車買い替えの準備は大丈夫?売却にあたって必要な書類や買い替えの流れを抑えよう!
走行距離や不具合など、所有している車を手放さなくてはいけないタイミングはいくつか挙げられます。
手放すだけなら売却の流れと手続きの内容を把握し、時間に余裕を持って行動を起こせばスムーズに進められるでしょう。しかし、買い替えの場合には流れが異なりますので、用意すべき書類や流れに関して備えておく必要があります。
そこで今回は、車買い替えにおける流れと必要になる書類をご紹介します。車買い替えを検討している方はぜひ参考にしてください。
※目次※
・車の買い替えをスムーズに済ませるためには、必要な書類を把握しておくことが大切。不足がないよう1つずつチェックしよう
・中古車買い取りの金額は、店舗だけでなく時期によっても変動する!
・購入から納車までの日数や、納車後に必要となる手続き・費用も確認しておこう
車買い替えの流れ
新しい車のリサーチ
車の買い替えを意識しはじめたら、次はどのような車を購入するか、車のリサーチから始める方が多いと思います。
具体的に買い替えの時期を定めていなかったとしても、新しい車に対してどのようなこだわりを持っているのか、明確にしておくだけでその後の流れがスムーズになります。
車のボディカラーは何色がよいのか、軽自動車と普通車のどちらが好ましいのか、車種は何にするか。それに加えて本当に買い替える必要があるのか、所有している車を手放してでも新しい車が欲しいのかという点まで考えておくとよいでしょう。
中古車の販売店が運営しているホームページや、中古車販売情報をチェックしておくのも効果的な方法でしょう。
買い替えの予算の明確化
新しい車は自分の好みだけで決めたいと思うかもしれませんが、ほとんどの人が予算内で満足できるものを探すことになるのではないでしょうか。車買い替え時の予算は、「だいたいいくら」という大まかな価格よりも、さらに細かく決めておくと安心です。
例えば、車本体の価格だけでなく補償や保険内容の見直しも考える必要があるでしょう。ローンを組んで支払う場合は、期間や金利についても確認が必要です。このように、なるべく細かく明確な予算を計算しておくと、車の候補も絞りやすくなります。
新しい車の見積もり
買い替える車のリサーチを入念に行い、希望する車が決まったら見積もりを依頼します。中古車への買い替えなら費用も新車より抑えられますが、所持している車の売却額だけでは、新しく購入する車の費用を賄えない可能性も考えられるでしょう。
購入を希望している新しい車がどれくらいの値段で購入できるのか、販売店に問い合わせるようにしてください。希望する車の値段が許容範囲内である場合、試乗予約をして乗り心地を体感し、問題がなければ購入の手続きに進みます。
売却する車の査定
新しく購入する車が決まったら、同時に所有している車の売却手続きも進めてください。
販売店に下取りしてもらえば手間や時間が削減できますが、一般的に下取りの場合売却価格が安くなり、買取業者に連絡をして査定を行ったほうが売却価格が高くなる可能性があります。所有している車の価値が過剰に低くなっている場合ではない限り、買取業者を利用したほうが良いでしょう。
買取業者に連絡をして査定をしてもらうのには、自身で販売店まで車を持ち込む方法と出張査定に来てもらう方法が挙げられます。車検の有効期限が切れている場合には運送料が必要になりますので、査定額から差し引かれることも考慮したほうがよいでしょう。
利用する店舗の決定
車の購入と売却を依頼する店舗は、慎重に選びましょう。「安く売っているから」「高く買い取ってくれるから」といった理由だけで決定するのは好ましくありません。
利用する店舗は、できるだけ直接足を運んで確認しておくのがおすすめです。価格面はもちろん、スタッフの対応や店の雰囲気なども見てみて、信頼できると確信を持ってから依頼先を決めるようにしましょう。
