ハスラーには自動ブレーキが備わっている？安全技術について徹底解説！
現在販売されている自動車には、自動ブレーキなど多くの装備が搭載されています。現行ハスラーにも、スズキセーフティサポートが備わっていますが、それぞれの装備の特徴について知りたい方もいるでしょう。
この記事では、ハスラーに備わっている自動ブレーキなどの装備について、具体的に解説します。安全性を高めるには、ドライバーも車の機能を把握しておくことが大切です。最後まで読むことで、ハスラーの安全性を深く理解できるでしょう。
※目次※
・ハスラーには自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」と「後退時ブレーキサポート」が装備されている
・ハスラーには、自動ブレーキ以外にもさまざまな安全機能や支援機能が標準で備わっている
・多くの予防安全技術が取り入れられたハスラーは、サポカーSワイドに該当する
ハスラーには自動ブレーキが備わっている？
ハスラーには、自動ブレーキと呼ばれる機能がしっかりと装備されています。自動ブレーキが作動すると、もしもの時に事故を防げる可能性があり、衝突したとしても被害を軽減できる機能です。ここでは、ハスラーの安全性に関わるポイントを解説します。
自動ブレーキを含むスズキセーフティサポートが全車標準装備
車の安全性は、基本安全・衝突安全・予防安全で構成されています。この内、自動ブレーキなど、事故を未然に防ぐ機能が予防安全です。そしてハスラーには、スズキの予防安全技術を集めたスズキセーフティサポートが全グレードに標準装備されています。
自動ブレーキは衝突被害軽減ブレーキと呼ばれ、スズキセーフティサポートには「デュアルカメラブレーキサポート」と「後退時ブレーキサポート」の2つがあります。
運転しやすい設計と衝突時の被害軽減設計で安全をサポート
基本安全とは、運転のしやすさに関わる安全性のことです。運転時の視界が良く、疲れにくい適切なドライビングポジションが取れるかどうかなどが基本安全に関わるポイントです。
次に衝突安全は、ぶつかってしまった時に、乗員や歩行者への被害を軽減する安全性のことを指します。現行ハスラーの骨格には、従来よりも強度を高めつつ軽量化したTECT（軽量衝撃吸収ボディー）を採用している点が特徴です。
ハスラーの安全性は高く評価されている
ハスラーは、国土交通省とNASVA（独立行政法人 自動車事故対策機構）が実施しているJNCAPにおいて、高い評価を得ています。先代の初代ハスラーが2017年に予防安全性能アセスメントで獲得したのは、最高ランク「ASV＋＋」です。
また、現行ハスラーの衝突被害軽減ブレーキは、3項目において満点を得ています。予防安全性能の総合評価でも、上から2番目のBランクです。この結果からもハスラーは安全性の高い軽自動車といえるでしょう。
ハスラーの自動ブレーキを含む予防安全技術
ハスラーに標準装備されている予防安全技術のスズキセーフティサポートには、さまざまな機能があります。それぞれの特徴をチェックすることで、運転時の安心感につながる他、ハスラーの魅力に気付けるでしょう。ここでは、12の機能について解説します。
デュアルカメラブレーキサポート
ハスラーに搭載された自動ブレーキのデュアルカメラブレーキサポートでは、2つのカメラを使用して前方の車両や歩行者を検知します。衝突する可能性がある場合、まずドライバーに対してシステムが警告しますが、さらに危険性が高まるとブレーキをかける仕組みです。
自動ブレーキが作動する速度域は5km/h~100km/hで、おおよそ50km/h未満の場合は車両（歩行者は約30km/h未満）との衝突を避けられる可能性があります。
後退時ブレーキサポート
後退時ブレーキサポートは、その名の通りバックする時に衝突を回避するための機能です。デュアルカメラブレーキサポートと違い、後方は超音波センサーで障害物の有無や距離を検知します。障害物に近づくとブザーで警告し、衝突の可能性がある場合はブレーキが作動する仕組みです。
誤発進抑制機能
誤発進抑制機能は、ペダルの踏み間違いやシフトの操作ミスを原因とする衝突を回避するためのシステムです。例えば、前方に障害物があるのにアクセルペダルを踏んだ場合や、後退したい時にDレンジに入れている場合などの誤発進を防ぎます。
後方誤発進抑制機能
ハスラーには、前方だけでなく車両後方に対しての誤発進抑制機能が備わっています。超音波センサーで後方に障害物を検知している場合、ペダルやシフトの操作ミスでアクセルペダルを強く踏み込むと、エンジン出力を制御により抑える機能です。前方の誤発進抑制機能と同じく、約10km/h以下で作動します。
車線逸脱抑制機能
車線逸脱抑制機能は、脇見運転などで車線からはみ出しそうになった際に、ステアリングホイールを通じて車線内に戻るよう支援する機能です。システムがONのときに約60km/h以上で作動します。なお、車線の幅など作動しない状況もあるため、過信しないよう注意しましょう。
車線逸脱警報機能
ナビ操作に気を取られた場合や、同乗者との会話で運転に集中できていない場合など、車線からはみ出す可能性があります。車線逸脱抑制機能は、そのような状況において、ブザーやメーターではみ出しを警告する機能です。約60km/h以上で作動します。
