ムーヴとワゴンRの違いは何?特徴や性能をご紹介します
従来、軽自動車といえば、狭い車内と走行性能が物足りない車というイメージでした。しかし、90年代に登場したスズキ ワゴンRとダイハツ ムーヴにより、軽自動車に対するイメージが変わっています。
両車とも、広い室内空間・高い走行性能・実用性などの面で優れた軽自動車です。ワゴンRとムーヴの違いは何か、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこでこの記事では、5つの分野に分けて比較解説します。
※目次※
・ワゴンRは1993年、ムーヴは1995年に誕生した、ワゴン系軽自動車の先駆け的存在
・ワゴンRとムーヴは、ハイブリッドやターボなどグレードの違いやデザインの好みで人気が分かれる
・ネクステージでは、ワンランクアップした上級グレードのワゴンRやムーヴをお得に購入できるためチェックしてみよう
ワゴンRとムーヴはロングセラーの軽自動車
約30年にわたって良いライバル関係にあるスズキ ワゴンRとダイハツ ムーヴは、街中で見かけない日がないほど人気が高い車です。それぞれ自社の理念に基づき、利便性に優れた高品質な車を開発してきました。
ワゴンRとムーヴの特徴や性能を調べるにつれ、ロングセラーである理由が分かります。まずは、両車の始まりを振り返ってみましょう。
1993年に発売されたスズキ「ワゴンR」
スズキは、軽自動車のマイナスイメージを払拭すべく、機能の充実および改善を図ったワゴンRを1993年9月に発表しました。軽自動車としては珍しい、車高が高く快適な軽自動車としてデビュー直後から注目を浴びています。
軽トールワゴンという新ジャンルの礎を築いた車です。低燃費を実現し、安全性能にも気を配りました。運転席以外のシートに座っても快適に過ごせる室内空間が高く評価され、好調に新車販売台数を記録しています。
(参考:『ワゴンR(スズキ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
1995年に発売されたダイハツ「ムーヴ」
ダイハツ ムーヴは、ミラをベースとし、広い室内空間に仕上げた車です。1995年8月に誕生し、ワゴンRのライバル車となりました。デザイン・走行性能・安全性能・使い勝手などの基本性能には、ダイハツのこだわりと技術が詰め込まれています。
年齢・性別を問わず、誰でも運転しやすい車として人気です。ボディタイプは、ビッグキャビン&ウルトラコンパクトノーズとして話題になりました。
6代目まで続いていたものの、近々フルモデルチェンジする予定となっており、2023年7月現在生産終了しています。今後の発表に期待しましょう。
(参考:『ムーヴ(ダイハツ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
ワゴンRとムーヴの比較【サイズ感】
ワゴンR・ムーヴそれぞれに魅力的な特徴があります。自分にどちらが向いているのかを確かめるために、両車の主な特徴を把握することが大切です。各車種の特徴をつかんだら、自分の生活環境や用途と照らし合わせて検討できます。
まず、車体サイズと室内サイズを比較してみましょう。
車体サイズ
ワゴンRもムーヴも軽自動車のため、定められている軽自動車規格サイズを最大限活用している車体サイズです。全長と全幅は同じですが、全高はワゴンRのほうが高く設計されています。
下記の表は、現行モデルの6代目ワゴンR、および最終モデルムーヴ6代目の車体サイズです。
【全長×全幅×全高:mm】
ワゴンR |
3,395×1,475×1,650 |
ムーヴ |
3,395×1,475×1,630 |
室内サイズ
ワゴンRとムーヴの車体サイズはほぼ変わらないものの、室内サイズに差があります。全長や全幅は、ワゴンRのほうが大きいサイズです。新開発プラットフォームやホイールベースの長さが関係しているとみられています。
特にワゴンRの室内幅は、5ナンバーサイズのコンパクトカーにほど近い室内幅サイズです。興味深いことに、車高が高いワゴンRよりもムーヴのほうが室内高は高いため、頭上空間に余裕が感じられます。
