カムリの内装が持つ魅力は？グレード別の特徴や装備をご紹介します
カムリは、トヨタが販売するミドルクラスセダンです。安定した走りや洗練されたスタイルなどが特徴的ですが、内装にも大きな魅力があります。カムリの内装には、どのような特徴があるのでしょうか。
この記事では、カムリの内装の魅力やグレード別の違いを解説します。最後まで読むことで、カムリの購入やグレード選択に迷っている方の疑問を解決できるでしょう。
※目次※
・カムリは1980年に誕生したグローバルミッドサイズセダン。現行モデル（10代目）を最後に生産終了が決定している。
・カムリの内装は質感にこだわったスポーティーなデザイン。機能性も高く収納スペースも豊富。
・カムリはXグレードでも上質な内装。GとWSは本革シートなどが装備できるレザーパッケージの選択が可能。
国内生産終了を迎えたトヨタのセダン「カムリ」
トヨタ カムリは、1980年の誕生から長年にわたって販売されている車です。グローバルミッドサイズセダンとして100カ国以上の国・地域で販売されており、米国では15年連続乗用車販売台数No.1を達成しています。
しかし、カムリは現行モデルを最後に販売終了が決定しました。ここでは、カムリの歴史と現在の販売状況を解説します。
現行モデルは10代目
トヨタ カムリは、1980年に「走行性能に優れた高級スポーティーセダン」というコンセプトで誕生しています。セリカの4ドアセダン版として登場したため、当時は「セリカ・カムリ」という名前でした。
カローラ店向けに仕上げたカリーナの兄弟車でもあり、4輪独立サスペンションを採用するなどスポーティーな仕上がりとなっています。その後、数々のモデルチェンジが実施されました。
1996年誕生の5代目モデルでは、日本専用の5ナンバーサイズから3ナンバーサイズへと大型化しています。2011年に誕生した9代目モデルでは、ハイブリッド専用モデルとなりました。3Lクラスの出力と、コンパクトカー並みの低燃費を両立しています。
現行モデルの10代目が誕生したのは2017年です。「TNGA（Toyota New Global Architecture）」に基づき新開発されたプラットフォームやパワートレーンなどを採用しています。
2023年の年末に生産が終了する
カムリは、長年にわたり日本だけでなく世界的に指示を受けてきました。しかし、2023年の年末に日本では生産終了が決まっています。
これは、日本国内でセダンの需要が減ったことが要因です。正当なセダンスタイルに魅力を感じる人も多く、インターネット上に生産終了を悲しむ声が上がっています。カムリを新車で購入したい方は、早めに決断しましょう。
海外では引き続き販売される予定で、メキシコ市場では2023年モデルが発表されています。
カムリの内装はスポーティー
カムリは9代目のフルモデルチェンジで性能を突き詰め、より上質なセダンに生まれ変わりました。
現行モデルの内装は、スポーティーなデザインが魅力です。装備も充実しており、質感にもこだわっています。ここでは、現行モデルの内装の魅力をいくつか見てみましょう。
運転席周りのデザイン
現行カムリのコックピットは、運転のしやすさを追求した先進的でインテリジェントなデザインとなっています。「G”レザーパッケージ”」を除き、ブラックをベースにしたカラーデザインです。
視認性に優れたデザインの「オプティトロン2眼メーター」、フロントウインドーの視野内に車速やルート案内を投影する「カラーヘッドアップディスプレイ」などの採用により、少ない視線移動で必要な情報の把握が可能です。
メーター内に搭載する「7.0インチの大型マルチインフォメーションディスプレイ」は、ナビやカラーヘッドアップディスプレイと連携し、多彩な情報を表示します。
他にも、疲れにくいドライビングポジションや見通しの良い前方視界、操作動線を最適化したレイアウトなどを採用しているため、開放的な空間で運転に集中できるでしょう。
質感や素材へのこだわり
現行カムリの内装は、深いくつろぎと優雅なひと時が味わえる空間を実現しています。継ぎ目のない金属調加飾や、複数の色・素材の組み合わせ、宝石のタイガーアイをイメージしたオーナメントパネルなど、質感や素材にこだわった内装です。
レザーパッケージを選択すると、シートが通気性の高い本革素材になります。より上質でスポーティーな雰囲気を感じられるでしょう。
「G”レザーパッケージ”」で選択できるオーカー色の内装は、明るく広がりのある空間を表現しています。
上級セダンらしい充実した装備
現行カムリの内装は、肩・腰・脚部を温める「シートヒーター」や、最適なポジションを細かく調整できる「運転席8ウェイパワーシート（電動ランバーサポート付）」など、快適性を高める装備が豊富です。