必要書類の準備(税金や名義変更の手続き書類)
車を買い替えるためにはいくつかの書類が必要になります。売却時と購入時とでそれぞれ必要となる書類が異なりますので、混同してしまわないように早い段階で準備を進めておいたほうがよいでしょう。
商談と契約
本格的な手続きに進む前に、まずは商談を重ねる必要があります。車の購入・売却それぞれの見積書をあらためて確認し、可能であれば価格面の交渉もしてみましょう。お得に買い替えられるかどうかは店舗や時期により異なりますが、交渉に応じてくれる可能性も大いに期待できます。
お互いが納得できる内容に落ち着いたら、いよいよ本格的な手続きです。このとき不安な点や解消できていない疑問があれば、遠慮せずに相談しておきましょう。
車購入時に必要となる書類
車の購入時に必要となる書類ですが、普通車を購入する場合と軽自動車を購入する場合で用意すべき書類が異なります。
普通車の購入時には、実印と印鑑登録証明書、車庫証明書が必要となり、車庫証明書は販売店に申請を代行してもらうことも可能なケースもあります。ただし、1万円以上の費用が必要となるため、時間に余裕があれば自身で用意したほうがお得です。
軽自動車の購入時には、実印ではなく認印でも問題はなく、住民票を持参すれば残りの書類は販売店が用意してくれます。
車売却時に必要となる書類
購入時と同様に、車の売却時も普通車と軽自動車で用意すべき書類が異なります。普通車の場合は、印鑑登録証明書、自賠責保険証明書、自動車検査証、自動車納税証明書、実印、リサイクル券が必要となります。
自賠責保険証明書や自動車検査証は、一般的にほとんど触れない書類のため、紛失していた場合には早期に再発行の手続きをしましょう。軽自動車の売却には、普通車の売却時必要書類から印鑑登録証明書が必要なくなり、実印ではなく認印で問題ありません。自動車納税証明書も名称と形式が異なり軽自動車納税証明書になります。
また、普通車と軽自動車どちらにも共通することとして、必要書類に記載されている住所が現住所と異なる場合には、住民票も併せて提出する必要性が生まれますので、記載されている住所は事前に確認しておきましょう。
販売店が準備する書類
自身で用意する必要はありませんが、車の購入時や売却時に販売店からどのような書類を手渡されるのか、事前に把握しておきましょう。
車の購入時に販売店が用意してくれる書類は、車検証と自賠責保険証、さらに委任状です。車検証は車に必要な検査を通している証明となる書類で、自賠責保険も車を運転する際に加入が義務付けられている保険に加入していることを証明する書類となります。
委任状は車の売買における手続きを販売店に委任するための書類なので、内容に不備がないか確認しておきましょう。
車の売却時には委任状と併せて譲渡証明書を手渡されます。譲渡証明書は車の所有者を変更する際に必要となる書類で、普通車の売却時にのみ記入します。軽自動車の売却時には自動車検査証記入申請書を提示されますので、それぞれ必要事項に記入して手続きを進めてください。
納車
新しい車の購入手続きと所有している車の売却手続きが完了したら、それぞれ金銭のやり取りを行い新しい車の納車を待ちます。
車の購入手続きを完了させても、その場ですぐに新しい車を手にできるわけではなく、納車まで数日待つ必要があります。一般的には早くて3営業日前後、遅くても2週間前後には納車となります。軽自動車の購入時に車検の有効期限が残っている車の場合には、納車までの期間が早いですが、整備に時間がかかるケースやローンの審査に時間を要する可能性もあります。
平均して1週間前後は、納車まで期間が必要になると覚えておいたほうが良いのではないでしょうか。
車の買い替え時にやるべきこととは?
