スペーシアのグレード展開とは？シリーズの違いやおすすめグレードを紹介
スペーシアは、シリーズやグレードが豊富にあるモデルです。そのため、どのタイプを選べば良いのかの判断に迷う方もいるのではないでしょうか。シリーズには基準車となる「スペーシア」をはじめ、「スペーシアカスタム」「スペーシアギア」「スペーシアベース」があります。
この記事では、スペーシアシリーズの特徴とシリーズごとのグレード展開や装備の違いについて徹底解説します。
＜目次＞
・スペーシアは基準車とカスタム、ギア、ベースの4モデル
・スペーシアベースは商用車としての装備が目立つ
・スペーシアシリーズは基本的にG系とX系の2グレード構成
スズキ スペーシアのグレード構成と価格差
スズキの軽スーパーハイトワゴン「スペーシア」シリーズは、3タイプの派生モデルを含めた計4モデルがラインアップしています。基準車となる「スペーシア」は、スーツケースをモチーフとしたボックス型デザインを内外装に取り入れたモデルです。
「スペーシアカスタム」は軽ワゴンではどのメーカーでも定番となった、2モデル体制の上級モデルで、立派なフロントグリルを備えていることが特徴のモデルです。
「スペーシアギア」は2018年11月に追加されたクロスオーバーライクなデザインのモデルです。丸形2灯ヘッドライトが愛らしくも全体的にタフでワイルドな印象でまとめた派生モデルは街乗りにもアウトドアにも幅広く対応できます。
「スペーシアベース」は、2022年8月に発売されたスペーシアカスタムの迫力あるフロントグリルを備えた軽商用車で、仕事にも遊びにも使いやすい軽乗用車の良さと軽商用車の使いやすさを融合させた新感覚モデルです。
それでは、各モデルのグレード構成と価格差を解説します。
スペーシア
【新車車両価格（税込/円）】
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
HYBRID G |
139万4,800円 |
151万8,000円 |
|
HYBRID X |
153万3,400円 |
165万6,600円 |
（2023年10月時点）
ベースモデルとなるスペーシアは、2グレード構成。全車ノンターボ（NA＝自然吸気）エンジンのハイブリッドで、エントリーモデルがHYBRID X、上級グレードがHYBRID Gで、それぞれに2WDと4WDが設定されています。
グレード間の価格差は一律13万8,600円、2WDと4WDの価格差は、12万3,200円です。
PRスペーシアの中古車
※価格は支払総額
スペーシアカスタム
【新車車両価格（税込/円）】
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
HYBRID GS |
166万3,200円 |
178万6,400円 |
|
HYBRID XS |
181万1,700円 |
193万4,900円 |
|
HYBRID XS TURBO |
188万3,200円 |
200万6,400円 |
（2023年10月時点）
スペーシアシリーズのグレード構成は、エントリーモデルとなるG系と上級グレードのS系となっており、スペーシア カスタムのグレード名にはSが付いています。エンジンでは、基準車となるスペーシアには採用されていないターボ・ハイブリッドと、基準車と同じノンターボ・ハイブリッドの2タイプという構成になっています。
GSとXSのグレード間の価格差は、2WDと4WDともに14万8,500円、XSのターボ・ノンターボの価格差は一律7万1,500円、2WDと4WDの価格差は、基準車と同じ12万3,200円となっています。
基準車となるスペーシアHYBRID Xと、スペーシアカスタムのHYBRID XSの価格差は、34万9,800円、スペーシアHYBRID GとスペーシアカスタムHYBRID GSの価格差は26万8,400円で、スペーシアカスタムのほうが割高の設定です。
PRスペーシアカスタムの中古車
※価格は支払総額
スペーシア ギア
【新車車両価格（税込/円）】
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
HYBRID XZ TURBO |
180万2,900円 |
192万2,800円 |
|
HYBRID XZ |
172万5,900円 |
184万5,800円 |
（2023年10月時点）
スペーシア ギアは上級となるX系グレード「XZ」の実質1グレード構成で、ターボ・ハイブリッドとノンターボ・ハイブリッドの両方が設定されています。
グレード間の価格差は一律7万7,000円（カスタム同様、ターボの値段と考えられてカスタムより価格差がわずかに大きい）、2WDと4WDの価格差は基準車やカスタムより価格差が若干小さい11万9,900円となっています。
PRスペーシアギアの中古車
※価格は支払総額
スペーシア ベース
【新車車両価格（税込/円）】
|
グレード |
2WD |
4WD |
|
GF |
139万4,800円 |
151万8,000円 |