「左右独立温度コントロールフルオートエアコン」は、温度と風量を自動で制御し、快適な空調を実現します。ナノイー技術も搭載しているため、体に優しい爽やかな空気環境を作り出すことが可能です。
「イルミネーテッドエントリーシステム」は、スマートキーを検知すると社内を先進的なブルーの光が照らし、上質なおもてなしの空間を演出します。
カムリの収納スペースや荷室の広さは？
ミドルクラスセダンは、日常運転や長距離ドライブなど幅広い目的で使える車です。内装の快適性やデザインだけでなく、カムリの収納性が気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは、カムリの収納スペースや荷室の広さを紹介します。
カムリの収納スペース
カムリの内装には、コンソールトレイやコンソールボックス、カップホルダー、チケットホルダー付サンバイザー、ダンパー付グローブボックス、ドアポケット、オーバーヘッドコンソール、コインホルダーなど、各所に収納スペースがあります。
使いやすさだけでなく、デザインにも配慮した設計が魅力です。レザーパッケージでは、メーカーオプションで「おくだけ充電」も設定できます。文字通り、置くだけでスマートフォンなどをワイヤレスで充電することが可能です。
カムリの荷室空間
カムリは、ハイブリッドバッテリーを小型化し、リアシート下へ移動することで大容量の荷室を確保しています。荷室容量は470L~480L、最大荷室サイズは奥行1,150mm×荷室幅1,680mm×荷室高500mmです。ゴルフバッグを3個収納できる程のゆとりがあります。
6：4分割可倒式リアシート（両辺可倒＆トランクスルー機能付）を倒せば、大きな荷物や長尺な荷物の積載も可能です。ロック解除すると自然に全開する機構により、ラゲージドアを手で持ち上げる必要がありません。開口も広いため、楽に荷物を積めます。
カムリのグレードごとの内装の違い
車を購入するときに重要なのがグレードの選択です。装備やデザインの違いを理解し、自分に合ったグレードを選ぶ必要があります。
カムリのグレードは「X」「G」「WS」の3種類です。ここでは、各グレードの特徴を紹介します。
X
カムリのエントリーグレード「X」の内装は、ファブリック素材のシートとチタン調フィルム加飾のインストルメントパネルを採用しています。運転席は6ウェイマニュアルシート、ステアリングはメッキ加飾のウレタン素材です。
他のグレードに比べるとシンプルですが、十分に質感の高い内装となっています。助手席4ウェイマニュアルシートや9インチディスプレイオーディオ（6スピーカー）、専用車載器DCMなどは、他のグレードと同様です。
G
カムリの「G」グレードの内装は、運転席8ウェイパワーシート（運転席電動ランバーサポート付）、ブラックアートウッドフィルム加飾のインストルメントパネルとセンターコンソール、ピアノブラック＋メッキ加飾の本革巻きステアリングホイールなど、Xに比べて装備内容が向上します。
また、Gグレードからレザーパッケージの選択が可能です。レザーパッケージを選ぶと、助手席4ウェイパワーシートやシートヒーター（運転席・助手席）、カラーヘッドアップディスプレイ本革シートなどが設定されます。高級感と機能性を高めたい方におすすめです。
WS
「WS」は、カムリのスポーツ仕様グレードです。合成皮革×ファブリック素材のシートや、シルバージオメタルフィルム加飾（インストルメントパネル）を採用しています。
ドアトリム、ドアアームレスト、コンソールボックス表皮、リアセンターアームレストはソフトレザー素材です。
通常のWSはフロントカップホルダーリングがピアノブラック加飾（Xと同様）、WS”レザーパッケージ”はサテンメッキ加飾（Gと同様）を採用しています。快適性・機能性に関わる装備内容は、Gグレードとほとんど変わりません。
パドルシフトを標準装備しているため、ステアリングから手を放すことなく指先でシフトチェンジができます。スポーティーな走りと質感を楽しみたい方におすすめのグレードです。
まとめ
トヨタ カムリの内装は、スポーティーで洗練された内装に仕上がっています。機能的な装備も充実しており、収納スペースも豊富です。
グレードやレザーパッケージの選択によって、装備内容やデザインが変化します。購入するときは、違いを理解した上で自分に合ったカムリを選択しましょう。
カムリは2023年の年末に生産終了が決まりました。新車にこだわりがある方は、お早めの行動をおすすめします。
【この記事の執筆者】
田村陽子
自動車ライター
熊本県在住。これまで、国産車・輸入車・軽自動車・普通車など、20種類以上の車に乗った経験を活かしてクルマ系メディアでの執筆活動を行っている。車両整備士や車好きの友達が多く、情報交換により日々知識を向上している。
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