4代目デミオを徹底評価!コンパクトカーの概念を打ち破った魅力とは?
マツダが販売していたデミオは1997年に初代が発売され、4代目まで販売されていました。ただ2019年に「MAZDA2」へと車名が変更され、デミオというネーミングは使われなくなりました。エントリーモデルとしてマツダを支えてきたデミオの評価が気になる方も多いでしょう。
この記事では、デミオのデザインや特徴的な要素、各種性能まで徹底評価します。中古車の流通状況や狙い目のモデルにも触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
※目次※
・4代目デミオはボディサイズよりも、デザインや走りにこだわったモデル
・人馬一体の感覚を得られるよう、ボディの構造やドライビングポジション、エンジンなどにもこだわっている
・デミオの走行性能は特にディーゼルエンジンモデルが優れており、燃費性能も高水準
デミオを徹底評価:他社のコンパクトカーとの違い
マツダはネーミングだけでなく、「魂動デザイン」というコンセプトを取り入れるために、各車種のデザインにも統一感を持たせています。デミオは4代目へとモデルチェンジする際に、マツダのデザインコンセプトを取り入れたモデルです。ここでは、4代目の特徴を解説します。
コンパクトカーの概念を打ち破る路線変更
4代目デミオは、ボディサイズが重視される流れを断ち切るかのように、コンパクトカーとしての価値を突き詰め開発されました。生き物の躍動感を感じさせるデザインで、LEDを使用した4灯のヘンドランプが猛獣のような力強さを表現しています。
外観だけでなく、インテリアにさまざまなマテリアルを採用することで質感を向上させています。そしてマツダは走りにもこだわる自動車メーカーです。4代目デミオにも、当時のマツダの最新技術が盛り込まれました。
車に命を吹き込む「魂動デザイン」
4代目デミオのエクステリアにも取り入れられた「魂動デザイン」は、2023年9月時点においてもマツダが大切にしているデザイン思想です。「車に命を与える」「魂を吹き込む」という考えによって、ボディの造形に強くこだわって開発しています。
また、日本の美意識もデザインに取り入れており、引き算の美学で無駄な部分を排除している点も特徴です。これらを意識して4代目デミオの造形を見ると、シンプルでありながらも一つひとつのディティールに意味があることを感じられるかもしれません。
デミオを徹底評価:追及された人馬一体の思想
デミオのデザインは目を引きますが、魅力はそれだけに留まりません。ホンダは人馬一体の思想によって車体を設計しており、走りへのこだわりも見逃せないポイントです。ここでは、人馬一体を追求するためにデミオへ取り入れられた4つの要素を解説します。
ドライビングポジション
ドライビングポジションは、車との一体感を得るためにも重要な要素です。運転する際、体に対してペダルの位置が不適切だと、感覚のズレが発生します。デミオはこの点に着目して、正しいドライビングポジションが取れるよう、フロントタイヤを前方にずらしている点が特徴です。
これによりアクセルペダルを従来よりも外側に配置することができ、体全体がまっすぐ前方を向くため自然にペダルを操作できます。
ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)
デミオはヒューマン・マシン・インターフェイスにもこだわって開発されました。ヒューマン・マシン・インターフェイスとは、車において「ドライバーと車をつなぐデバイス」のことです。メーターやナビなどが挙げられます。
現代の車は、運転に関わる操作系統以外にもオーディオやナビを操作することがあり、集中力が続かない原因につながる可能性もあるでしょう。情報過多の状況になりがちですが、デミオでは「ヘッズアップコクピット」とコンセプトで運転に集中できるよう各デバイスを配置しています。
意のまま操れるボディ構造
車の走りに影響するのは、サスペンションだけではありません。サスペンションが取り付けられるボディの剛性も重要になってきます。4代目デミオでは「SKYACTIV-BODY」というフレーム構造を取り入れることで、先代よりもボディ剛性を上げつつ軽量化を達成している点が特徴です。他にも衝突安全性を向上させています。
したがって4代目デミオでは、車と一体感のある運転を楽しめるでしょう。
走る歓びを叶えるパワートレイン
4代目となったデミオには、新開発となるガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.3」と、ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」が搭載されました。コンパクトカーにクリーンディーゼルエンジンを搭載したのが注目ポイントです。
ディーゼルエンジンは環境に優しく、熱効率が良いため燃費性能も高いという特徴があります。またガソリンエンジンよりもトルクが太いので、街乗りでも十分に走りを楽しめる点がメリットです。
デミオを徹底評価:各種性能は?