【室内長×室内幅×室内高:mm】
ワゴンR |
2,450×1,355×1,265 |
ムーヴ |
2,080×1,320×1,280 |
ワゴンRとムーヴの比較【グレード構成】
車選びの際は、グレード構成も気になる点ではないでしょうか。グレードにより、価格だけではなく、搭載装備内容やオプション設定が異なるケースが多いため事前に確認しておくと安心です。
グレード選びの際は、好みや用途に合う内容かどうかを慎重に調べられると購入後の後悔も防げます。ここからは、ワゴンRとムーヴのグレード構成を比較していきましょう。
ワゴンRのグレード構成
現行モデルワゴンRのグレードは、FXとHYBRID FX-Sの2種類用意されています。FXは、ガソリンエンジン搭載モデルで、2WD・4WDおよびCVT・5MTを希望に合わせて選択可能です。基本的な快適装備は全グレードに標準装備されています。
HYBRID FX-Sには、低燃費が魅力のマイルドハイブリッドシステムおよびアイドリングストップシステム搭載です。運転席シートリフター・チルトステアリング・エコクールなどの快適装備は、HYBRID FX-Sグレードのみの設定となっています。
ムーヴのグレード構成
6代目ムーヴのノーマルタイプには、4種類のグレードがあり、加えて特別仕様車も選べる豊富なグレード構成が魅力です。
ベースグレードはLで、必要最低限の装備のみ搭載しています。インテリア加飾や快適装備は極力省き、スマートアシストⅢも搭載されていません。経済面を重視したグレードです。
上級グレードX”SA Ⅲ”は、充実した快適装備が搭載されています。特別仕様車のX”リミテッドⅡ SA Ⅲ”は、コストパフォーマンスに優れている充実した装備内容です。
ワゴンRとムーヴの比較【デザイン性】
近年は、軽ハイトワゴンや軽トールワゴンとも呼ばれ、スクエアボディが主流です。軽自動車規格の制約があるため似たようなシルエットになるものの、各自動車メーカーは創意工夫して、それぞれの良さを発揮しています。
ここでは、ワゴンRとムーヴのデザイン性を比較してみましょう。
エクステリアデザインの違い
1993年に登場した初代ワゴンRは、トールボーイスタイルと呼ばれていました。全高を高くしたおかげで、広々としたスペースを確保しています。また、角目ヘッドライトやシンプルで整ったフロントマスクは、幅広い層に受け入れられるデザインです。
一方、ムーヴは、スマートスペースをテーマとしたシンプルデザインを採用しています。初代ムーヴは、グリルレスのフロントマスクやハイマウントのテールランプなどが特徴的でした。6代目では、空力性能を考慮したデザインが採用されています。
インテリアデザインの違い
ワゴンRのインテリアは、落ち着いた雰囲気のスタイリッシュデザインを採用しています。利便性・実用性を重視しているワゴンRらしく、使い勝手の良い収納スペースが豊富です。
例えば、アンブレラホルダーやシートアンダーボックスなどは、車内をすっきりきれいに保つのに役立ちます。
ムーヴは上品な雰囲気のある内装が特徴です。シートは、手触りが良い素材を使用し、体にかかる圧力を分散してくれる疲労軽減に役立つよう設計されています。
ワゴンRとムーヴの比較【性能面】
車選びの際に着目したい性能面でのポイントには、動力性能・燃費性能・環境性能・安全性能などがあります。パワートレイン・駆動方式・トランスミッションの種類により、性能は異なるため、同じ車種でも違いが生じることを覚えておきましょう。
ワゴンRとムーヴを比較した結果は下記の通りです。
走行性能の違い
動力性能は、似たようなボディタイプで同じ軽自動車のため、さほど大きな差はありません。ただし加速性能は、ボディが軽いワゴンRのほうが機敏に反応する感覚を味わえると感じている方は多い傾向です。また、燃費性能に優れたハイブリッド車の設定があります。
一方ムーヴは、前輪側スタビライザーを全グレード標準装備です。そのため、直進時の走行安定性が優れていることが特徴です。力強いターボ車の設定もあります。
安全性能の違い