実際に買い替えを控えている方は、手続きの前に必要事項を確認しておきましょう。金銭面に大きく影響する部分が多いので、「うっかり忘れていた」ということがないように、しっかりチェックしておくことが大切です。買い替え前、後にやるべきポイントは4つあります。少し複雑な手続きもありますが、事前にリストアップして準備しておくと良いでしょう。
ローン残債の確認
現在乗っている車のローンが残っている場合、そのままでは買い替えに進めない可能性があります。これは返済先により異なるため、ローン残債確認の意味も含めて問い合わせてみてください。
多くの場合、「売却した金額を残債支払いに充てる」「新しい車と合算して返済していく」という方法が選択できます。少額であれば、貯金を崩して支払いに充ててもそれほど負担になりません。ローン残額と貯金額を計算して、適切な方法を選んでおきましょう。
自動車税の支払い状況の確認
自動車税が未納の場合、購入・売却手続きに進むことはできません。これは、売却の際に「自動車税納税証明書」の提出が必要になるためです。ほとんどの方が支払っている税金ですが、万が一支払いが遅れている場合は、遅延金請求の負担も上乗せされてしまいます。
こうなると買い替え時の支払いだけでなく、予期せぬところから費用が発生してしまうため、現時点で税金未納の方は早急に支払い処理を済ませておきましょう。
自動車保険の車両入替手続き
忘れがちなのが、自動車保険の車両入替手続きです。自動車保険は、ドライバーではなく車自体が対象となっているため、乗り換えたあとでも保険の適用先は売却した車になっています。
つまり、買い替えたあとはすぐに新しい車へと車両の入替手続きを行わなければならないということです。事故を起こしてからそのことに気付いても、購入後30日間であれば猶予がありますが、「知らぬ間に切れていた」ということがないよう必ず確認しておきましょう。
ETCの切り替え
車の納車日には、ETCの切り替え作業も忘れずに行いましょう。ETCの再セットアップは、中古車業やディーラーなど、車を購入した店舗で実行してもらう必要があります。
軽自動車から軽自動車、または普通自動車から普通自動車への乗り換えであればそのまま利用できることもありますが、原則的に再セットアップは必須です。
車買い替えのタイミングは?どれくらい期間がかかるの?
車を買い替える際には所有している車を売却するタイミングと、買い替えるのにかかる期間を理解しておきましょう。
車買い替えに適しているタイミング
一般的に車の売却に適しているタイミングは、販売台数が多い3月と車検の有効期限が切れる前です。3月は4月から新生活をスタートさせる方が多いことから、車の購入を検討する方も多くなります。
2月中旬前後から販売店も中古車購入に対して積極的な姿勢を示すので、査定額にもよい影響が及ぶことが多いと言えます。
また、車検の有効期限が近づき、再度車検を通すために必要となる費用を負担してから売却してしまうと、車の車種や状態によっては、10万円以上の費用を負担しなくてはいけないケースもあります。
車検を通すために負担した費用が査定額に直接反映されることはなく、有効期限が切れる前に売却しておいたほうがお得と言えます。手続きの時間も踏まえて、有効期限が切れる1ヵ月前を目安に手放したほうがよいでしょう。
買い替えにかかる期間
車の買い替えに必要となる期間は、2ヶ月ほど見ておいたほうがよいでしょう。購入する車のリサーチから販売店での試乗と見積もり、売却の査定と手続き、それぞれ必要となる書類の取得など、並行して進めても新しい車の納車まで2ヵ月ほど必要となるでしょう。
販売店を何社回るのか、何社の買取業者に査定を依頼するのかによって若干変動しますが、スムーズに進めば2ヵ月以内には新しい車が手に入ると考えて問題ないのではないでしょうか。
車の買い替えにかかる費用
車の買い替えを検討している場合、具体的にどのくらいの費用が必要になるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。ここからは、車両本体価格や消費税をはじめ、買い替え時にかかる費用を解説していきます。予算を決めるときの参考にもなりますので、1つずつ確認していきましょう。
車両本体価格
車自体に付けられるのが、車両本体価格。車の価値に直結するともいえる数字で、総支払額のうちもっとも多くを占める費用になります。「車を買う」となったときにまず気になるのが車両本体価格でしょう。