ふらつき警報機能
ふらつき警報機能は、居眠り運転などにより車両のふらつきを検知した際、ドライバーに対してブザー音とメーター表示で注意をうながす機能です。左右の車線をシステムが認識し、走行パターンを計測することでふらつきがないかを判断しています。作動する速度は約60km/h以上です。
アダプティブクルーズコントロール（全車速追従）
アダプティブクルーズコントロールは、一定速度で走行する場合や、先行車に追従する際にドライバーの疲労を軽減するための支援機能です。ステアリングにあるスイッチを操作することで機能を使用できます。
長距離にわたり高速道路を走行する場合、アクセルやブレーキ操作を走行状況に合わせて車側が制御するため、ドライバーはハンドル操作に集中できます。また、全車速域に対応しており、渋滞時の負担軽減につながる便利な機能です。
標識認識機能
標識認識機能は、重要な標識の情報をメーター内に表示する運転サポート機能です。認識できる標識は、「最高速度」「はみ出し通行禁止」「補助標識（終わり）」「車両進入禁止」です。標識を認識するために使用しているのは、ステレオカメラです。
ハイビームアシスト
ハイビームアシストは、夜間に良好な視界を確保するための機能です。夜間の走行でハイビームを使用すると、遠くの状況を把握しやすいですが、対向車が来た場合はロービームに切り替える必要があります。ハイビームアシストは、ロービームとハイビームの切り替え自動的に行う機能です。
先行車発進お知らせ機能
先行車発進お知らせ機能は、うっかりしてしまった際に役立つ機能です。脇見している場合など、先行車が発進したにもかかわらず気付かない場合に、ドライバーに対してブザーとメーターの表示で知らせます。市街地の走行や渋滞時に役立つ機能です。
全方位モニター用カメラ
ハスラーの「全方位モニター付メモリーナビゲーション装着車」には、全方位モニター用カメラが備わっています。前後左右にある4つのカメラで、車の死角をカバーする機能です。見通しの悪い状況で左右の確認がしやすくなり、駐車時の安全性が高まります。また3Dビューにより、立体的に周囲との位置関係を認識可能です。
自動ブレーキ機能を持つハスラーはサポカーSワイドに該当
サポカーは「セーフティ・サポートカー」の略称で、該当する車は先進の予防安全技術を搭載しています。サポカーは衝突被害軽減ブレーキを搭載した「サポカー」と、それ以外にもペダル踏み間違い急発進抑制装置を装備した「サポカーS」の2つの区分があります。
さらにサポカーSは、搭載している機能に応じて3つのレベルに分けられます。そしてハスラーは多くの予防安全機能があるため、サポカーの最高レベルである「サポカーSワイド」に該当する車種です。
PR衝突被害軽減ブレーキ付きのハスラー
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ハスラーに関するQ&A
ハスラーにはさまざまな安全機能が搭載されています。自動ブレーキは、もしものときに衝突を避けられる可能性がある機能で、ぶつかったとしても被害を軽減できるでしょう。ここでは、ハスラーの安全性に関するよくある疑問を解消していきましょう。
Q1.ハスラーの自動ブレーキは全車に標準装備されている？
2代目のハスラーには、自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」と「後退時ブレーキサポート」が全グレードに標準装備されています。信頼性のある機関の試験においても、ハスラーの自動ブレーキは最高レベルの評価を得ているため、安心感が得られるでしょう。ただし、自動ブレーキは走行条件によって作動しない可能性もあるため、過信は禁物です。
Q2.ハスラーはサポカーに該当する？
自動ブレーキを搭載しているハスラーは、サポカーに該当する車種です。サポカーでは搭載している機能に応じて区分けされており、ハスラーには自動ブレーキ以外にも誤発進抑制機能や車線逸脱抑制機能などが搭載されているため、もっとも高レベルのサポカーSワイドに該当します。
Q3.ハスラーに搭載されているスズキセーフティサポートとは？
スズキセーフティサポートとは、スズキの予防安全技術を詰め込んだパッケージのことで、自動ブレーキなど豊富な安全機能と支援機能が含まれています。ハスラーには、スズキセーフティサポートが全車に標準装備されているため、安心してグレードを選ぶことが可能です。
まとめ
ハスラーには、スズキの予防安全技術が惜しみなく投入されています。予防安全技術のスズキセーフティサポートを全車に標準搭載しており、高い性能を持つ自動ブレーキの「デュアルカメラブレーキサポート」をその中のひとつです。
また、ハスラーには、スズキセーフティサポートが全車に標準装備されているため、グレード選びも迷うことなくできるでしょう。
【この記事の執筆者】
小波津健吾
高山自動車短期大学を卒業とともに国家2級整備士資格を取得。その後、整備士として実務経験を積み重ね自動車検査員資格を取り、民間工場で検査員として従事した経歴を持つ。現在はメカニックや検査員の知識と経験を活かし、主に車系のメディアで執筆している。
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