ホンダのこだわりが詰め込まれているデミオは、どのような性能を持っているのでしょうか。ここでは、走行性能・燃費性能・安全性能の3つに分けてデミオの性能を解説します。
旧車名であるデミオを購入するのであれば中古車が選択肢となるため、2018年11月時点のスペック情報を基にご紹介します。
走行性能
デミオのガソリンエンジンは2018年8月に実施された商品改良により、1.3Lから1.5Lへ排気量がアップしました。これにより、パワーに余裕が生まれ、高速道路を利用しやすくなっています。
また、6MTの15MBグレードには圧縮比を高めたガソリンエンジンが搭載されており、ハイオク仕様とはなりますがさらに高出力です。そして、直噴ターボのディーゼルエンジンも高い性能を持っています。具体的なスペックについて以下をご覧ください。
|
ガソリンエンジン |
ガソリンエンジン (15MBに搭載) |
ディーゼルエンジン |
排気量 |
1.496cc |
1.496cc |
1,498cc |
最高出力 |
81kW(110PS)/6,000rpm |
85kW(116PS)/6,000rpm |
77kW(105PS)/4,000rpm |
最大トルク |
141N・m(14.4kgf・m)/4,000rpm |
148N・m(15.1kgf・m)/4,000rpm |
AT:250N・m(25.5kgf・m)/1,500rpm-2,500rpm MT:220N・m(22.4kgf・m)/1,400rpm-3,200rpm |
燃費性能
デミオの燃費性能は、現在のコンパクトカーと比べても遜色ありません。2018年8月の商品改良で採用された1.5Lのガソリンエンジンは、実燃費の向上も図られています。また、ディーゼルエンジンはターボを搭載していますが、ガソリンエンジンよりも高い燃費性能が特徴です。以下の表をご覧ください。
|
ガソリンエンジン |
ディーゼルエンジン |
燃料消費率(JC08 モード) |
― |
2WD:26.4km/L~30.0km/L 4WD:22.8km/L |
燃料消費率(WLTCモード) |
2WD:19.0km/L~19.8km/L 4WD:17.2km/L |
― |
ガソリンエンジンモデルとディーゼルエンジンモデルで燃費の試験モードが異なっており、正確に比較することはできませんが、ディーゼルエンジンは高い燃費性能を有していると言えます。
安全性能
2018年11月時点のデミオには、運転席と助手席だけでなくカーテンエアバッグも標準装備されています。また、誤発進抑制機能も搭載されていますが、自動ブレーキの「スマート・ブレーキ・サポート」に関しては一部のグレードでオプション設定です。
ただし、ドアミラーの死角をカバーする「ブラインド・スポット・モニタリング」と「車線逸脱警報システム」については、全車に標準装備となっています。
デミオを徹底評価:中古車は予算にあわせて程度を選べる!
車の性能は日々進化しているため、生産終了から時間が経過した4代目デミオは安全装備に関して十分とは言えませんが、現代でも通用する性能を持っています。
また、中古車を検討する場合、4代目よりも前のデミオを狙っている方もいるでしょう。ここでは、デミオの流通状況や、中古車で狙いたいおすすめのグレードについて解説します。
中古車の流通状況について
デミオは中古車市場でもまだまだ出回っており、比較的多くの選択肢があります。中古車販売店のネクステージにおける2023年9月時点の在庫台数は、約190台です。3代目デミオもある程度の数があるので、検索してみると良いでしょう。
ネクステージにおけるデミオの中古車相場は、31万3,000円~150万6,000円です。価格に幅があるため、予算内の車両が見つかるでしょう。(2023年9月時点の情報です)
(参考:『デミオ(マツダ)の中古車一覧|新車・中古車の【ネクステージ】』)
狙い目モデルは「13S」と「XD Touring L Package」
4代目デミオにおいておすすめは、初期モデルの場合「13S」です。エントリーグレードで装備は簡素ですが、新車時の価格が約140万円だったため、中古車の場合かなり予算を抑えて購入できるでしょう。特に、ディーゼルエンジンの走行感覚が苦手な方におすすめです。
デミオのディーゼルエンジンは、環境性能とトルクが優れています。ディーゼルエンジン搭載モデルを狙いたい場合は、装備が充実した「XD Touring L Package」が検討してみてください。長距離移動が多い場合は、特におすすめです。
デミオを購入する上での懸念点はある?
デミオは、完成度の高いコンパクトカーで、マツダが情熱を注ぎ込むさまざまなテクノロジーを取り入れたモデルです。ただし、欠点がないわけではありません。ここでは、室内空間や視界など、デミオを購入する上での懸念点について解説します。
室内空間やラゲッジにゆとりを求める方には不向き
デミオは、通勤などの移動に適したサイズのコンパクトカーです。移動する上で不満を感じるケースは少ないでしょう。
ただし、室内空間の広さを追求しているわけではないため、積載性は低いと言えます。また、身長や体格によっては、窮屈に感じる場合もあるでしょう。
後方の視界がやや狭い
デミオはデザイン性が高く、飽きのこないエクステリアが魅力ですが、室内からの視界に不満を感じる方もいるようです。
特に後方の視界は良好とは言えないため、購入前にチェックしておくことをおすすめします。ただし、バックカメラを装着すると、後方の状況が分かりやすくなるでしょう。
まとめ
デミオは、マツダが掲げるデザインコンセプトの魂動デザインを取り入れたスタイリッシュなコンパクトカーです。その他にも人を中心とした設計で、各種性能を高次元で両立しています。2023年9月時点のマツダのラインアップにデミオの名称はありませんが、MAZDA2になる前のデミオを手に入れたい方は中古車で探してみてください。
ネクステージではデミオの在庫が豊富です。公式Webサイトからグレードやカラーなど好みの条件に合わせて検索すると、理想的な1台がヒットするでしょう。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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いかがでしたか。今回の記事が中古車購入を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
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