。車の利用方法が試乗する程度であるため、必然的に走行距離が少なくなる点が特徴です。
数多くある中古車の中でも新車に近い状態の良さと、新車よりも低い価格設定が新古車の魅力と言えます。
ただし、この新古車の正式な扱いはあくまで中古車です。ユーザーが新車と間違えてしまうケースもあるため、『届出(登録)済未使用車』という表記で販売されています。
中古車販売店の新古車の相場はいくらなの?
では実際のところ新古車の相場はいくら程度なのでしょうか。ネクステージでは新古車も取り扱っていますので、ここではネクステージの新古車相場を人気の車種である3車をピックアップして解説していきます。
スズキ『ジムニー』トヨタ『ヤリスクロス』日産『キックス』などどれも現在注目されている車種ばかりです。ぜひ選択肢の1つとして参考にしてください。
スズキ ジムニー
スズキ『ジムニー』は全グレード4WDの走行性能に優れた車です。2輪駆動と4輪駆動を手動で切り替えることのできるパートタイム4WDが採用されているため、片側のタイヤが空転した場合でも駆動力を確保できます。
ぬかるみからの脱出性能が高い点も特長の1つです。空転した車輪にだけブレーキを作動させることができるため、悪路での頼もしさは抜群と言えます。
ネクステージでは2021年4月末時点におけるスズキ『ジムニー』の『届出(登録)済未使用車』販売台数は約100台ほどです。『届出(登録)済未使用車』の相場は約200万円ほどで取引されています。
(2021年4月時点での情報です)
(参考:『ジムニー(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
PRその他軽自動車の届出済み未使用車
※価格は支払総額
トヨタ ヤリスクロス
トヨタ『ヤリスクロス』は街乗りでも快適な運転が楽しめるクロスオーバーSUVです。目線が高いため運転しやすく、さらに小回りも利くため女性ユーザーからも注目を浴びています。
兄弟車である『ヤリス』よりドライビングポジションが高い点も特徴の1つです。コンパクトなボディに大きくてオシャレなタイヤは『ヤリスクロス』の持つ力強さを際立たせています。
ネクステージでは2021年4月末時点におけるトヨタ『ヤリスクロス』の『届出(登録)済未使用車』の販売台数は約55台ほどです。『届出(登録)済未使用車』の相場は約270万円ほどで取引されています。
(2021年4月時点での情報です)
(参考:『ヤリスクロス(トヨタ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
PRその他普通車の登録済み未使用車
※価格は支払総額
日産 キックス
日産『キックス』は日産が誇るe-POWER搭載車です。エンジンは発電のみで使用されていて、タイヤには繋がっていません。モーターのみでタイヤを駆動させているため静粛性が高い点も特徴の1つです。
運転時は3つのドライブモードを活用してドライバーの運転をサポートします。燃費と加速を両立させるスマートモードや、燃費をより優先したエコモードなど、シーンごとにドライブモードを切り替えて運転を楽しむことが可能です。
ネクステージでは2021年4月末時点において、約40台ほど日産『キックス』の『届出(登録)済未使用車』を販売しております。『届出(登録)済未使用車』の相場は約240万円ほどです。
(2021年4月時点での情報です)
(参考:『キックス(日産)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
まとめ
在庫車は納品を早め、お客様に素早く納車するためのサービスとして活用されています。しかし、展示車両などの場合は新車特有の優越感を味わえない可能性も考えられます。
そのような場合は、在庫車が中古車市場に流れてきたところを狙うのもおすすめです。
ネクステージでは今回取り上げた3種の車以外にも様々な車種の『届出(登録)済未使用車』を取り扱っています。販売中の車はネクステージのWebページから検索できますので、ご興味が湧きましたらぜひご活用ください。