|
XF |
154万7,700円 |
166万7,600円 |
（2023年10月時点）
軽商用車ジャンルのスペーシア ベースも基準車と同じエントリーモデルの「G」系グレードと、上級グレードの「X」系の2種類がラインアップしています。
グレード間の価格差は、駆動方式で若干異なり、2WDは15万2,900円、4WDは14万9,600円です。また、駆動方式による価格差もグレードによって異なり、GFが12万3,200円、XFは11万9,900円で、それぞれの金額差が広い設定です。
PRスペーシアベースの中古車
※価格は支払総額
グレードごとの装備の違い【スペーシア】
HYBRID XとHYBRID Gの2グレードから選べるスペーシアは、HYBRID Xのみが2トーンルーフを選択できるようになっています。では、この2グレードの装備差を見ていきましょう。
スペーシア「HYBRID G」
エントリーモデルとなるHYBRID Gはデュアルカメラブレーキサポートや後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能やリヤパーキングセンサーなどの安全技術系の機能も標準装備されています。
ただしスズキ セーフティ サポート非装着車を選択した場合はこれらの安全技術系の昨日は装備されず、全方位モニター付メモリーナビゲーションやスズキコネクト対応通信機などを付けることも出来ません。
これらの機能が必要な場合は、セーフティサポートを装着しているタイプを選ぶと良いでしょう。快適装備系では、運転席シートヒーターが4WDのみに標準装備されています。
スペーシア「HYBRID X」
上級グレードHYBRID Xは、以下の主な装備が標準設定され、HYBRID Gとの違いとなっています。
【快適装備系】
・スライドドアクローザー（後席両側）
・後席両側ワンアクションパワースライドドア（予約ロック機能/挟み込み防止機構付）
・スリムサーキュレーター
・プレミアムUV＆IRカットガラス（フロントドア）
・ロールサンシェード
・荷室側からの後席スライド
・運転席シートリフター
・チルトステアリング
・USB電源ソケット（インパネに2個）
・運転席シートヒーター
安全装備系ではHYBRID Xのみに、車線逸脱抑制機能とACC（アダプティブクルーズコントロール／全車速追従機能付）、LEDヘッドランプ（ロ－ビーム、オートレベリング機構付）、LEDポジションランプがセットでメーカーオプション設定されています。
（参考：『スペーシア（スズキ）の中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
グレードごとの装備の違い【スペーシアカスタム】
スペーシアカスタムはHYBRID GS・HYBRID XS・HYBRID XS TURBOの3グレードがラインアップしており、上位グレードのXSシリーズのみ2トーンルーフのボディカラーが選べます。それでは、グレードごとの装備を見てみましょう。
スペーシアカスタム「HYBRID GS」
スペーシア カスタムは基準車の上級モデルという位置付けから、装備も基準車と同じ位置に当たるグレードよりも充実化され、スペーシアカスタムのHYBRID GSは、基準車では上級グレードとなるHYBRID Xの装備がベースとなっていると考えてよいでしょう。
ただし、基準車HYBRID Xでは標準装備となっている後席両側ワンアクションパワースライドドアは、スペーシアカスタムのHYBRID GSの場合には左側のみの設定となっており、含めたい要素がある場合は事前に装備を細かく確認しておきましょう。
また、基準車HYBRID Xではメーカーオプション設定の車線逸脱抑制機能やACCなどの先進予防安全運転支援セットオプションが標準装備です。
スペーシアカスタム「HYBRID XS」
スペーシアカスタムHYBRID XSは、HYBRID GSの装備に加えて、カラーヘッドアップディスプレイや標識認識機能、後席右側ワンアクションパワースライドドアなどの装備が標準設定されます。
HYBRID GXが片側（助手席側）のみが電動スライドドアですが、HYBRID XSでは両側が電動スライドドアの設定が大きな相違点といえるでしょう。
エクステリアでは、HYBRID XSのカラードドアハンドルがメッキドアハンドルとなり、タイヤは14インチアルミホイールから15インチアルミホイールへと大径化される差別化があります。
インテリアでは、HYBRID XSではウレタンステアリングホイールの部分が本革巻の仕様です。また、後席用にフロントシートの背面に備えるパーソナルテーブル（ドリンクホルダー各2個、ショッピングフック各3個、折りたたみ格納式）が追加され、使いやすさがアップしている点もポイントです。
スペーシアカスタム「HYBRID XS TURBO」は、ノンターボの「HYBRID XS」の装備とごく一部を除いて同じですが、相違点は、「HYBRID XS TURBO」に、パドルシフトが備わっていることです。