中古車であれば、メーカーや車種以外に年式・事故歴・故障部品などの組み合わせで価格が大幅に変動します。予算を決める際は、まずこの本体価格を中心に考えていくと良いでしょう。欲しい車種の相場もあわせて情報収集しておくと、車選びの基準にもなります。
消費税
車両本体価格に付帯するかたちで必要になるのが消費税です。2019年10月から10%となると言われており、車購入時の大きな負担になると考えている方も多いでしょう。
価格が大きくなれば当然消費税額も増えるので、車両本体価格にかかる消費税(最終的な本体価格)は必ず計算しておきましょう。店舗に並んでいる車の価格に明記されていない場合は、消費税が含まれているかどうかを事前に確認しておくことが大切です。
各種税金
車両本体価格にかかる消費税のほか、購入後にも定期的に税金を納める必要があります。購入時に必要になるのが「環境性能割」、車種により納税額が異なる「自動車税」と重量により金額が定められる「自動車重量税」の3つです。
これまで車に乗っていた方はある程度の金額が予想できるかもしれませんが、車種が変わる場合は念のため納税額を確認しておきましょう。これまでより少ないならお得ですが、多くなるなら予算にもしっかり組み込んでおかなければなりません。
自賠責保険料
車を乗るうえで必ず加入しなければならない「自賠責保険料」。1年で2~3万円ほどとそれほど高額ではありませんが、定期的に必要なお金であることを理解しておきましょう。
具体的な金額は、「普通車か軽自動車か」「自家用車か仕事用(貨物)か」といった基準で決まります。それぞれ契約期間の条件以外は一定なのでわかりやすいですが、1年に1回金融庁で開かれる会議内容により変更になる可能性もあります。契約期間も人それぞれなので、期限切れにならないよう定期的にチェックしておきましょう。
車庫証明費用
日本では「車をどこに保管しているか」を明らかにする義務が法律で定められています。これを証明するものが車庫証明書(自動車保管場所証明書)です。車庫証明にかかる費用は一律ではなく、管轄の都道府県によって異なります。
これはそれほど大きな額ではなく、2~3千円ほどにおさまるのが一般的です。また、地域によっては軽自動車の車庫証明が不要となる場合もあります。買い替えの場合は今までと同じ駐車スペースを利用するため場所の心配は不要ですが、少なくとも2千円ほどの出費があることは認識しておきましょう。
納車費用
購入者の手に渡るまでに必要な洗車・クリーニング・書類手続きといった課程でかかる費用を「納車費用」といいます。価格はもちろん、どういった項目が含まれるかどうかも販売店により異なります。
上記以外にも、遠方の自宅まで輸送してもらう場合は「輸送費」として納車費用に含まれることもあるため覚えておきましょう。このような項目の数や内容で納車費用は価格が上下するため、相場は2万円程度から10万円以上までさまざまです。ときには高額になってしまいますから、あらかじめ具体的な金額とその内訳を確認しておきましょう。
検査・登録・届出費用
購入車の登録や検査、届け出費用といった部分は、ほかの費用に比べると少額で済ませられます。各種手続きにより金額は異なりますが、数百円程度であることがほとんどでしょう。
ただし、手続きの代行を依頼する場合は代行手数料として1万円以上必要になる可能性もあることを認識しておきましょう。
リサイクル法関連費用
車の購入時には「リサイクル料金」を支払う必要があります。これは、中古車の売却時ではなく新しい車の購入時に必要な費用です。つまり、今購入する車を廃車処分することを想定したお金です。価格は1~2万円が相場で、車種・グレードで変動します。
数年後を見越した支払いは少し損をしたような気もしてしまうかもしれませんが、次に買い替えをする際に売却すると全額が返金されるのでご安心ください。売買を同時に行う場合は、売却する車のリサイクル料金で支払いがまかなえるかもしれません。
まとめ
車の買い替えにおける流れから、必要となる書類についてご紹介しましたが、新しい車と買取を依頼する業者の目星がすぐについた場合、買い替えに必要となる期間も短縮できます。
車のリサーチをするのが好きな方は、調べている時間を楽しめますので、比較的ストレスフリーに車の買い替えを進められるのではないでしょうか。必要書類の準備を忘れず、満足度の高い買い替えを実現してください。