ワゴンRに搭載しているスズキの安全技術スズキ セーフティ サポートは、事故を未然に防ぎ、誰もが安心して車に乗れるよう運転しやすさを考慮に入れた基本安全です。加えて、メーカーオプションの選択により、さらに充実した安全技術を装備できます。
ダイハツの予防安全機能スマートアシストⅢは、ステレオカメラで車両や歩行者を検知したり、状況に応じた車両の制御を行ったりして安全運転を支援してくれる機能です。ただし、ベースグレードLには搭載されていません。
ワゴンRとムーヴの比較【価格面】
車を購入するにあたって、予算内に抑えることは大切です。車購入後にも維持費がかかるため、本体価格やオプション価格などの初期購入費用をきちんと計算する必要があります。
ここからは、ワゴンRとムーヴの新車価格とともに中古車相場をチェックしてみましょう。価格面において新車が難しいという場合は中古車も視野に入れると、選択肢の幅も広がります。
ワゴンRとムーヴの新車価格
ムーヴは、ワゴンRよりも豊富なグレードラインアップのため、予算に見合ったモデルを探しやすい設定です。必要最低限の機能に絞ったベースグレードであれば、ワゴンRよりも10万円ほどの価格差が生じます。
ただし、最高値はそこまで差がありません。性能面や装備内容を考慮して選んでみましょう。
【6代目モデルの新車価格(ノーマルタイプのみ)】
ワゴンR |
121万7,700円~150万9,200円 |
ムーヴ |
113万3,000円~150万1,500円 |
ワゴンRとムーヴの中古車相場
2023年7月現在、ネクステージにおけるワゴンRの中古車相場は、9万9,000円~124万9,000円です。現行モデルになった2017年~2018年式であれば50万円以下で販売されているものもあります。
一方、ムーヴは、9万9,000円~139万9,000円が中古車相場です。2014年にフルモデルチェンジした6代目初期であれば、50万円以下で購入できるものもあります。
ネクステージで好みの軽自動車を探してみよう
進化し続けている安全装備やオプション内容などにより、軽自動車の車体価格は上昇傾向です。そのため、新車での購入は難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人気が高いワゴンRとムーヴは、新車販売台数が多いため、中古車市場へも多数流通しています。中古車の品質管理を徹底しているネクステージで良質な中古車の購入を検討してみましょう。
人気の中古車が多数ラインアップしている!
ネクステージでは、車種ごとに専任の熟練バイヤーが配置しており、こだわりの仕入れを行っています。ワゴンRやムーヴをはじめ、人気モデルのカラー・グレードをバリエーション豊富に取りそろえており、圧倒的な品ぞろえが魅力です。
国産車から輸入車、軽自動車から普通自動車まで、さまざまなジャンルの総在庫台数は3万台にのぼります。希望条件に合う車を探しやすい環境です。お気軽にご利用ください。
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※価格は支払総額
充実した保証サービスの用意がある
ネクステージの魅力は、充実した保証です。ご購入いただいた車には無料保証を付帯させている他、有料で目的別の保証を複数用意しています。
例えば、ワゴンRやムーヴのような軽自動車を購入したお客様にご利用いただいているのは、有料の軽自動車保証です。保証期間は、3か月・1年・2年・3年のプランから選べます。
ロードサービス・無料エンジンオイル交換・無料点検などのサービスを受けることが可能です。詳細はネクステージのスタッフにお問い合わせください。
まとめ
街中でよく見かけるワゴン系軽自動車のボディタイプは、軽自動車人気をけん引してきたワゴンRとムーヴの影響が大きいといわれています。両車とも90年代にデビュー以降、進化し続け、幅広い層に愛されてきました。
どちらが自分に向いているかは、デザイン性能やグレード構成などを比較検討することで分かるでしょう。ネクステージでは、生産終了モデルも選択肢に入れることが可能です。Web上の簡単検索をぜひご利用ください。
この記事の執筆者
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。