（参考：『スペーシアカスタム（スズキ）の中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
グレードごとの装備の違い【スペーシアギア】
よりアクティブに使えるモデルのスペーシアギアは、HYBRID XZとHYBRID XZ TURBOの2グレード展開です。どちらのグレードも選べるボディカラーは2トーンカラーを含めて同じです。
スペーシアギア「HYBRID XZ」
スペーシアギアHYBRID XZの装備は、スペーシアカスタムHYBRID XSと基本的に同じです。モデルラインアップとして、基準車をベースに装備を充実させ、上級志向のエクステリア・インテリアに昇華させたモデルがカスタム、アウトドア志向に昇華させたモデルがギアの位置付けでイメージするとよいでしょう。
スペーシアギア「HYBRID XZ TURBO」
スペーシアギアHYBRID XZ TURBOとHYBRID XZの大きな装備の差はありません。パドルシフトや本革巻シフトノブが採用されている程度の違いです。価格差からもイメージできるようにターボの有無が大きな装備の違いと言えるでしょう。
スペーシア ギア「マイスタイル」
スペースギアマイスタイルは、ノンターボのHYBRID XZをベースに、全4パターンの専用ボディカラーを設定しています。ルーフやサイドガーニッシュ、ホイール、ドアハンドルをホワイトにし、ブラウン基調のインテリアカラーでまとめた、ナチュラルでカジュアルなアウトドアのテイストの特別仕様車です。
発売はスペーシアとスペーシアカスタム、スペーシアギアの一部改良（フロントグリルも変更された）が行われた2021年12月です。
マイスタイルの公式HPの印象からすると、主なターゲットを女性に設定していることが伺われます。特別仕様車ですが、継続的に販売される定番モデルのような位置づけです。
（参考：『スペーシアギア（スズキ）の中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
グレードごとの装備の違い【スペーシア ベース】
スペーシアベースはGFとXFの2グレード展開で、どちらも同じ5色のボディカラーが選べます。この2グレードはXFが上位グレードとなりますが、外観からはルーフレールの有無とホイールのデザインでしか見分けられないほど似ています。
スペーシア ベース「GF」
スペーシアベースは、そのデザインからスペーシアカスタムがベースのような印象を受けますが、装備面は基準車のスペーシアがベースとなっています。グレードの関係性は、基準車の「G」がスペーシア ベースの「GF」、同じく「X」が「XF」に相当します。
スペーシアベースとスペーシアの装備を比較すると、商用車と乗用車の違いやコンセプトの違いによる明確な装備差があります。
顕著な点では、スペーシアベースは、ラゲッジのユーティリティを向上させているところです。防汚タイプラゲッジフロアやマルチボードを備えて、商用にもプライベートにもあらゆるシーンに対応できます。
スペーシア ベース「XF」
スペーシアベースXFの装備も、基準車HYBRID Xの装備を踏襲しています。スペーシアベースGFの装備に追加されている主な装備は、ルーフレールとオーバーヘッドシェルフで、商用車ならではの使いやすさを向上させています。
タイヤは「GF」が14インチスチールホイールに対して、「XF」は同じ14インチながらハーフホイールキャップ付きのアルミホイールを装着しています。
（参考：『スペーシアベース（スズキ）の中古車一覧｜中古車の【ネクステージ】』）
スペーシアを選ぶときのおすすめのグレードはこれだ！
スペーシアシリーズのグレードは、ベーシックグレードのG系と上級グレードのX系の2タイプです。ターボ有無の選択肢はありますが、乗る人の環境やカーライフから決めるとよいでしょう。
シリーズの選択基準は難しいですが、グレード間の価格差と装備を比較して、金額的な差は適正だといえます。使用用途やライフスタイルに合わせてシリーズとグレードを熟考することがおすすめです。
グレード選択で迷ったときは上級グレードを選んでおくとリセールバリューも期待できるでしょう。
まとめ
4つのタイプがあるスペーシアシリーズは、価格と装備にかかわるグレード選びに迷うこともあるのではないでしょうか。どのグレードを選ぶかの判断に迷うときは、付いていてほしい装備や特徴を確認し、自分のライフステイルに合うスペーシアシリーズを選びましょう。
▼ライタープロフィール
田中宏亮
モーターサイクルジャーナリスト
ハーレーダビッドソン専門ウェブマガジン VIRGIN-HARLEY.comの編集長を経験してジャーナリストとして独立、バイク関連ウェブメディアの運用や記事執筆を手がける。国内はもちろん、アメリカやヨーロッパでのメーカー主催のニューモデル試乗会にも参加。新車の試乗インプレッションのほか、カスタムやファッション、ツーリング等に関するコンテンツを手がける。
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